令和２年 台風第１０号に関する情報 第１４号
令和２年 ９月 ３日１７時３１分 気象庁予報部発表
強い台風第１０号は、今後特別警報級の勢力まで発達し、５日から６日にかけて沖縄地方に接近する見込みです。その後も特別警報級の勢力を維持したまま北上を続け、６日から７日にかけて奄美地方から九州に接近または上陸するおそれがあります。
［台風の現況と予想］
強い台風第１０号は、３日１５時には日本の南にあって、１時間におよそ１５キロの速さで西北西へ進んでいます。中心の気圧は９６５ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は４０メートル、最大瞬間風速は５５メートルで、
中心から半径１１０キロ以内では風速２５メートル以上の暴風となっています。
台風は今後特別警報級の勢力まで発達し、５日から６日にかけて沖縄地方に接近する見込みです。その後も特別警報級の勢力を維持したまま北上を続け、６日から７日にかけて奄美地方から九州に接近または上陸するおそれがあります。
［防災事項］
＜暴風・高波＞
台風の接近に伴い沖縄地方では、大東島地方を中心に次第に風が強まり５日から６日にかけて暴風となる見込みです。奄美地方や西日本でも、６日から７日にかけて広い範囲で暴風となるでしょう。５日は、沖縄地方では、一部の住家が倒壊するおそれがある猛烈な風が吹き、奄美地方では非常に強い風が吹く見込みです。
４日に予想される最大風速（最大瞬間風速）は、
沖縄地方 １８メートル（３０メートル）
５日に予想される最大風速（最大瞬間風速）は、
沖縄地方 ４０から５０メートル（５５から７０メートル）
奄美地方 ２０から２４メートル（２５から３５メートル）
です。
また、沖縄地方では大東島地方を中心に４日から７日にかけて、奄美地方や西日本、東日本太平洋側では５日から７日にかけて、警報級の高波となるでしょう。５日は、沖縄地方ではうねりを伴った猛烈なしけとなり、奄美地方ではうねりを伴った大しけとなる見込みです。
４日に予想される波の高さは、
沖縄地方 ６メートル
５日に予想される波の高さは、
沖縄地方 １４メートル
奄美地方 ８メートル
九州南部 ６メートル
です。
沖縄地方では、風が強まる前に頑丈な建物の中に移動するとともに、屋内では窓から離れるなど、暴風に厳重に警戒してください。
台風が接近する地方では、記録的な暴風や高波となるおそれがありますので、最大級の警戒をしてください。
＜高潮＞
台風の接近に伴い、沖縄地方では５日から６日にかけて、九州南部・奄美地方では６日、九州北部地方では６日から７日にかけて、潮位が高くなり、海岸や河口付近の低地では浸水や冠水のおそれがあります。
台風が接近する地方では、記録的な高潮となるおそれがありますので、最大級の警戒をしてください。
＜大雨・雷・突風＞
西日本から東北南部には南海上から暖かく湿った空気が流れ込んでいるため、大気の状態が非常に不安定になっている所があり、太平洋側では雷を伴った激しい雨が降っている所があります。
台風第１０号の北上に伴い、引き続き７日にかけて、西日本から東北南部には南海上からの暖かく湿った空気が流れ込むため、大気の状態が非常に不安定になる所があり、局地的に雷を伴った非常に激しい雨や激しい雨が降り、大雨となる所があります。
台風が接近する沖縄地方や奄美地方では５日から６日にかけて、九州南部や九州北部地方では６日から７日にかけて、猛烈な雨や非常に激しい雨が降り、大雨となるおそれがあります。また、台風から離れていても、西日本から東日本の太平洋側では７日にかけて、東から南斜面を中心に大雨となるおそれがあります。
４日１８時までの２４時間に予想される雨量は、多い所で、
東海地方 １００ミリ
関東甲信地方 ８０ミリ
東北地方 ７０ミリ
５日１８時までの２４時間に予想される雨量は、多い所で、
沖縄地方 １００から１５０ミリ
奄美地方、東海地方、関東甲信地方 ５０から１００ミリ
６日１８時までの２４時間に予想される雨量は、多い所で、
沖縄地方、九州南部・奄美地方 ２００から３００ミリ
九州北部地方、四国地方、東海地方 １００から２００ミリ
の見込みです。
土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒してください。また、竜巻などの激しい突風や落雷に注意してください。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど、安全確保に努めてください。
台風が接近する地方では、記録的な大雨となるおそれがありますので、最大級の警戒をしてください。
［補足事項］
今後の台風情報や、地元気象台が発表する早期注意情報、警報、注意報、
気象情報に留意してください。次の「令和２年 台風第１０号に関する情報（総合情報）」は３日１８時頃に発表する予定です。