平成23年9月の地震活動及び火山活動について
報道発表日
平成23年10月6日
概要
平成23年9月の地震活動及び火山活動について解説します。
本文
- 地震活動
9月7日22時29分に日高地方中部でM5.1の地震が発生し、北海道新ひだか町(しんひだかちょう)三石旭町(みついしあさひまち)で最大震度5強を観測しました。
9月21日22時30分に茨城県北部でM5.2の地震が発生し、茨城県日立市(ひたちし)十王町(じゅうおうちょう)友部(ともべ)で最大震度5弱を観測しました。
9月29日19時05分に福島県浜通りでM5.4の地震が発生し、福島県いわき市三和町(みわまち)で最大震度5強を観測しました。国土地理院のGPS観測では、この地震に伴う小さな地殻変動が観測されました。
このほか、「平成23 年(2011 年)東北地方太平洋沖地震」の余震が、岩手県沖から茨城県沖の広い範囲で発生しました。
国土地理院のGPS観測結果では、「平成23 年(2011 年)東北地方太平洋沖地震」後の余効変動が継続していますが、その変動速度は小さくなってきています。
全国で震度3以上を観測した地震の回数は57回、日本及びその周辺におけるM4.0 以上の地震の回数は191回でした。
震度3以上を観測するなどの主な地震活動の概況は別紙1のとおりです。また、世界の主な地震は別紙2のとおりです。
- 火山活動
霧島山(新燃岳)では、8月31日(期間外)に発生した小規模な噴火は6日まで継続しました。また、7日にごく小規模な噴火が発生しました。国土地理院のGPS観測結果では、霧島山周辺で、「えびの」-「牧園」、「牧園」-「都城2」、「都城2」-「えびの」の基線において、新燃岳で1月26日に噴火が発生して以降、2月1日まで顕著な縮みの傾向が見られましたが、その後伸びの傾向が見られます。新燃岳の北西地下深くのマグマだまりには深部からのマグマの供給が続いており、マグマだまりから新燃岳へ多量のマグマが上昇すれば、噴火活動が再び活発化する可能性があります。新燃岳火口から概ね3kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒が必要です。火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続しています。
桜島では、昭和火口で爆発的噴火を含む活発な噴火活動が継続しました。昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒が必要です。火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続しています。
三宅島では、やや多量の火山ガスの放出が続いています。火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続しています。
諏訪之瀬島では、爆発的噴火を含む噴火が時々発生し、噴火活動は活発に経過しました。火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続しています。
その他の火山の活動状況に特段の変化はありません。
日本の主な火山活動の概況は別紙3のとおりです。また、世界の主な火山活動は別紙4のとおりです。
問い合わせ先
地震:地震火山部管理課 電話 03-3212-8341(内線 4581)
火山:地震火山部火山課 電話 03-3212-8341(内線 4530)
資料全文
- 平成23年9月の地震活動及び火山活動について[PDF形式:352KB]
- 別紙1(日本の主な地震活動)[PDF形式:430KB]
- 北海道地方の主な地震活動[PDF形式:919KB]
- 東北地方の主な地震活動[PDF形式:1,249KB]
- 関東・中部地方の主な地震活動[PDF形式:1,556KB]
- 近畿・中国・四国地方の主な地震活動[PDF形式:418KB]
- 九州地方の主な地震活動[PDF形式:410KB]
- 沖縄地方の主な地震活動[PDF形式:387KB]
- 東海地震の想定震源域及びその周辺の地震活動[PDF形式:2,932KB]
- 別紙1参考(日本の主な地震活動の参考資料)[PDF形式:522KB]
- 別紙2(世界の主な地震活動)[PDF形式:927KB]
- 別紙3(日本の主な火山活動)[PDF形式:394KB]
- 別紙4(世界の主な火山活動)[PDF形式:453KB]
参考資料
国土地理院のGPSによる地殻変動観測については、 国土地理院ホームページの記者発表資料 を参照ください。