放射性物質に関する調査と総点検について(中間報告)
報道発表日
平成18年5月29日
概要
気象庁では、本年4月に本庁庁舎地下1階資料庫でウラン・トリウム化合物及びセシウム137線源が発見されたことから、5月12日に、気象庁本庁に放射性物質管理調査委員会を設置し、全国の全ての気象官署を対象に放射性物質に関する総点検を実施するとともに、ウラン・トリウム化合物及びセシウム137線源の入手経路、使用目的等について元職員からの聞き取り調査を行ってきました。
それらの状況についての中間報告をお知らせいたします。
本文
1 これまでの総点検並びに調査状況
(1)これまでの点検状況
5月26日に本庁庁舎地下1階の海洋放射能測定室で直径3cm、厚さ5mmの円盤状の透明プラスチック容器に密封された橙色のウラン化合物の可能性もある物質2個を発見。また、5月28日に本庁8階の化学分析室薬品庫で少量の硫酸ウラニル(ウラン化合物)が入った小型試薬瓶1個を発見。両物質とも、環境や人体に影響する線量率ではなく、現在、地下測定室の金庫内で保管。
(2)4月に発見した物質について
いずれも昭和30年代以前に製造されたものであることから、当時、放射能業務に関係した生存する元職員への聞き取り調査を行っているが、使用目的等は特定できていない。 当時の測定器と分析技術から見て、ウラン及びトリウム化合物は放射線測定に必要な標準線源の作成に用いたと推定される。また、セシウム137線源は海洋観測現場で使用する放射線測定器の開発・較正のための標準線源として使用した可能性がある。
2 今後の対応予定
6月2日までに全国の官署において梱包物の開梱なども含めた職員による徹底的な点検を完了させる予定。その後専門業者による放射線センサーを用いた点検(現在入札公告中)を実施。 6月中には総点検結果を取りまとめて、7月上旬にその結果を公表する予定。問い合わせ先
気象庁地球環境・海洋部地球環境業務課
電話03-3212-8341(内線5102、5104)