平成12年8月18日 22:45

気 象 庁

三宅島の火山活動について



 三宅島の火山活動について、本日の火山噴火予知連絡会での検討結果は以下のとおりです。

 三宅島では、本日8月18日夕方、山頂火口から噴火がありました。
 8月10日の噴火以降、8月13日から山頂での噴火が断続的に続いていました
 が、本日17時02分頃から噴火があり、最も活発だった17~18時には、噴煙の高さが8000m以上に上がりました。島内の広い範囲で降灰がありました。降灰は、20時30分頃まで続きました。
 噴火に伴い微動、空振が記録されましたが、18時30分頃までには小さくなりま
した。地殻変動観測では、16時頃から山頂部が上がる傾向の傾斜変動が見られた後、噴火開始とともに山下がりとなりました。
 今回の噴火は、8月10日の噴火に比べて、継続時間はやや短く、噴煙の高さは高く、空振は同程度で、微動の振幅は約3倍でした。
 これらのデータから見て、今回の噴火は、今までの中で噴出が最も活発であったと考えられます。

 8月10日以降、噴煙活動が続いていること、地震活動及び地殻変動も継続していることから、今後も、山頂において本日と同程度かやや大きな噴火が発生する可能性が考えられます。

 三宅島山頂では噴石、崩落に、島内では火山灰に引き続き注意が必要です。山麓での噴火の可能性はありません。また、雨による泥流にも注意が必要です。


資料1:三宅島雄山山頂噴火に伴う空振(10分最大)
     /三宅島雄山山頂噴火に伴う微動(10分最大:A点)
     /三宅島雄山山頂噴火に伴う噴煙
     /三宅島島内の時別地震回数        (pdf:24KB)

資料2:三宅島傾斜計データ(pdf:30KB) (防災科学技術研究所)

資料3:GPS基線長変化グラフ(三宅島内)(pdf:44KB)(建設省国土地理院)