大雨と雷及び突風に関する関東甲信地方気象情報 第7号
令和3年 8月15日05時55分 気象庁発表

 長野県では、降り始めからの降水量が記録的な大雨となっている所があります。また、関東地方と甲信地方では、15日夕方にかけて、雷を伴った非常に激しい雨や激しい雨が降り、広い範囲で大雨となるでしょう。土砂災害、河川の増水や氾濫に厳重に警戒し、低い土地の浸水に警戒してください。

 [気象状況と予想]
  前線が西日本から東日本に停滞しており、前線上の近畿地方には低気圧があって東へ進んでいます。この低気圧は西日本から東日本を東進し、15日夜には関東の東へ達する見込みです。また、別の低気圧が16日夜には前線上の東シナ海に発生し、北東へ進むでしょう。
  引き続き前線や低気圧に向かって南から暖かく湿った空気が流れ込むため、前線の活動は活発となっています。関東甲信地方は、大気の状態が非常に不安定となっており、断続的に非常に激しい雨や激しい雨の降っている所があります。長野県では、48時間降水量が300ミリを超えて観測史上最大となっている地点があり、記録的な大雨となっています。また、関東甲信地方では、これまでの大雨により、土砂災害の危険度が非常に高くなっている所があり、増水している河川があります。
  前線は、20日頃にかけて日本付近に停滞する見込みです。
 
 [防災事項]
 <大雨・雷・突風>
  関東地方と甲信地方では、雷を伴って15日朝にかけて局地的に非常に激しい雨が降り、15日夕方にかけて激しい雨が断続的に降って、広い範囲で大雨となるでしょう。記録的な大雨となっている長野県においても、総降水量が更に増える見込みです。土砂災害、河川の増水や氾濫に厳重に警戒し、低い土地の浸水に警戒してください。
  また、落雷、竜巻などの激しい突風に注意してください。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど安全確保に努めてください。降ひょうも予想されますので、農作物や農業施設の管理にも注意してください。
 
 [雨の実況]
  降り始め(12日10時00分)から15日5時00分までの降水量(アメダスによる速報値)
  長野県
      王滝村御嶽山 603.5ミリ
        宮田高原 388.5ミリ
     木曽町開田高原 384.5ミリ
          辰野 379.0ミリ
         南木曽 379.0ミリ
  栃木県
         宇都宮 193.0ミリ
  群馬県
          草津 231.5ミリ
  茨城県
          鹿嶋 182.0ミリ
  山梨県
         南部町 284.5ミリ
  千葉県
          香取 203.0ミリ
  東京都
       府中市幸町 177.0ミリ
  神奈川県
      山北町丹沢湖 295.5ミリ
 
 [量的予想]
 <雨の予想>
 15日から16日にかけて予想される1時間降水量は、いずれも多い所で、
  関東地方北部 30ミリ
  関東地方南部 50ミリ
  甲信地方   50ミリ
 15日6時から16日6時までに予想される24時間降水量は、いずれも多い所で、
  関東地方北部  60ミリ
  関東地方南部 100ミリ
  甲信地方    80ミリ
 その後、16日6時から17日6時までに予想される24時間降水量は、いずれも多い所で、
  関東地方北部 およそ50ミリ
  関東地方南部 50から100ミリ
  甲信地方   50から100ミリ
 です。
 
 [補足事項]
  今後発表する警報、注意報、早期注意情報、気象情報、竜巻注意情報に留意してください。
  また、土砂災害や浸水害及び洪水害の危険度に関しては「気象庁ホームページ」のキキクル(危険度分布)をご確認ください。
  次の「大雨と雷及び突風に関する関東甲信地方気象情報」は、15日16時頃に発表する予定です。