「平成20年(2008年)岩手・宮城内陸地震」について(第9報)
報道発表日
平成20年6月26日
概要
「平成20年(2008年)岩手・宮城内陸地震」の余震の発生状況と見通し、及び「平成20年(2008年)岩手・宮城内陸地震」の断層面について
本文
○余震の見通し
余震は、「平成7年(1995年)兵庫県南部地震」(M7.3)よりも高い活動度で推移していますが、しだいに少なくなってきています。
震度4~5弱となるような余震の発生する可能性は低くなってきていますが、2週間程度は注意が必要です。
○防災上の留意事項
揺れの強かった地域では、降雨や余震活動により土砂崩れなどが発生する危険性が通常より高くなっています。被害が拡大する可能性がありますので、作業等には十分注意して下さい。
○断層面について
1)余震分布等からみた解析
- 余震の発生状況からみた断層は、全体的に西傾斜(西側が下がっている)の逆断層(西側が東側に乗り上げる)と推定されます。
- このうち、本震の直上及び南側の領域が大きくすべった領域(主破壊領域)と推定されます 。
- 本震の震源付近(中部の領域)及び南部の領域には、西傾斜に交わる東傾斜の余震の並びが見られ、東傾斜の断層面が同時に存在していたと推定されます。
- 余震域の北部では16日ころにかけて、余震域の北へ少し外れた浅い場所で余震が発生。
2)気象研究所の合成開口レーダー(SAR)解析
気象庁気象研究所が陸域観測技術衛星「だいち」が観測した合成開口レーダー(PALSAR)のデータを解析しました。余震分布の全体的な傾斜方向(西傾斜の逆断層)と矛盾しない解析結果になりました。
図表等を含めた資料全文につきましては、下記の「資料全文」をご参照下さい。
問い合わせ先
気象庁地震津波監視課 03-3212‐8341(内線 4542)
気象庁地震予知情報課 03-3212‐8341(内線 4562)