キーワードを入力し検索ボタンを押下ください。

アジア地域「気候変動への適応にかかる能力強化」研修の実施について

報道発表日

平成20年11月19日

概要

気象庁気象研究所は、アジアの5カ国で気候変動予測に係る業務・研究に携わる専門家を対象に、気候変動への適応能力強化に関する研修を実施します。当研修は、独立行政法人国際協力機構(JICA)による技術協力の一環として実施されるものです。

本文

 気象庁気象研究所は、平成20 年11 月25 日(火)から12 月18 日(木)まで、JICA による技術協力(研修員受入事業)の一環として、タイ、バングラデシュ、インドネシア、ベトナム、フィリピンの気候変動予測に係る業務・研究に携わる専門家5名を受け入れ、気候変動予測データの解析技術に関する研修を行います。
 地球温暖化をはじめとする気候変動は地球規模で生じるものであり、それへの適応は世界で取り組むべき課題です。気候変動への適応策を適切に講ずる上で気候変動予測はその基盤となるものであり、そのデータを的確に解析する技術は不可欠かつ最も重要なものです。
 気象庁気象研究所は、地球シミュレータ(※1)を活用した温暖化予測研究プロジェクトにおいて、超高解像度大気モデルによる将来の極端現象の変化予測に関する研究(※2)を行っています。本研究において開発しているモデルはこれまでの全地球の気候変動予測に比べて格段に精緻なもの(※3)となっており、その予測データは熱帯低気圧や豪雨などの極端な気象現象を全地球上で表現することが可能となっています。
 これらのデータから、自国において水資源、農業等の様々な分野における気候変動への適応策を考えるための重要な情報を適切に抽出できるよう、当研修において、研修員の気候変動予測データの解析技術の習得を目指します。
 気象庁気象研究所では2ヶ年で研修を行う予定であり、今年度の研修実施後も研修員に対して適切にフォローアップを行い、次年度も研修を行うことにより、アジアにおける気候変動への適応能力の強化に着実に貢献して参ります。

※1 独立行政法人海洋研究開発機構が運用しているスーパーコンピュータ。
※2 気候変動対応政策への科学的基礎の提供を目的として、文部科学省により実施されている「21世紀気候変動予測革新プログラム」の一環研究。
※3 約20km 毎に全地球の気温、風、雨量等を計算。これまでの予測は100~300km 毎。

問い合わせ先

企画課国際室 03-3212-8341(内線2268)
気象研究所企画室 029-853-8536

資料全文


Adobe Reader

このサイトには、Adobe社Adobe Readerが必要なページがあります。
お持ちでない方は左のアイコンよりダウンロードをお願いいたします。

このページのトップへ