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<解説:温帯低気圧と台風>


 台風と温帯低気圧は違う性質を持っています。台風は、水蒸気が凝結して雲になるときに出す熱を原動力として、熱帯や亜熱帯の海上で発達します。したがって、台風は水蒸気を多く含んだ暖かい空気からできていることが特徴です。一方、温帯低気圧は、(北半球では)北側の寒気と南側の暖気との境となる中緯度で発達し、前線を伴っています。つまり、南北の温度差があることが大きな特徴です。
 台風は北へ進むにつれて、周辺の空気との間に温度差を生じます。すると、台風域内の暖かい空気が冷たい空気と混ざりはじめると同時に前線ができはじめ、台風としての性質が徐々に失われ、温帯低気圧の性質が強くなってゆき、ついには温帯低気圧に変わってしまいます。
 多くの台風は温帯低気圧になりながら弱まっていきますが、中には図に示す2004年の台風第18号のように、温帯低気圧に変わりながら再び発達する低気圧もあります。この台風は長崎に上陸した後、日本海を北東に進みながら弱まって暴風域が狭くなりましたが、北海道の西の海上で温帯低気圧に性質を変えながら再び発達し、中心から離れた帯広や釧路地方でも強風が吹きました。台風では風が強い領域は中心付近に集中しているのに対し、温帯低気圧では広い範囲で強風が吹くのが特徴です。

台風から温帯低気圧に変わる過程の事例図
図 台風から温帯低気圧に変わる過程の事例

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