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平成24年6月の地震活動及び火山活動について

報道発表日

平成24年7月9日

概要

平成24年6月の地震活動及び火山活動について解説します。

本文

  • 地震活動
     震度5弱以上を観測した地震及び津波を観測した地震はありませんでした。
     全国で震度3以上を観測した地震の回数は24回、日本及びその周辺におけるM4.0以上の地震の回数は112回でした。
     震度3以上を観測するなどの主な地震活動の概況は別紙1のとおりです。 また、世界の主な地震は別紙2のとおりです。

  • 「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」の余震活動
     「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」の余震は、次第に少なくなってきているものの、 最大震度4を観測した地震が3回、震度1以上を観測した地震が145回発生するなど、 引き続き岩手県沖から茨城県沖の広い範囲で発生しました。 6月3日に岩手県沖でM4.2(最大震度4)、6月18日に宮城県沖でM6.2(最大震度4)、 6月28日に福島県沖でM5.2(最大震度4)の比較的規模の大きな余震が発生しました。
     国土地理院のGNSS観測結果では、「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」後の余効変動が継続していますが、 その変動速度は小さくなってきています。

    (余震の見通しについて)
     余震は次第に少なくなってきており、全体的には、M7.0以上の大きな余震が発生する可能性は低くなってきましたが、 今後もまれに大きな余震が発生することがあります。また、これより規模の小さな地震でも、沿岸域や陸域で発生すると、 場合により最大震度5弱以上の揺れとなることがありますので、注意してください。 特に、福島県から茨城県の陸域では活動が続いており、この地域の活動に引き続き注意してください。 余震は、広い範囲で発生しているため、同じ規模の余震であっても、発生する場所により各地での震度は異なります。

    (防災上の留意事項)
     引き続き余震による強い揺れに警戒してください。 また、これまでの強い揺れのために地盤がゆるんでいる地域では、降雨や余震による土砂災害の発生する危険性が高まっていますので、 併せて警戒してください。なお、余震活動地域の外側でも強い揺れを伴う地震が発生しており、地震活動が高まっていると考えられますので、 常日頃から地震への備えをお願いします。
     また、大きな余震が発生すると津波が発生する可能性があります。海岸で強い揺れを感じた場合、 また、揺れを感じなくても津波警報が発表された場合には、直ちに海岸から離れ高台等の安全な場所に避難してください。

  • 火山活動
      霧島山(新燃岳)では、今期間、噴火は発生しませんでした。 国土地理院によると、新燃岳の北西数kmの地下深くのマグマだまりへの深部からのマグマの供給は停止し、 新燃岳浅部の活動も低下しており、爆発的噴火により大きな噴石が2㎞を超えて飛散する可能性は低くなったと考えられます。 このことから26日18時00分に火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)を切り替え、 警戒範囲を新燃岳火口から概ね3kmから概ね2kmに縮小しました。 しかし、火口には高温の溶岩が溜まっており、現在でも小規模な噴火が発生する可能性は否定できません。 新燃岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒が必要です。 火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続しています。
     桜島では、昭和火口で爆発的噴火を含む活発な噴火活動が継続しました。 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、 噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒が必要です。 火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続しています。
     三宅島では、やや多量の火山ガスの放出が続いています。 火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続しています。
     十勝岳では、6月30日夜から、大正火口付近が明るく見える現象が観測されました。 その後、7月1日以降の夜間にも観測されましたが、明るく見える領域は次第に小さくなっています。 これは、高温の火山ガスの噴出や硫黄の燃焼によるものと推定されます。 火口周辺に影響を及ぼす噴火の兆候は認められませんが、 大正火口や62-2火口付近には近付かないよう注意してください。 十勝岳では、2006年からみられている62-2火口直下浅部の膨張を示す地殻変動は現在も続いていますので、 火山活動の推移に注意してください。噴火予報(噴火警戒レベル1、平常)が継続しています。

     その他の火山の活動状況に特段の変化はありません。  日本の主な火山活動の概況は別紙3のとおりです。また、世界の主な火山活動は別紙4のとおりです。

    ※GNSS(Global Navigation Satellite Systems)とは、GPSをはじめとする衛星測位システム全般をしめす呼称です。

問い合わせ先

地震:地震火山部管理課 電話 03-3212-8341(内線 4581)
火山:地震火山部火山課 電話 03-3212-8341(内線 4530)

資料全文

参考資料


国土地理院のGPSによる地殻変動観測については、 国土地理院ホームページの記者発表資料 を参照ください。

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