令和2年 台風第14号に関する関東甲信地方気象情報 第1号
令和2年10月 8日16時24分 気象庁発表

 強い台風第14号は日本の南を発達しながら北上し、10日から11日にかけて関東甲信地方へ接近、上陸するおそれがあります。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫、暴風、高波に警戒・注意してください。

 [台風の現況と予想]
  強い台風第14号は、8日15時には種子島の南東にあって、1時間におよそ15キロの速さで北へ進んでいます。中心の気圧は970ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は35メートル、最大瞬間風速は50メートルで、中心の北西側165キロ以内と南東側110キロ以内では風速25メートル以上の暴風となっています。
  台風は日本の南を発達しながら北上し、10日から11日にかけて関東甲信地方に接近、上陸するおそれがあります。また、伊豆諸島付近には前線が停滞しており、台風の北上に伴って前線の活動が活発となる見込みです。
 
 [防災事項]
 <大雨・雷・突風>
  台風の北上に伴って前線の活動が活発となる見込みです。このため、伊豆諸島では9日にかけて雷を伴った激しい雨が降り、大雨となる所があるでしょう。これまでに降った雨により地盤の緩んでいる所があるため、警報級の大雨となる可能性があります。また関東甲信地方では10日から11日にかけて台風第14号が接近、上陸するおそれがあります。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫、暴風、高波に警戒・注意してください。
  伊豆諸島では、落雷や竜巻などの激しい突風にも注意してください。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど、安全確保に努めてください。降ひょうのおそれもありますので、農作物や農業施設の管理に注意してください。
 
 <暴風・高波>
  関東甲信地方では、10日にかけて、海上を中心に非常に強い風が吹き、暴風となる可能性があります。また、海上ではしけが続き、大しけとなる可能性があります。暴風やうねりを伴った高波に警戒・注意してください。
 
 [量的予想]
 <雨の予想>
 9日にかけて予想される1時間降水量は、いずれも多い所で、
  関東地方北部 15ミリ
  関東地方南部 20ミリ
  甲信地方   20ミリ
  伊豆諸島   40ミリ
 
 8日18時から9日18時までに予想される24時間降水量は、いずれも多い所で、
  関東地方北部  30ミリ
  関東地方南部  70ミリ
  甲信地方    50ミリ
  伊豆諸島   180ミリ
 その後、9日18時から10日18時までに予想される24時間降水量は、いずれも多い所で、
  関東地方北部 100から150ミリ
  関東地方南部 100から200ミリ
  甲信地方   100から200ミリ
  伊豆諸島   200から300ミリ
 です。その後も、台風の影響で11日にかけて降水量が更に増えるおそれがあります。
 
 <風の予想>
 9日にかけて予想される最大風速(最大瞬間風速)は
  関東地方の海上 18メートル(30メートル)
  関東地方の陸上 13メートル(25メートル)
  伊豆諸島    23メートル(35メートル)
 
 10日に予想される最大風速(最大瞬間風速)は
  関東地方の海上  20から24メートル(25から35メートル)
  関東地方の陸上  15から19メートル(25から30メートル)
  伊豆諸島     25から29メートル(35から45メートル)
 です。その後11日も非常に強い風が吹くおそれがあります。
 
 <波の予想>
 9日にかけて予想される波の高さは
  関東地方  4メートル うねりを伴う
  伊豆諸島  5メートル うねりを伴う
 
 10日に予想される波の高さは
  関東地方  6メートル うねりを伴う
  伊豆諸島  7メートル うねりを伴う
 です。その後11日も大しけが続くおそれがあります。
 
 [補足事項]
  今後発表する台風情報、警報、注意報、早期注意情報、気象情報、竜巻注意情報に留意してください。
  次の「令和2年 台風第14号に関する関東甲信地方気象情報」は、9日6時頃に発表する予定です。