令和2年 台風第10号に関する情報 第91号
令和2年 9月 7日05時12分 気象庁予報部発表
大型で非常に強い台風第10号は、平戸市の西南西を北上しており、7日朝にかけて、対馬にかなり接近する見込みです。引き続き、暴風、高波、大雨に厳重に警戒してください。
[台風の現況と予想]
大型で非常に強い台風第10号は、7日4時には平戸市の西南西にあって、1時間におよそ35キロの速さで北へ進んでいます。中心の気圧945ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は45メートル、最大瞬間風速は60メートルで中心の東側280キロ以内と西側165キロ以内では風速25メートル以上の暴風となっています。
台風は、非常に強い勢力で北上し、7日朝にかけて、対馬にかなり接近する見込みです。
[防災事項]
<暴風・高波>
九州北部地方では猛烈な風が吹き、うねりを伴って猛烈なしけとなっています。
台風の接近に伴い、九州北部地方では、7日明け方は飛来物によって負傷したり、走行中のトラックが横転するおそれもある猛烈な風が吹く見込みです。不要不急の外出を控え、屋内では窓から離れるなど暴風に厳重に警戒してください。
7日に予想される最大風速(最大瞬間風速)は、
九州北部地方 40メートル(60メートル)
近畿地方、中国地方、四国地方、九州南部
25メートル(35メートル)
東海地方、奄美地方 18メートル(30メートル)
です。
九州南部では7日明け方、九州北部地方や四国地方では7日朝にかけて、うねりを伴って猛烈なしけとなる見込みです。高波に厳重に警戒してください。
7日に予想される波の高さは、
四国地方、九州北部地方、九州南部
10メートル
近畿地方、奄美地方 8メートル
東海地方 7メートル
中国地方、沖縄地方 5メートル
です。
<高潮>
台風の影響により、奄美地方や西日本では7日を中心に潮位が高くなり、海岸や河口付近の低地では浸水や冠水のおそれがあります。高潮に注意・警戒してください。
なお、潮位が堤防を越えなくても、潮位が高い中で高波があると、波が海岸堤防を越えて浸水するおそれもあります。高潮や、高潮と重なり合った波浪による浸水などにも注意・警戒してください。
<大雨・雷・突風>
南海上から暖かく湿った空気が流れ込んでいるため、西日本から東日本では大気の状態が非常に不安定となっており、局地的に雷を伴った激しい雨や非常に激しい雨の降っている所があります。また、これまでの大雨により、九州北部地方や九州南部では土砂災害の危険度が高まっている所があります。
台風の北上に伴い、引き続き7日を中心に、南海上から暖かく湿った空気が流れ込むため、大気の状態が非常に不安定となる所があるでしょう。台風が接近している九州北部地方では7日朝にかけて、局地的に雷を伴った猛烈な雨が降るでしょう。また、西日本や東日本では、局地的に雷を伴った非常に激しい雨や激しい雨が降り、特に太平洋側の東から南斜面を中心に総雨量が多くなり、大雨となるおそれがあります。
8日06時までの24時間に予想される雨量は、多い所で、
東海地方 300ミリ
四国地方 250ミリ
関東甲信地方、九州北部地方 200ミリ
近畿地方 150ミリ
九州南部 100ミリ
9日06時までの24時間に予想される雨量は、多い所で、
東海地方、近畿地方 50から100ミリ
の見込みです。
土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。
また、竜巻などの激しい突風や落雷に注意してください。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には建物内に移動するなど、安全確保に努めてください。
[補足事項]
今後の台風情報や、地元気象台が発表する早期注意情報、警報、注意報、気象情報に留意してください。次の「令和2年 台風第10号に関する情報(総合情報)」は7日11時頃に発表する予定です。