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夏(6~8月)の天候

報道発表日

平成22年9月1日

概要

2010年(平成22年)夏(6~8月)の天候の特徴は以下のとおりです。

  • 夏の平均気温は、北日本から西日本にかけてかなり高く、北日本と東日本は1946年以降で最も高かった
    全国的に夏の平均気温は高く、北日本から西日本にかけてはかなり高かった。北日本と東日本は、気温が平年を大幅に上回る状況が続き、1946年の地域平均の統計開始以来第1位の高温となった。
  • 夏の降水量は、北日本日本海側でかなり多かった
    北日本日本海側は、前線や南からの湿った気流の影響を受けやすく、夏の降水量はかなり多かった。
  • 夏の日照時間は、沖縄・奄美でかなり少なかった。一方、東日本太平洋側ではかなり多かった
    沖縄・奄美は、平年に比べて梅雨前線や湿った気流の影響を受けやすく、日照時間がかなり少なかった。一方、東日本太平洋側では、6月前半に高気圧に覆われ晴れの日が続いたことや、7月半ば以降は太平洋高気圧に覆われ晴れる日が続いたため、夏の日照時間がかなり多かった。

本文

1 概況
 6月前半は、北日本から西日本にかけては、高気圧に覆われ晴れる日が多かった。一方、沖縄・奄美では、梅雨前線の影響で曇りや雨の日が多かった。その後7月半ばにかけては、東・西日本では、梅雨前線や湿った気流の影響を受け曇りや雨の日が多く、西日本中心に大雨となる日もあった。北日本では、6月後半は天気は数日の周期で変わったが、7月前半は南から湿った気流が入りやすかったため曇りや雨の日が多かった。沖縄・奄美では、平年に比べて梅雨前線が南に位置したことや太平洋高気圧の縁を回る湿った気流の影響で、平年に比べて曇りや雨の日が多かった。寒気の南下やオホーツク海高気圧の発生はほとんどなかったため、全国的に気温は平年を上回った。特に、暖かい空気が入った北日本では、気温は大幅に平年を上回った。7月半ば以降は、日本付近で太平洋高気圧の勢力が強まり、東・西日本では晴れの日が多く、各地で厳しい暑さが続いた。北日本も平年を大幅に上回る高温になったものの、日本海側を中心に前線や南からの湿った気流の影響を受け曇りや雨の日が多かった。沖縄・奄美では、太平洋高気圧に覆われ晴れて暑い日が多かったが、台風や熱帯低気圧、太平洋高気圧の縁を回る湿った気流の影響を受け、平年に比べて晴れの日が少なかった。
 北・東日本では夏を通して気温の高い状態が続き、3か月平均気温は1946年の地域平均の統計開始以来第1位の高温となった。また、全国の55地点の気象官署で3か月平均気温の高い記録を更新した。北日本日本海側では、夏を通して前線や気圧の谷の影響を受けやすく、降水量がかなり多かった。沖縄・奄美では、平年より南に位置することの多かった梅雨前線や太平洋高気圧の縁を回る湿った気流の影響を受けやすく、日照時間がかなり少なかった。一方、東日本太平洋側では、6月前半に高気圧に覆われ晴れの日が続いたことや、7月半ば以降は太平洋高気圧に覆われ晴れる日が続いたため、夏の合計日照時間がかなり多かった。
 台風の発生は7個(平年11.2個)、日本に接近した台風は3個(平年5.8個)、うち本土(本州、北海道、九州、四国)への接近は1個(平年3.0個)、沖縄・奄美への接近は3個(平年4.2個)と、それぞれ平年を下回った(速報値)。


2 気温、降水量、日照時間等の気候統計値
(1)平均気温
 夏の平均気温は、北日本から西日本にかけてかなり高く、沖縄・奄美で高かった。特に北日本では平年を2℃以上上回ったところが多く、東日本でも1.5℃以上上回ったところが多かった。札幌(北海道)、仙台(宮城県)、東京、米子(鳥取県)など北日本から西日本にかけての55地点で夏の平均気温の最高値を更新した。
(2)降水量
 夏の降水量は、北日本日本海側でかなり多く、西日本太平洋側と沖縄・奄美で多かった。北日本日本海側では平年の140%を上回ったところがあった。一方、東日本では少なく、北日本太平洋側と西日本日本海側では平年並だった。
(3)日照時間
 夏の日照時間は、東日本太平洋側でかなり多く、東日本日本海側で多かった。一方、沖縄・奄美ではかなり少なかった。那覇、名護、久米島(以上、沖縄県)では、夏の日照時間の最小値を更新した。北日本と西日本では平年並だった。
(4)猛暑日(日最高気温35℃以上)、真夏日(日最高気温30℃以上)、日最低気温25℃以上の日数
 夏の猛暑日、真夏日、日最低気温25℃以上日数は、いずれも全国的に平年を上回ったところが多かった。熊谷(埼玉県)、富山、大分など11地点で夏の猛暑日日数の最大値を更新したほか、11地点で夏の真夏日日数の最大値を更新し、48地点で夏の日最低気温25℃以上の日数の最大値を更新した。

 6月、7月、8月、夏の猛暑日、真夏日、日最低気温25℃以上の日数を、「夏(6~8月)の天候」13~17ページに掲載。夏の猛暑日、真夏日、日最低気温25℃以上の日数を順位更新(3位まで)した地点を20~23ページに掲載。


問い合わせ先

気象庁観測部観測課統計室
電話 03-3212-8341(内線)4154
気象庁地球環境・海洋部気候情報課
電話 03-3212-8341(内線)3154

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