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ヒートアイランド監視報告(平成19 年冬・夏-関東・近畿地方)~全国各都市のヒートアイランドに関する長期変化傾向も調査~

報道発表日

平成20年5月30日

概要

 気象庁はヒートアイランド現象を監視するため、全国各地の長期にわたる観測データを用いて長期変化傾向を調査しました。 その結果、都市率が大きい地点ほど長期的な気温上昇率が大きく、熱帯夜の日数も大きく増加したことがわかりました。 また、都市化の影響による気温上昇量は、夏季は日中の午後に最大、冬季は夜間に最大であることがわかりました。
 

本文

 気象庁はヒートアイランド現象1を監視するため、全国各地の長期にわたる観測データを用 いて猛暑日・熱帯夜・冬日等の日数の長期変化傾向について調査しました。また、これまで 解析してきた夏季に加え、気温の上昇がより顕著な冬季のヒートアイランドについて、関東地 方及び近畿地方を対象に事例解析や都市気候モデル2を用いたシミュレーションを実施しま した。その結果の概要は以下のとおりです(詳細は資料全文を参照)。

  • 全国各地の長期的な観測データを調べた結果、都市率3が大きいほど長期的な気温上昇率が大きい傾向があり、熱帯夜の日数も大きく増えていることが分かりました。東京の熱帯夜は、10 年当たり3.7 日の割合で増加してきています(別紙1)。


  • 都市気候モデルを用いたシミュレーションの結果、関東地方及び近畿地方の冬季のヒートアイランドの特徴として、都市化の影響による日中の気温上昇量は夏季に比べて小さいことが分かりました。また、都市化の影響による気温上昇量は、夏季においては日中の午後に最大となるのに対し、冬季においては夜間に最も大きくなることが確認されました(別紙2)。


  •  これらの調査結果については、「ヒートアイランド監視報告(平成19 年冬・夏-関東・近畿地方)」として、気象庁ホームページの以下のアドレスに掲載しています。
    http://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/himr/index.html


    1ヒートアイランド現象(heat island=熱の島)
     都市の気温が周囲よりも高い状態になる現象です。気温の高い地域が都市を中心に島のような形になることから、このように呼ばれます。

    2都市気候モデル
     都市の地形、土地利用、人工排熱などに起因する熱のやりとりをモデル化し、これを入力して大気の状態をコンピュータで計算して都市の気温分布などを再現する数値モデル。

    3都市率
     ここでは、観測地点を中心とした半径7kmの円内に含まれる都市(国土数値情報(国土地理院のデータ)の「土地利用メッシュ」で分類されている、「建物用地」、「幹線交通用地」、「その他の用地」)の占める割合と定義している。


    別紙を含めた全文については、下記の「資料全文」をご参照ください。

    問い合わせ先

    気象庁 地球環境・海洋部 気候情報課
    電話03-3212-8341(内線)3167

    資料全文


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