令和2年台風第10号に関する九州南部・奄美地方気象情報 第5号
令和2年 9月 4日16時53分 鹿児島地方気象台発表
非常に強い台風第10号は、6日午後に奄美地方に特別警報級の勢力で最も接近し、その後も特別警報級の勢力を維持したまま、6日から7日にかけて九州南部に接近または上陸するおそれがあります。最大級の警戒をしてください。
非常に強い台風第10号は、4日15時には日本の南にあって、1時間におよそ15キロの速さで北西へ進んでいます。
台風は、今後特別警報級の勢力で北上を続け、6日から7日にかけて九州南部・奄美地方に接近または上陸するおそれがあります。特に奄美地方では、奄美市名瀬で日最低海面気圧の極値※を観測し甚大な被害をもたらした台風に匹敵する勢力で接近するおそれがあります。台風が予報円の中心付近を進みますと、奄美地方では6日午前中に、九州南部では6日午後に暴風域に入る見込みです。
このため、九州南部・奄美地方では、6日から7日にかけて一部の住家が倒壊するおそれがある猛烈な風が吹く所があり、海上ではうねりを伴い猛烈にしける見込みです。また、記録的な高潮となるおそれもあります。最大級の警戒をしてください。
※奄美市名瀬の日最低海面気圧 918.0hPa(1961年9月15日の台風第18号接近時に観測)
<風の予想>
5日の最大風速(最大瞬間風速)
奄美地方 23メートル(35メートル)
6日の最大風速(最大瞬間風速)
鹿児島県(奄美地方を除く)
40から50メートル(55から70メートル)
奄美地方
50から60メートル(70から85メートル)
宮崎県
25から29メートル(35から45メートル)
7日は、引き続き暴風となる見込みです。
<波の高さの予想>
5日
鹿児島県(奄美地方を除く) 6メートル
奄美地方 8メートル
宮崎県 4メートル
6日
鹿児島県(奄美地方を除く) 14メートル
奄美地方 15メートル
宮崎県 12メートル
7日は、引き続き猛烈にしける見込みです。
<雨の予想>
5日18時から6日18時までの予想降水量(多い所)
24時間降水量
鹿児島県(奄美地方を除く) 100から200ミリ
奄美地方 300から400ミリ
宮崎県 100から200ミリ
6日18時から7日18時までの予想降水量(多い所)
24時間降水量
鹿児島県(奄美地方を除く) 400から600ミリ
奄美地方 300から500ミリ
宮崎県 500から800ミリ
<高潮>
台風の接近に伴い、九州南部・奄美地方では6日から7日は潮位が高くなり、海岸や河口付近の低地では浸水や冠水のおそれがあります。
なお、潮位が堤防を越えなくても、潮位が高い中で高波があると波が堤防を越えて浸水するおそれもあります。
<防災事項>
厳重に警戒:うねりを伴った高波、暴風、高潮、土砂災害
警戒事項 :低い土地の浸水、河川の増水や氾濫
注意事項 :落雷、竜巻などの激しい突風
風が強まる前に頑丈な建物の中に移動するとともに、屋内では窓から離れるなど、暴風に厳重に警戒してください。
発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど安全確保に努めてください。
今後、発表する警報、注意報、竜巻注意情報、気象情報に留意し、最新の情報を活用してください。
また、台風の進路、土砂災害や浸水害及び洪水の危険度に関しては「気象庁ホームページ」などを確認してください。
次の地方気象情報は、5日05時頃に発表する予定です。