台風第10号に関する鹿児島県(奄美地方を除く)気象情報 第8号
令和2年 9月 5日23時12分 鹿児島地方気象台発表
大型で非常に強い台風第10号が特別警報級の勢力で北上しています。薩摩、大隅、種子島・屋久島地方では6日昼過ぎから暴風域に入り始め、6日夜にはかなり接近する見込みです。これまで経験したことのないような暴風や高波、高潮となるおそれがあり、暴風、波浪、高潮特別警報を発表する可能性があります。
大型で非常に強い台風第10号は、5日23時には、南大東島の西南西約40キロにあって、1時間におよそ15キロの速さで北北西へ進んでいるものと推定されます。
台風は特別警報級の勢力を維持したまま北上し、6日夜のはじめ頃から6日夜遅くにかけて薩摩、大隅、種子島・屋久島地方に接近または上陸するおそれがあります。台風が予報円の中心付近を進みますと、種子島・屋久島地方は6日昼過ぎに、薩摩、大隅地方は6日夕方に風速25メートル以上の暴風域に入る見込みです。
このため、薩摩、大隅、種子島・屋久島地方では6日夜から7日にかけて、一部の住家が倒壊するおそれがある猛烈な風が吹き、沿岸の海域では6日昼前からうねりを伴った猛烈なしけとなり、海岸や河口付近の低地では記録的な高潮になるおそれがあります。
薩摩、大隅、種子島・屋久島地方では、台風の北上に伴い、暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定となる見込みです。
薩摩地方では6日夕方から局地的に雷を伴った非常に激しい雨が降り、大隅、種子島・屋久島地方では6日夜のはじめ頃から局地的に雷を伴った猛烈な雨が降り、記録的な大雨となるおそれがあります。
国管理河川のような大河川でも氾濫するおそれが高まる見込みです。
また、落雷や竜巻などの激しい突風のおそれもあります。
<風の予想>
6日の最大風速(最大瞬間風速)
薩摩地方
陸上 30メートル(45メートル)
海上 35メートル(50メートル)
大隅地方
陸上 30メートル(45メートル)
海上 35メートル(50メートル)
種子島・屋久島地方
陸上、海上共に 45メートル(65メートル)
7日の最大風速(最大瞬間風速)
薩摩地方 40から50メートル(55から70メートル)
大隅地方 30から40メートル(40から60メートル)
種子島・屋久島地方 40から50メートル(55から70メートル)
<波の高さの予想>
6日の最大波高
薩摩地方 12メートル
大隅地方 12メートル
種子島・屋久島地方 14メートル
7日の最大波高
薩摩地方 12メートル
大隅地方 12メートル
種子島・屋久島地方 12メートル
<高潮の予想>
台風の接近に伴い、薩摩、大隅、種子島・屋久島地方では6日から7日は潮位が高くなり、海岸や河口付近の低地では浸水や冠水のおそれがあります。
なお、潮位が堤防を越えなくても、潮位が高い中で高波があると波が海岸堤防を越えて浸水するおそれもあります。
<雨の予想>
6日00時から7日00時までの予想降水量(多い所)
1時間降水量
薩摩地方 60ミリ
大隅地方 80ミリ
種子島・屋久島地方 80ミリ
24時間降水量
薩摩地方 250ミリ
大隅地方 400ミリ
種子島・屋久島地方 400ミリ
6日00時から8日00時までの予想降水量(多い所)
48時間降水量
薩摩地方 400から600ミリ
大隅地方 600から800ミリ
種子島・屋久島地方 400から600ミリ
<防災事項>
厳重警戒:うねりを伴った高波、暴風、高潮、土砂災害、河川の増水や氾濫、低い土地の浸水
注意事項:落雷や竜巻などの激しい突風
桜島では、土石流に注意してください。
風が強まる前に頑丈な建物の中に移動するとともに、屋内では窓から離れるなど、暴風に厳重に警戒してください。
発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど安全確保に努めてください。
お住まいの市町村が発令する避難勧告等に従って早め早めに身の安全を確保してください。
今後、発表する特別警報、警報、注意報、竜巻注意情報、気象情報等に留意し、最新の情報を活用してください。
また、台風の進路や土砂災害、浸水害及び洪水の危険度に関しては「気象庁ホームページ」などを確認してください。
次の府県気象情報は、6日05時頃に発表する予定です。