平成22（2010）年3月～5月の世界の平均気温について（速報） ～統計開始以来、1位タイとなる高温～
報道発表日
平成２２年６月１５日
概要
2010年3月～5月（北半球春季）の世界の平均気温は、統計を開始した1891年以降で、この時期としては1998年と並んで最も高い値となりました。
本文
2010年3月～5月（北半球における春季）の世界の平均気温（陸域における地表付近の気温と海面水温の平均）の平年差＊１（速報値＊2）は＋0.41℃と、この時期の気温としては、統計を開始した1891年以来、1998年と並んで最も高い値となりました。
3月～5月の平均気温は、陸域ではアフリカ北部から西アジア、南アジアにかけての地域、アメリカ合衆国北部からカナダにかけての地域、南アメリカ大陸で平年より高くなりました。海面水温は、熱帯域のほぼ全域で平年より高く、特にインド洋、大西洋では広い範囲で平年より顕著に高い傾向が見られました。
長期的には、3月～5月の世界の平均気温は100年あたり＋0.73℃の割合で上昇しています。
なお、同じ期間の日本の平均気温の平年差は、－0.27℃（第49位）でした。
3月～5月の世界の平均気温が高くなった要因としては、二酸化炭素などの温室効果ガスの大気中濃度の増加に伴う地球温暖化や、昨年夏から発生しているエルニーニョ現象の影響が考えられます。さらに、十年～数十年程度の時間規模で繰り返される自然変動が重なっているものと考えられます。
世界及び日本の年平均気温、月平均気温は気象庁ホームページにて随時更新・掲載しています。
http://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/temp/index.html
＊１ 平年差とは平均気温から平年値を差し引いた値（平年偏差ともいう）です。平年値としては、1971～2000年の30年平均値を使用しています。
＊２ 2010年6月14日までに気象庁に入電したデータをもとにした解析値です。
問い合わせ先
気象庁 地球環境・海洋部 気候情報課
電話 03-3212-8341（内線2264）
