今年の南極オゾンホールの最大面積 ~過去29年間で最小を記録~

報道発表日

平成29年12月1日

概要

今年の南極オゾンホールの最大面積は1,878万km2を記録し、1988年以来の小さな値となりました。 要因としては、成層圏の気温がかなり高く推移したことが考えられ、これによりオゾン層破壊の進行が抑えられたとみられます。

本文

  気象庁が米国航空宇宙局(NASA)の衛星観測データを基に解析した結果、2017年の南極オゾンホールは、 例年と同様に8月頃に現れ、11月19日に例年より早く消滅しました。 その面積は、8月下旬以降、最近10年間の平均値より小さく、9月中旬・下旬には最近10年間の最小値より小さく推移しました。 今年の最大面積は、9月11日に記録した1,878万km2(南極大陸の約1.4倍)で、1988年以来の小さな値となりました。

  オゾン層破壊物質の濃度は緩やかに減少しているものの、依然として高い状態にあります。 今年のオゾンホールの面積が近年と比較して顕著に小さかった要因は、成層圏の気温が8月中旬以降かなり高く推移したことにより、 オゾン層破壊を促進させる極域成層圏雲が例年よりも発達しなかったことが考えられます。

  世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)の報告によると、 南極上空のオゾン層が、オゾンホールがほぼ見られなかった1980年の水準に回復するのは、今世紀半ば以降になると予測されています。

  図表を含めた全文については、下記の「資料全文」をご参照ください。 また、以下のURLにおいてもオゾンホールの状況を公表しております。

問い合わせ先

気象庁 地球環境・海洋部 環境気象管理官付 オゾン層情報センター
電話03-3212-8341(内線)4211

資料全文

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