日本東方海域における親潮(深さ100mの水温5℃以下の領域)の後退について
報道発表日
平成19年12月26日
概要
日本東方海域における親潮(深さ100mの水温5℃以下の領域)は8月以降大きく後退し、11月以降、1997年12月以来の弱い勢力となりました。
本文
親潮は、亜寒帯から千島列島沿いに日本東方海域に流れ込む冷たい海水です。例年親潮は、春に大きく張り出し、夏から秋にかけてゆっくり後退します。親潮の勢力は日本東方海域の海水温分布を大きく左右する要因のひとつであることから、気象庁では、監視海域(日本東方の東経141度~148度、北緯43度以南)での親潮の面積を監視しています。
- 2007年7月の親潮は、北緯40度・東経146度付近まで南下しており、監視海域における面積は平年並でした。しかし、8月に大きく後退し、親潮の面積は平年よりかなり小さくなりました。
- 11月には、親潮は北緯42度以北まで後退し(図)、監視海域における親潮の面積はほとんど0となり、1997年12月以来最小の規模となりました。その後も現在まで面積がほとんど0の状態が続いています。このため深さ100mの水温は、11月以降北海道の南東沖を中心に、平年より高い状態が続いています。
- 今後親潮は徐々に南下し、面積が拡大してきますが、1月下旬までは平年より面積の小さい状態が続く見込みです(「海面水温・海流1か月予報」参照)。
なお、お知らせした内容は、気象庁ホームページの「海洋の健康診断表」(下記URL)でも公表しています。
【海面水温・海流の月概況(北海道周辺・日本東方海域)】
http://www.data.kishou.go.jp/kaiyou/shindan/e_1/hakodate_monthly/hakodate_monthly.html
【日本東方の海流】
http://www.data.kishou.go.jp/kaiyou/shindan/e_1/hakodate_current/hakodate_current.html
【海面水温・海流1か月予報】
http://www.data.kishou.go.jp/kaiyou/db/kaikyo/ocean/forecast/month.html
問い合わせ先
気象庁 地球環境・海洋部 海洋気象情報室
電話03-3212-8341(内線5128)
函館海洋気象台 海洋課
電話0138-46-3209