台風第10号に関する九州北部地方(山口県を含む)気象情報 第7号
令和2年 9月 5日16時27分 福岡管区気象台発表

 大型で非常に強い台風第10号は、特別警報級の勢力を維持したまま7日未明から朝にかけて九州北部地方に最も接近し、上陸するおそれがあります。暴風、うねりを伴った高波、高潮に最大級の警戒をしてください。

  大型で非常に強い台風第10号は、5日16時には、南大東島の南約110キロにあって、1時間におよそ15キロの速さで北北西へ進んでいるものと推定されます。
  台風は特別警報級の勢力を維持したまま北上を続け、7日未明から朝にかけて九州北部地方に最も接近し、上陸するおそれがあります。
  このため、九州北部地方では、6日夕方から非常に強い風が、7日は猛烈な風が吹き、海上は6日から7日にかけてうねりを伴い猛烈にしけるでしょう。6日から7日にかけて雷を伴った非常に激しい雨や猛烈な雨が降る見込みです。降り始めから台風が通過するまでの総降水量は、500から700ミリに達し、国管理河川のような大きな河川でも氾濫するおそれがあります。
 
  台風接近時には潮位が高くなり、海岸や河口付近の低地では浸水や冠水のおそれがあります。なお、潮位が堤防を越えなくても、潮位が高い中で高波があると、波が海岸堤防を越えて浸水するおそれもあります。
  また、7日にかけて台風周辺の暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定となり、落雷や竜巻などの激しい突風が発生するおそれがあります。
 
 <風の予想>
 6日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
  対馬海峡  20メートル(30メートル)
  九州西海上 25メートル(35メートル)
  豊後水道  20メートル(30メートル)
  瀬戸内海  18メートル(30メートル)
  有明海   25メートル(35メートル)
  陸上    20メートル(35メートル)
 
 7日に予想される九州北部地方の最大風速(最大瞬間風速) 
  40から50メートル(55から70メートル)
 
 <波の予想>
 6日に予想される波の高さ
  対馬海峡  3メートル うねりを伴う
  九州西海上 8メートル うねりを伴う
  豊後水道  9メートル うねりを伴う
  瀬戸内海  2.5メートル うねりを伴う
  有明海   3メートル
 
 7日に予想される九州北部地方の波の高さ
  対馬海峡  9メートル うねりを伴う
  九州西海上 9メートル うねりを伴う
  豊後水道  10メートル うねりを伴う
  瀬戸内海  5メートル うねりを伴う
  有明海   4メートル
 
 <雨の予想>
 6日に予想される1時間降水量は、いずれも多い所で、
  長崎県 50ミリ
  大分県 60ミリ
  熊本県 60ミリ
 5日18時から6日18時までに予想される24時間降水量は、いずれも多い所で、
  大分県 200ミリ
  熊本県 150ミリ
 
 5日18時から7日18時までに予想される48時間降水量は、いずれも多い所で、
  山口県 100から200ミリ
  福岡県 250から350ミリ
  佐賀県 350から450ミリ
  長崎県 350から450ミリ
  大分県 400から600ミリ
  熊本県 400から600ミリ
 
 <防災事項>
  暴風、うねりを伴った高波、高潮に最大級の警戒をしてください。
  土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。
  落雷や竜巻などの激しい突風に注意してください。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど安全確保に努めてください。
 
  今後発表する警報や注意報、竜巻注意情報、気象情報などに留意してください。
  台風の進路予想や、土砂災害、浸水害、洪水の危険度分布に関しては「気象庁ホームページ」などを確認してください。
  
  次の情報は、6日05時30分頃に発表する予定です。