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9月の天候

報道発表日

平成24年10月1日

概要

2012年(平成24年)9月の天候の特徴は以下のとおりです。

  • 北日本中心に記録的な高温
    上・中旬は日本の東海上で太平洋高気圧の勢力が非常に強く、北・東日本に張り出したため、北・東日本では気温がかなり高かった。特に北日本では月平均気温が統計を開始した1946年以降で最も高くなり、記録的な高温となった。このため、日本の平均気温偏差 も1898年以降9月として最も高くなった。
  • 台風第16号と第17号による大雨・暴風・高波・高潮
    月の中頃は台風第16号の影響により、西日本から沖縄・奄美にかけて大雨・暴風・高波・高潮となった。また月の終わりには台風第17号の影響により、全国的に大雨・暴風・高波・高潮となった。
  • 東日本で日照時間がかなり多く、北・東日本の一部で中旬にかけて少雨
    秋雨前線の日本付近での活動は一時的で、東日本の月間日照時間はかなり多くなり、特に東日本日本海側では統計を開始した1946年以降で最も多くなった。また、東北地方から東日本にかけての一部では、上・中旬は降水量が少なく、7月下旬後半からの少雨の状態が続いた。

本文

1 概況
 上・中旬は、日本の東海上で太平洋高気圧の勢力が非常に強く、北・東日本では、高気圧に覆われて晴れたことや、高気圧の張り出しに伴い南から暖かい空気が流れ込んだことなどにより気温がかなり高く、北日本では月平均気温が統計を開始した1946年以降で最も高くなり、記録的な高温となった。また、秋雨前線の日本付近での活動は下旬の一時的なもののみで、東日本の月間日照時間はかなり多くなり、特に東日本日本海側では統計を開始した1946年以降で最も多くなった。東北地方から北陸地方、関東甲信地方の一部では降水量が少なく、7月下旬後半からの少雨の状態が続き、取水制限が実施されたなどの影響があった。 西日本では、月の前半は南からの湿った気流の影響により雲が広がりやすかったが、沖縄・奄美では、高気圧に覆われて晴れた日が多かった。 月の中頃には、台風第16号の影響により、西日本太平洋側から沖縄・奄美にかけて大雨・暴風となった。また、沖縄・奄美と九州を中心に高潮となり、那覇市や長崎市などで過去に記録した最高潮位を上回る高い潮位を観測した。その後も、中旬の終わりにかけて台風から変わった温帯低気圧や日本海の前線にむかって南から湿った空気が流れ込み、西日本から北日本にかけて大気の状態が不安定となり、東海地方で大雨となったり、関東地方と東海地方では竜巻が発生した所があった。 下旬は、東・西日本では天気は数日の周期で変化し、北日本と沖縄・奄美では、気圧の谷や湿った空気の影響により曇りや雨の日が多かった。日本の東で太平洋高気圧が非常に強い状態は中旬までで収まり、北日本を中心とする記録的な高温は解消した。旬の終わりは、台風第17号の影響により、全国的に大雨・暴風・高波・高潮となった。 なお、月をとおして、北日本から西日本にかけては、南からの湿った空気や上空の寒気の影響により、大気の状態が不安定となり雷が発生した日が多かった。

2 気温、降水量、日照時間等の気候統計値
(1)平均気温
 月平均気温は、北・東日本でかなり高く、北日本で平年を3℃以上、東日本では平年を1℃以上上回った。西日本では高かった。札幌(北海道)、仙台(宮城県)、熊谷(埼玉県)、彦根(滋賀県)など51地点で9月の月平均気温の高い方からの一位を更新した。一方、沖縄・奄美では低かった。
(2)降水量
 月降水量は、東日本日本海側、沖縄・奄美で多かった。北日本日本海側、東日本太平洋側、西日本では平年並で、北日本太平洋側で少なかった。
(3)日照時間
 月間日照時間は、東日本でかなり多く、北日本日本海側、西日本太平洋側で多かった。深浦(青森県)、若松(福島県)、富山、高田(新潟県)では9 月の月間日照時間の多い方からの一位を更新した。北日本太平洋側、西日本日本海側では平年並で、沖縄・奄美で少なかった。

問い合わせ先

気象庁観測部計画課情報管理室
電話 03-3212-8341(内線)4154
気象庁地球環境・海洋部気候情報課
電話 03-3212-8341(内線)3154

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