大雨と雷及び突風に関する東海地方気象情報 第14号
令和2年 7月 8日11時50分 名古屋地方気象台発表

 岐阜県飛騨地方、中濃、東濃の大雨特別警報を警報に切り替えました。これまでの記録的な大雨により、岐阜県の木曽川水系飛騨川では氾濫が発生しているため、洪水への一層の警戒が必要です。河川の増水や氾濫、土砂災害に厳重に警戒してください。

 [気象概況]
  岐阜県飛騨地方、中濃、東濃の大雨特別警報を警報に切り替えましたが、木曽川水系飛騨川では氾濫が発生している所があるため、洪水への一層の警戒が必要です。
  梅雨前線が九州を通って東北地方にのびています。前線は、10日頃にかけて西日本、東日本に停滞する見込みです。前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んでいるため、大気の状態が非常に不安定となり前線活動が活発な状態が続くでしょう。
  東海地方では、これまでの大雨で氾濫している河川や地盤の緩んでいる所があり、災害の危険度が高まっている所があります。引き続き8日夕方にかけて雷を伴い激しい雨が降り、災害の危険度が更に高まるおそれがあります。9日も雷を伴い激しい雨が降り、災害の危険度の高い状態が続くでしょう。
  
 [雨の実況]
  降り始め(3日11時00分)から8日11時00分までの降水量(アメダスによる速報値)
  岐阜県
        下呂市萩原 740.0ミリ
        高山市船山 628.5ミリ
        本巣市樽見 489.0ミリ
  愛知県
       豊根村茶臼山 498.0ミリ
   新城市作手高里木戸口 349.0ミリ
        新城市富沢 324.5ミリ
  三重県
           御浜 418.0ミリ
         熊野新鹿 349.5ミリ
           尾鷲 306.5ミリ
  静岡県
         川根本町 627.0ミリ
       静岡市有東木 625.5ミリ
        静岡市井川 617.0ミリ
  岐阜県では、48時間降水量が観測史上1位の値を更新した所があります。
 
 [雨の予想]
 8日から9日にかけて予想される1時間降水量は、いずれも多い所で、
  愛知県 40ミリ
  岐阜県 30ミリ
  三重県 30ミリ
  静岡県 40ミリ
 8日12時から9日12時までに予想される24時間降水量は、いずれも多い所で、
  愛知県 150ミリ
  岐阜県 100ミリ
  三重県 120ミリ
  静岡県 200ミリ
 8日12時から10日12時までに予想される48時間降水量は、いずれも多い所で、
  愛知県 200から300ミリ
  岐阜県 150から250ミリ
  三重県 150から250ミリ
  静岡県 200から300ミリ
 
 [防災事項]
  河川の増水や氾濫、土砂災害に厳重に警戒し、低い土地の浸水に注意・警戒してください。また、竜巻などの激しい突風、落雷、降ひょうに注意してください。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど、安全確保に努めてください。
 
 [補足事項]
  今後発表する警報、注意報、竜巻注意情報、気象情報に留意してください。また、土砂災害、浸水害、洪水の危険度に関しては、10分毎に更新されるこれらの危険度分布を確認してください。
  次の「大雨と雷及び突風に関する東海地方気象情報」は、8日16時頃に発表する予定です。