令和2年 台風第10号に関する情報 第98号
令和2年 9月 7日10時53分 気象庁予報部発表
大型で強い台風第10号は、九州北部地方から離れつつありますが、西日本を中心に、7日夜にかけて暴風や高波に警戒してください。また、西日本や東日本では、土砂災害、低い土地の浸水に厳重に警戒し、河川の増水や氾濫に警戒・注意してください。
[台風の現況と予想]
大型で強い台風第10号は、7日10時には、対馬市の北約210キロにあって、1時間におよそ45キロの速さで北へ進んでいます。中心の気圧は955ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は40メートル、最大瞬間風速は55メートルで、中心の東側280キロ以内と西側165キロ以内では風速25メートル以上の暴風となっています。
今後、台風は朝鮮半島付近を北上し、8日午前中には中国東北区で温帯低気圧に変わる見込みです。
[防災事項]
<暴風・高波>
西日本の日本海側では、台風の暴風域に入っている所があり、西日本と東日本でうねりを伴って大しけとなっている所があります。
西日本では、7日夜にかけて、非常に強い風が吹いて、大しけとなり、東海地方や伊豆諸島でも大しけとなる所があるでしょう。
7日に予想される最大風速(最大瞬間風速)は、
九州北部地方、近畿地方、中国地方、四国地方
25メートル(35メートル)
です。
7日に予想される波の高さは、
近畿地方、四国地方、九州北部地方
8メートル
九州南部、東海地方 7メートル
伊豆諸島 6メートル
中国地方 5メートル
です。
暴風や強風、うねりを伴った高波に警戒・注意してください。
<高潮>
西日本を中心に8日にかけて、潮位が高く、海岸や河口付近の低地では浸水や冠水のおそれがあります。高潮に注意・警戒してください。
<大雨・雷・突風>
南海上から暖かく湿った空気が流れ込んでいるため、西日本から東日本では大気の状態が非常に不安定となっており、局地的に雷を伴った激しい雨や非常に激しい雨の降っている所があります。また、これまでの大雨により、西日本や東日本では土砂災害や浸水の危険度が高まっている所があります。
引き続き、南海上から暖かく湿った空気が流れ込むため、大気の状態が非常に不安定となる所があるでしょう。西日本では7日、東日本では8日にかけて、局地的に雷を伴った非常に激しい雨や激しい雨が降り、太平洋側を中心に総雨量が多くなり、大雨となるおそれがあります。
8日12時までの24時間に予想される雨量は、多い所で、
東海地方 200ミリ
関東甲信地方 180ミリ
四国地方、近畿地方 100ミリ
9日12時までの24時間に予想される雨量は、多い所で、
東海地方、近畿地方 50から100ミリ
の見込みです。
土砂災害、低い土地の浸水に厳重に警戒し、河川の増水や氾濫に警戒・注意してください。
また、竜巻などの激しい突風や落雷に注意してください。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には建物内に移動するなど、安全確保に努めてください。
[補足事項]
今後の台風情報や、地元気象台が発表する早期注意情報、警報、注意報、気象情報に留意してください。次の「令和2年 台風第10号に関する情報(総合情報)」は7日17時頃に発表する予定です。