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今年の南極オゾンホール

報道発表日

平成19年9月13日

概要

南極オゾンホールが8月中旬に出現しました。今後9月~10月の最盛期には、過去10年間の平均的な規模に発達すると予想されます。

本文

1.オゾンホールの状況

オゾンホールは例年8月後半に現れ、9~10月に最盛期を迎え、11~12月に消滅します。 米国航空宇宙局(NASA)の衛星データを基に気象庁が解析した結果、8月中旬にオゾンホールが現れ、現在は南極大陸をほとんど覆うまで拡大しています。

2.オゾンホール発達の見通し

オゾンホール形成の大きな要因はオゾン層破壊物質と気象条件です。大気中のオゾン層破壊物質の濃度は1990年代後半のピーク後も高い状態が持続していますが、今年はオゾン層破壊の促進に関係する南極域上空の低温域(-78℃以下)の面積が昨年ほど大きくないことから、昨年ほど大きく発達することはなく、過去 10年間の平均的な規模になると予想されます。

3.オゾン層保護への取り組み

南極オゾンホールは、人工物質のフロン等によるオゾン層破壊が地球上で最も顕著に現れている現象で、北半球でも、規模は小さいながらも南極オゾンホールと同様のメカニズムでオゾンが破壊されることがあります。今年9月16日は「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」の採択から20年目にあたります。この間の国際的な取組みの成果により、気象庁の観測でもオゾン層破壊物質であるフロン11の大気中濃度の減少が確認され、オゾンホールの年々の拡大傾向も2000年以降は見られなくなりました。しかし、オゾン層破壊物質は依然として大気中に多く存在するため、オゾンホールは毎年現れており、世界気象機関(WMO)/国連環境計画(UNEP)が取りまとめた「オゾン層破壊の科学アセスメント:2006」によると、今後も引き続き数十年間は現れると予想されています。フロン類の生産規制・回収など、継続してオゾン層保護対策を推進する必要があり、気象庁は引き続きオゾン層の状況を観測し、的確な情報提供に努めます。


図表を含めた全文については、下記の「資料全文」をご参照ください。

問い合わせ先

気象庁 地球環境・海洋部 環境気象管理官付 オゾン層情報センター
電話03-3212-8341(内線)4212

資料全文

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