報道発表日
平成19年1月11日
概要
2006年12月の世界の月平均気温は、統計を開始した1891年以降で最も高い値(第1位)になりました。
本文
2006年12月の世界の月平均気温(陸域における地表付近の気温と海面水温の平均)の平年差*1(速報値*2)は+0.41℃と、12月の気温としては1997年の+0.40℃を超え、統計を開始した1891年以来、最も高い値(第1位)になりました(図1)。
12月の月平均気温は平年を上回る地域が多く、陸上ではロシア西部からヨーロッパ北部及び北米北部で特に気温が高くなりました。また、海面水温は現在のエルニーニョ現象に対応して、太平洋赤道域の東部及び中部で高くなったことに加え、北海や南アフリカ東方沖などでも高くなりました(図2)。
長期的には、12月の世界の月平均気温は100年あたり+0.71℃の割合で上昇しており、とりわけ1990年代後半以降に高温が頻出しています(図1)。
これらの要因としては、二酸化炭素などの増加に伴う地球温暖化の影響に、エルニーニョ現象や十年~数十年程度の時間規模で繰り返される自然変動が重なったものと考えられます。
なお、2006年の世界の年平均気温の平年差(速報値)は+0.31℃で、統計を開始した1891年以降では1998年、2005年に次ぎ、第3位タイとなる見込みです。
また、2006年12月の日本の月平均気温の平年差は+0.78℃で、2006年の日本の年平均気温の平年差は+0.44℃となり、第10位タイとなりました。
世界及び日本の年平均気温、月平均気温は気象庁ホームページにて随時更新・掲載しています。
http://www.data.kishou.go.jp/climate/cpdinfo/temp/index.html
*1 平年差とは平均気温から平年値を差し引いた値(平年偏差ともいう)です。平年値としては、1971~2000年の30年平均値を使用しています。
*2 2007年1月11日までに入電したデータをもとにした解析値です。
問い合わせ先
気象庁 地球環境・海洋部 気候情報課
電話 03-3212-8341(内線2264)