大雨と突風に関する九州北部地方(山口県を含む)気象情報 第29号
令和2年 7月10日11時00分 福岡管区気象台発表

 九州北部地方では、これまでの記録的な大雨により、広い範囲で地盤が緩んでいる所があります。土砂災害、河川の増水や氾濫に厳重に警戒し、低い土地の浸水に警戒してください。

  梅雨前線上の低気圧が11日にかけて北東へ進み、朝鮮半島南岸付近にある梅雨前線はゆっくりと南下し、12日にかけて対馬海峡付近に停滞する見込みです。このため、九州北部地方では前線や低気圧に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、12日にかけて大気の状態が非常に不安定となり、前線の活動が活発な状態が続くでしょう。
 
  九州西海上に発達した雨雲があり次第に九州北部地方にかかる見込みです。このため、10日夜のはじめ頃にかけて非常に激しい雨が降るでしょう。また、11日明け方から昼過ぎにかけて再び非常に激しい雨が降り、12日にかけて大雨のおそれがあります。
  九州北部地方では、これまでの記録的な大雨により、広い範囲で地盤が緩んでいる所があります。土砂災害、浸水害、洪水の危険度が更に高くなるおそれがあります。落雷や竜巻などの激しい突風にも注意してください。
 
 <雨の実況>
  降り始め(8日22時00分)から10日10時00分までの降水量(アメダスによる速報値)
  福岡県 北九州空港 112.0ミリ
  佐賀県 嬉野    137.0ミリ
  長崎県 対馬市厳原 248.5ミリ
  熊本県 山鹿市鹿北 120.5ミリ
 
 <雨の予想>
 10日から11日にかけて予想される1時間降水量は、いずれも多い所で、
  山口県 40ミリ
  福岡県 60ミリ
  佐賀県 60ミリ
  長崎県 60ミリ
  大分県 60ミリ
  熊本県 70ミリ
 
 10日12時から11日12時までに予想される24時間降水量は、いずれも多い所で、
  山口県 150ミリ
  福岡県 200ミリ
  佐賀県 250ミリ
  長崎県 200ミリ
  大分県 250ミリ
  熊本県 300ミリ
 
 12日12時までに予想される48時間降水量は、いずれも多い所で、
  山口県 150から250ミリ
  福岡県 250から350ミリ
  佐賀県 250から350ミリ
  長崎県 250から350ミリ
  大分県 250から350ミリ
  熊本県 300から400ミリ
 
 <防災事項>
  土砂災害、河川の増水や氾濫に厳重に警戒し、低い土地の浸水に警戒してください。また、落雷や竜巻などの激しい突風に注意してください。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど安全確保に努めてください。
 
  今後発表する警報や注意報、竜巻注意情報、気象情報などに留意してください。
  土砂災害、浸水害、洪水の危険度分布に関しては、「気象庁ホームページ」などを確認してください。
 
  次の情報は、10日16時頃に発表する予定です。