大雨と突風及び落雷に関する中国地方気象情報 第22号
令和3年 7月10日16時23分 広島地方気象台発表

 これまでの大雨により地盤の緩んでいる所があるため、山陰では11日明け方にかけて土砂災害に警戒してください。山陽でも土砂災害に十分注意が必要です。また、中国地方では浸水害や河川の増水に十分注意し、竜巻などの激しい突風や落雷にも注意してください。

  梅雨前線が対馬海峡付近から本州を通って日本の東へのびており、ほとんど停滞しています。前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、西日本の上空約6000メートルには氷点下6度以下の寒気が流れ込むため、中国地方は11日にかけて大気の状態が非常に不安定となるでしょう。
 
  このため中国地方では、11日にかけて局地的に雷を伴った激しい雨が降る見込みです。
 
  降り始めからの総降水量が山陰では400ミリに達し、7月の月降水量の平年値の2倍を超えている所があり、記録的な大雨となっています。山陽でも総降水量が250ミリに達した所があります。
  これまでの大雨により地盤の緩んでいる所があるため、山陰では11日明け方にかけて土砂災害に警戒してください。山陽でも土砂災害に十分注意が必要です。
  また、中国地方では浸水害や河川の増水にも十分注意し、竜巻などの激しい突風や落雷に注意してください。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど、安全確保に努めてください。
 
  大気の不安定な状態が続くため、中国地方では12日にかけて大雨となるおそれがあります。
 
 <雨の実況> 
  降り始め(4日16時00分)から10日16時00分までの降水量(アメダスによる速報値)
  島根県
     松江市西津田 336.0ミリ
       出雲空港 318.5ミリ
  鳥取県
      大山町大山 443.0ミリ
      倉吉市大塚 439.0ミリ
  広島県
      廿日市津田 289.0ミリ
      広島市中区 274.0ミリ
  岡山県
      美作市今岡 212.5ミリ
     真庭市上長田 202.0ミリ
 
 <雨の予想>
 10日から11日にかけて予想される1時間降水量は、いずれも多い所で、
  山陽 30ミリ
  山陰 30ミリ
 10日18時から11日18時までに予想される24時間降水量は、いずれも多い所で、
  山陽 80ミリ
  山陰 80ミリ
 その後、11日18時から12日18時までに予想される24時間降水量は、いずれも多い所で、
  山陽 50から100ミリ
  山陰 50から100ミリ
 
 <防災事項>
  土砂災害、浸水害、河川の増水、竜巻などの激しい突風、落雷
 
  今後発表する警報、注意報、気象情報、竜巻注意情報に留意してください。
 
  次の「大雨と突風及び落雷に関する中国地方気象情報」は、11日6時頃に発表する予定です。