令和4年 台風第14号に関する情報 第49号
令和4年 9月17日16時48分 気象庁発表(訂正)

 大型で猛烈な台風第14号は17日夜から19日にかけて奄美地方と九州にかなり接近する見込みです。暴風や高波、高潮、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。九州南部と九州北部地方では記録的な暴風や高波、高潮、大雨となるおそれがあり、特別警報を発表する可能性があります。早め早めに身の安全を確保してください。なお、九州南部・奄美地方では17日夜から18日にかけて、九州北部地方と四国地方では18日午前中から19日にかけて線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まる可能性があります。

 [台風の現況と予想]
  大型で猛烈な台風第14号は、17日16時には南大東島の北東約170キロにあって、1時間におよそ20キロの速さで北西へ進んでいます。中心の気圧は910ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は55メートル、最大瞬間風速は75メートルで、中心の東側185キロ以内と西側150キロ以内では風速25メートル以上の暴風となっています。
  台風は17日夜から19日にかけて奄美地方と九州にかなり接近する見込みです。その後、次第に進路を東よりに変えて、20日にかけて本州付近を北東へ進むため、西日本から北日本の広い範囲で台風の影響を受けるおそれがあります。
 
 [防災事項]
 <暴風・高波>
  大東島地方では17日夜のはじめ頃にかけて暴風となり、18日にかけて猛烈なしけや大しけが続くでしょう。
  奄美地方と西日本では17日夜から19日にかけて暴風となり、18日から19日にかけては九州南部・奄美地方と九州北部地方を中心に一部の住家が倒壊するおそれもある猛烈な風が吹く見込みです。また、奄美地方と西日本ではうねりを伴って猛烈なしけとなり、東日本でも大しけとなる所があるでしょう。
  18日にかけて予想される最大風速(最大瞬間風速)は、
    九州南部・奄美地方  55メートル(75メートル)
    九州北部地方     50メートル(70メートル)
    四国地方       25メートル(35メートル)
    中国地方、近畿地方  23メートル(35メートル)
    沖縄地方       20メートル(30メートル)
  19日に予想される最大風速(最大瞬間風速)は、
    九州北部地方    40から50メートル(55から70メートル)
    中国地方、四国地方、近畿地方
              30から40メートル(40から60メートル)
    九州南部、北陸地方 25から29メートル(35から45メートル)
    東海地方      20から24メートル(25から35メートル)
 の見込みです。
  18日にかけて予想される波の高さは、   
    九州南部             13メートル
    奄美地方、九州北部地方、四国地方 12メートル
    沖縄地方、近畿地方        10メートル
    東海地方              7メートル
    関東甲信地方            5メートル
  19日に予想される波の高さは、
    九州北部地方           12メートル
    九州南部、四国地方        11メートル
    近畿地方             10メートル
    奄美地方、中国地方         8メートル
    東海地方              7メートル
    関東甲信地方            5メートル
 の見込みです。
  九州南部・奄美地方と九州北部地方では風が強まる前に頑丈な建物の中に移動するとともに、屋内では窓から離れるなど暴風に厳重に警戒してください。また、南西諸島と西日本では、うねりを伴った高波に厳重に警戒し、東日本でも高波に警戒してください。
  九州南部と九州北部地方では記録的な暴風や高波となるおそれがあり、特別警報を発表する可能性があります。早め早めに身の安全を確保してください。
 
 <大雨・雷・突風>
  台風周辺や台風本体の発達した雨雲により、19日にかけて西日本や東日本の太平洋側を中心に猛烈な雨や非常に激しい雨が降り、大雨となるでしょう。
  18日18時までの24時間に予想される雨量は、多い所で、
   九州南部              500ミリ
   四国地方              400ミリ
   奄美地方、九州北部地方       300ミリ
   東海地方              250ミリ
   近畿地方              200ミリ
   関東甲信地方            180ミリ
   沖縄地方              100ミリ
  その後、19日18時までの24時間に予想される雨量は、多い所で、
   四国地方         300から500ミリ
   九州南部、九州北部地方、東海地方
                300から400ミリ
   中国地方、近畿地方    200から300ミリ
   関東甲信地方       100から200ミリ 
   奄美地方         100から150ミリ
 の見込みです。
  線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがあります。九州南部と九州北部地方では記録的な大雨となり、大雨特別警報を発表する可能性があります。土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。
  また、落雷や竜巻などの激しい突風に注意してください。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど、安全確保に努めてください。
 
 <高潮>
  台風の接近に伴い、西日本では18日から19日にかけて、潮位が高くなり、警報級の高潮となる見込みで、九州南部と九州北部地方では高潮特別警報を発表する可能性があります。高潮や高潮と重なり合った波浪による浸水に厳重に警戒してください。
 
 [補足事項]
  今後の台風情報、地元気象台の発表する警報や注意報、竜巻注意情報、早期注意情報、気象情報等に留意してください。
  次の「令和4年 台風第14号に関する情報(総合情報)」は、17日23時頃に発表する予定です。
 
 [訂正箇所]
 19日に予想される波の高さに「東海地方 7メートル」を追加しました。