台風第１０号に関する九州北部地方（山口県を含む）気象情報　第１０号
令和２年　９月　６日１６時３０分　福岡管区気象台発表

　大型で非常に強い台風第１０号は、７日未明から明け方にかけて九州北部地方に最も接近する見込みです。暴風、うねりを伴った高波、高潮に最大級の警戒をしてください。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。

　　大型で非常に強い台風第１０号は、６日１６時には屋久島の南西約８０キロにあって、１時間におよそ３５キロの速さで北へ進んでいるものと推定されます。
　　台風が予報円の中心付近を進みますと、７日未明から明け方にかけて九州北部地方に最も接近する見込みです。
　　九州北部地方では広い範囲で風速１５メートル以上の強風域に入っており、台風が予報円の中心付近を進みますと、九州北部地方の早い所では、６日夕方には風速２５メートル以上の暴風域に入る見込みです。７日夕方にかけて猛烈な風や非常に強い風が吹き、海上ではうねりを伴い猛烈にしけるでしょう。
　　長崎県の壱岐・対馬や五島では、飛来物によって負傷したり、走行中のトラックが横転するおそれもある猛烈な風が吹く見込みです。不要不急の外出を控え、屋内では窓から離れるなど安全確保に努めてください。
　　７日朝にかけて台風本体の発達した雨雲が流れ込むため、大気の状態が非常に不安定となり、雷を伴った猛烈な雨や非常に激しい雨が降る見込みです。特に、台風に近い九州西岸や島しょ部、九州山地の東から南斜面を中心に総降水量が多くなる見込みです。
　　広い範囲で大雨となるため、国管理河川のような大きな河川でも氾濫するおそれがあります。また、竜巻などの激しい突風が発生するおそれもあります。
　　台風接近時には潮位が高くなり、海岸や河口付近の低地では浸水や冠水のおそれがあります。広い範囲で高潮のおそれがあり、特に長崎県の対馬を中心に記録的な高潮となるおそれがあります。なお、潮位が堤防を越えなくても、潮位が高い中で高波があると、波が海岸堤防を越えて浸水するおそれもあります。
　
　＜風の予想＞
　６日から７日にかけて予想される最大風速（最大瞬間風速）
　　対馬海峡　　４０メートル（６０メートル）
　　九州西海上　４０メートル（６０メートル）
　　豊後水道　　２５メートル（３５メートル）
　　瀬戸内海　　２５メートル（３５メートル）
　　有明海　　　３０メートル（４５メートル）
　　陸上　　　　３０メートル（４５メートル）
　
　＜波の予想＞
　６日から７日にかけて予想される波の高さ
　　対馬海峡　　９メートル　うねりを伴う
　　九州西海上　１０メートル　うねりを伴う
　　豊後水道　　１０メートル　うねりを伴う
　　瀬戸内海　　４メートル　うねりを伴う
　　有明海　　　４メートル
　
　＜雨の予想＞
　６日から７日にかけて予想される１時間降水量は、いずれも多い所で、
　　山口県　６０ミリ
　　福岡県　６０ミリ
　　佐賀県　７０ミリ
　　長崎県　８０ミリ
　　大分県　７０ミリ
　　熊本県　８０ミリ
　
　６日１８時から７日１８時までに予想される２４時間降水量は、いずれも多い所で、
　　山口県　１５０ミリ
　　福岡県　２００ミリ
　　佐賀県　２５０ミリ
　　長崎県　３５０ミリ
　　大分県　３００ミリ
　　熊本県　４００ミリ
　
　＜防災事項＞
　　暴風、うねりを伴った高波、高潮に最大級の警戒をしてください。
　　土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。落雷や竜巻などの激しい突風に注意してください。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど安全確保に努めてください。
　
　　今後発表する警報や注意報、竜巻注意情報、気象情報などに留意してください。
　　台風の進路予想や、土砂災害、浸水害、洪水の危険度分布に関しては「気象庁ホームページ」などを確認してください。
　　
　　次の情報は、６日２３時００分頃に発表する予定です。