令和4年台風第14号に関する九州南部・奄美地方気象情報 第11号
令和4年 9月18日05時17分 鹿児島地方気象台発表

 大型で非常に強い台風第14号は、18日昼過ぎから九州南部に最も接近し、九州へ上陸するおそれがあります。九州南部ではこれまでに経験したことのないような暴風や高波、高潮となるおそれがあります。暴風や高波、高潮に最大級の警戒をしてください。また、九州南部・奄美地方では19日午前中にかけて、線状降水帯が発生して大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性があります。

  鹿児島県に暴風、波浪、高潮の特別警報を発表しています。
  大型で非常に強い台風第14号は、18日05時には屋久島の南南東約180キロにあって、1時間におよそ20キロの速さで北北西へ進んでいるものと推定されます。
  台風は非常に強い勢力を維持したまま、奄美地方は18日昼前にかけて、九州南部は18日昼過ぎから18日夜遅くにかけて最も接近する見込みです。
  18日03時現在、奄美地方では風速25メートル以上の暴風域に入っている所があります。台風が予報円の中心付近を進みますと、九州南部の早い所では、まもなく風速25メートル以上の暴風域に入る見込みです。九州南部・奄美地方では、一部の住家が倒壊するおそれもある猛烈な風が吹く見込みです。風が強まる前に頑丈な建物の中に移動するとともに、屋内では窓から離れるなど、九州南部では暴風に最大級の警戒を、奄美地方では厳重に警戒してください。
  また、奄美地方の沿岸の海域では、18日夜遅くにかけて、九州南部の沿岸の海域では、19日昼前にかけて猛烈なしけとなる所があるでしょう。
  九州南部・奄美地方では、台風周辺や台風本体の暖かく湿った空気の影響により、大気の状態が非常に不安定となり、19日朝にかけて局地的に雷を伴い猛烈な雨や非常に激しい雨が降り大雨となるでしょう。九州南部・奄美地方では、線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがあります。九州南部では記録的な大雨となり、大雨特別警報を発表する可能性があります。
  また、九州南部・奄美地方では、落雷や竜巻などの激しい突風のおそれもあります。
 
 <風の実況>
  15日0時00分から18日5時00分までの最大瞬間風速と最大風速
  (アメダスによる速報値 単位:メートル)
  鹿児島県(奄美地方除く)
   屋久島町尾之間
     最大瞬間風速 39.5 東北東 18日03時30分
       最大風速 22.1  北東 18日03時47分
  宮崎県
   小林市南西方
     最大瞬間風速 27.7   東 18日04時14分
       最大風速 15.5   東 18日04時22分
  奄美地方
   天城
     最大瞬間風速 29.3 北北東 17日13時40分
       最大風速 19.2   北 17日15時38分
 
 <風の予想>
 18日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
  宮崎県           40メートル(60メートル)
  鹿児島県(奄美地方を除く) 50メートル(70メートル)
  奄美地方          50メートル(70メートル)
 19日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
  宮崎県           40メートル(60メートル)
  鹿児島県(奄美地方を除く) 35メートル(50メートル)
  奄美地方          23メートル(35メートル)
 
 <波の予想>
 18日に予想される波の高さ
  宮崎県          13メートル うねりを伴う
  鹿児島県(奄美地方除く) 14メートル うねりを伴う
  奄美地方         12メートル うねりを伴う
 19日に予想される波の高さ
  宮崎県          12メートル うねりを伴う
  鹿児島県(奄美地方除く) 10メートル うねりを伴う
  奄美地方         8メートル うねりを伴う
 
 <雨の実況>
  降り始め(15日0時00分)から18日5時00分までの降水量(アメダスによる速報値)
  鹿児島県(奄美地方除く)
     錦江町田代  96.0ミリ
  宮崎県
     美郷町神門 284.5ミリ
  奄美地方
   瀬戸内町古仁屋 149.5ミリ
 
 <雨の予想>
 18日に予想される1時間降水量は、いずれも多い所で、
  宮崎県          80ミリ
  鹿児島県(奄美地方除く) 80ミリ
  奄美地方         60ミリ
 19日に予想される1時間降水量は、いずれも多い所で、
  宮崎県          70ミリ
  鹿児島県(奄美地方除く) 70ミリ
  奄美地方         30ミリ
 18日6時から19日6時までに予想される24時間降水量は、いずれも多い所で、
  宮崎県          600ミリ
  鹿児島県(奄美地方除く) 500ミリ
  奄美地方         200ミリ
 その後、19日6時から20日6時までに予想される24時間降水量は、いずれも多い所で、
  宮崎県          100から150ミリ
  鹿児島県(奄美地方除く) 100から150ミリ
  線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがあります。
 
 <高潮の予想>
  台風の接近に伴い、九州南部では18日朝から19日未明にかけて潮位が高くなる見込みです。また、高潮と重なり合った波浪による浸水に最大級の警戒をしてください。
 
 <防災事項>
  最大級の警戒:暴風、うねりを伴った高波、高潮
  厳重警戒:土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫
  注意事項:落雷、竜巻などの激しい突風
  発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど安全確保に努めてください。
 
  今後、発表する警報、注意報、竜巻注意情報、気象情報などに留意してください。台風の進路予想については気象庁ホームページの台風経路図を、土砂災害、浸水害、洪水害の危険度に関しては「キキクル」(危険度分布)で最新の情報を確認してください。
 
  次の地方気象情報は、18日11時頃に発表する予定です。