桜島における火山体構造探査の実施について
報道発表日
平成20年10月8日
概要
11月5日(水)から6日(木)にかけて、京都大学防災研究所など全国の10大学と気象庁、海上保安庁が協力して、桜島の火山体構造探査を実施します。
本文
11月5日(水)から6日(木)にかけて、京都大学防災研究所など全国の10大学と気象庁、海上保安庁が協力して、桜島の火山体構造探査を実施します。
この構造探査は、1993年以降桜島北部の姶良カルデラにおけるマグマの蓄積が進行し、2006年からは桜島南岳の東山腹の昭和火口において噴火が断続的に繰り返され、近い将来、噴火活動の活発化が予想される桜島における火山噴火のより正確な予測のために実施するものです。
構造探査は、具体的には、発破により人工的に地震を発生させ、その地震波形を陸上及び海底に設置する多数の地震計で観測し、それを解析することにより桜島および若尊を含む姶良カルデラ全体の地下構造を推定します。これにより、桜島のマグマ供給システムのイメージ化、マグマ移動の推定精度の向上などが期待されます。
同様の構造探査は、これまで霧島山、雲仙岳、磐梯山、阿蘇山、伊豆大島、岩手山、有珠山、北海道駒ケ岳、富士山、口永良部島、浅間山の11火山において実施してきました。
今回の構造探査の詳細は、下記のとおりです。
記
実施日時:平成20年11月5日(水)22時02分~11月6日(木)01時22分
実施場所:桜島・姶良カルデラおよびその周辺(資料全文参照)
実施方法:桜島・姶良カルデラ周辺8カ所の掘削孔(中規模発破、深さ50m)と桜島島内の7カ所の掘削孔(小規模発破、深さ3m)で発破による人工地震を発生させ、臨時的に設置した陸上約650台と海底30台の地震計で観測を実施。
発破薬量:200kg~300kg(中規模発破)、20kg(小規模発破)
参加機関:北海道大学、秋田大学、東北大学、東京大学、東京工業大学、名古屋大学、京都大学、島根大学、九州大学、鹿児島大学および気象庁、海上保安庁の総勢約100人。
(幹事機関:京都大学防災研究所)
問い合わせ先
・京都大学防災研究所火山活動研究センター 准教授 井口正人
電話:099-293-2058
・気象庁地震火山部火山課 火山機動観測班長 宮村淳一
電話:03-3212-8341 内線4533