令和2年 台風第14号に関する関東甲信地方気象情報 第4号
令和2年10月10日05時57分 気象庁発表

 台風第14号の接近や前線の影響により、関東甲信地方では大雨となっており、伊豆諸島では土砂災害の危険度が極めて高くなっている所があります。土砂災害に厳重に警戒し、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫、暴風、高波に警戒・注意してください。

 [台風の現況と予想]
  台風第14号は、10日5時には潮岬の南にあって、1時間におよそ15キロの速さで東北東へ進んでいます。中心の気圧は985ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は30メートル、最大瞬間風速は40メートルで、中心から半径130キロ以内では風速25メートル以上の暴風となっています。
  台風は、今後東海道沖を東へ進み、10日夕方から11日明け方にかけて関東甲信地方に最も接近するでしょう。また、前線が伊豆諸島付近に停滞しており、八丈島では、72時間降水量が500ミリを超え、観測史上最大となる記録的な大雨になっています。
 
 [防災事項]
 <大雨・雷・突風>
  台風の接近に伴って前線の活動が活発となっています。これまでに降った雨により地盤の緩んでいる所があり、三宅島では土砂災害の危険度が極めて高くなっている所があります。関東甲信地方では、前線や台風の影響により、11日にかけて雷を伴った激しい雨や非常に激しい雨が降り、大雨となる所があるでしょう。土砂災害に厳重に警戒し、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に注意・警戒してください。
  伊豆諸島では、落雷や竜巻などの激しい突風にも注意してください。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど、安全確保に努めてください。降ひょうのおそれもありますので、農作物や農業施設の管理に注意してください。
 
 <暴風・高波>
  関東甲信地方では、11日にかけて、海上を中心に非常に強い風が吹き、暴風となる見込みです。また、海上ではしけが続き、伊豆諸島では大しけとなるでしょう。暴風やうねりを伴った高波に警戒・注意してください。
 
 [雨の実況]
  降り始め(6日13時00分)から10日5時00分までの降水量(アメダスによる速報値)
  東京都
      八丈島西見 525.0ミリ
   八丈島八重見ヶ原 445.5ミリ
      三宅島神着 283.0ミリ
  神奈川県
         箱根 205.0ミリ
 
 [量的予想]
 <雨の予想>
 10日から11日にかけて予想される1時間降水量は、いずれも多い所で、
  関東地方北部 30ミリ
  関東地方南部 30ミリ
  甲信地方   20ミリ
  伊豆諸島   50ミリ
 
 10日6時から11日6時までに予想される24時間降水量は、いずれも多い所で、
  関東地方北部 120ミリ
  関東地方南部 120ミリ
  甲信地方   100ミリ
  伊豆諸島   300ミリ
 その後、11日6時から12日6時までに予想される24時間降水量は、いずれも多い所で、
  関東地方北部 およそ50ミリ
  関東地方南部 およそ50ミリ
  甲信地方   およそ50ミリ
  伊豆諸島   50から100ミリ
 です。
 
 <風の予想>
 10日から11日にかけて予想される最大風速(最大瞬間風速)
  関東地方の海上 20メートル(30メートル)
  関東地方の陸上 15メートル(30メートル)
  伊豆諸島    28メートル(40メートル)
 です。
 
 <波の予想>
 10日から11日にかけて予想される波の高さ
  関東地方  5メートル うねりを伴う
  伊豆諸島  8メートル うねりを伴う
 です。
 
 [補足事項]
  今後発表する台風情報、警報、注意報、早期注意情報、気象情報、竜巻注意情報に留意してください。
  次の「令和2年 台風第14号に関する関東甲信地方気象情報」は、10日17時頃に発表する予定です。