平成22年2月の地震活動及び火山活動について
報道発表日
平成22年3月9日
概要
平成22年2月の地震活動及び火山活動について解説します。
本文
- 地震活動
2月27日05時31分に沖縄本島近海でMw7.0の地震が発生し、沖縄県糸満市(いとまんし)で最大震度5弱を観測しました。この地震により、沖縄県の沿岸では高いところで0.1mの津波を観測しました。国土地理院のGPS観測結果では、この地震に伴う小さな地殻変動が観測されました。
2月27日15時34分頃(日本時間)にチリ中部沿岸でMw8.8(Mwは気象庁CMT解によるモーメントマグニチュード)の地震が発生し、この地震により太平洋沿岸を中心に北海道から沖縄県までの広い範囲で津波を観測しました。
その他、国土地理院のGPS観測結果では、豊後水道周辺において、定常的な地殻変動とは異なる変動(非定常地殻変動)が検出されました。プレート境界では、地震動を伴わないゆっくりとした断層すべり(スロースリップ)が起きていると推定されます。
全国で震度1以上を観測した地震の回数は103回、日本及びその周辺におけるM4.0以上の地震の回数は90回でした。
震度3以上を観測するなどの主な地震活動の概況は別紙1のとおりです。また、世界の主な地震は別紙2のとおりです。
- 火山活動
2009 年6月下旬以降活発化した桜島の噴火活動は、10 月頃から更に活発となっており、昭和火口では噴火の多い状態が続いています。今後、更に火山活動が活発化する可能性が高いと考えられますので、火山活動の推移に注意する必要があります。引き続き、昭和火口及び南岳山頂火口から2km程度の範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒が必要です。桜島では、火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続しています。
浅間山では、火山性地震は引き続きやや多い状態で推移しています。火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続しています。
福徳岡ノ場では、2月3日に海底噴火が発生しました。噴火警報(周辺海域警戒)が継続しています。
三宅島では、多量の火山ガスの放出が続いています。火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続しています。
諏訪之瀬島では、爆発的噴火を含む噴火が断続的に発生しました。火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続しています。
その他の火山の活動状況に特段の変化はありません。
日本の主な火山活動の概況は別紙3のとおりです。また、世界の主な火山活動は別紙4のとおりです。
問い合わせ先
地震:地震火山部管理課 電話 03-3212-8341(内線 4581)
火山:地震火山部火山課 電話 03-3212-8341(内線 4530)
資料全文
- 平成22年2月の地震活動及び火山活動について[PDF形式:12KB]
- 別紙1(日本の主な地震活動)[PDF形式:106KB]
- 別紙1参考(日本の主な地震活動の参考資料)[PDF形式:177KB]
- 別紙2(世界の主な地震活動)[PDF形式:492KB]
- 別紙3(日本の主な火山活動)[PDF形式:39KB]
- 別紙4(世界の主な火山活動)[PDF形式:250KB]
参考資料
国土地理院のGPSによる地殻変動観測については、 国土地理院ホームページの記者発表資料 を参照ください。