平成29年(2017年)8月前半の北・東日本太平洋側の不順な天候及び沖縄・奄美の高温について

報道発表日

平成29年8月17日

概要

 平成29年(2017年)8月前半の天候の特徴と今後の見通しは、以下のとおりです。

・北日本太平洋側では日照不足と低温、東日本太平洋側では日照不足となっています。このような不順な天候は、7月末に出現したオホーツク海高気圧に伴う北東からの冷たい気流が持続していることが影響しています。
・沖縄・奄美では高温となっています。これには、太平洋高気圧が平年と比べて日本の南海上で強いことが影響しています。
・今後一週間は、北・東日本太平洋側では曇りや雨の日が多く、北日本太平洋側は気温の低い状態が続き、沖縄・奄美では晴れる日が多く、気温の高い状態が続く見込みです。その後8月下旬後半は、北日本太平洋側の低温は解消する見込みです。

本文

1.北・東日本太平洋側の不順な天候
 8月前半は、北日本太平洋側では日照不足かつ低温、東日本太平洋側では日照不足となっています。このような不順な天候は、平年にはみられないオホーツク海高気圧が7月末に出現し、それに伴う北東からの冷たく湿った気流が8月前半を通して持続していることが影響しています。オホーツク海高気圧が持続している要因として、オホーツク海上空のブロッキング高気圧が持続していることが考えられます。

2.沖縄・奄美の高温
 一方、沖縄・奄美では高温が持続しています。このような天候は、太平洋高気圧が平年と比べて日本の南海上で強く、日照時間が多いこと、下降流が強まり昇温したこと、太平洋高気圧の縁辺に沿った西寄りの暖かい気流が流れ込んだことが影響しています。太平洋高気圧が日本の南海上で強いことの要因として、フィリピン周辺で対流活動が不活発であることが考えられます。

3.今後の見通し
 今後一週間は、北・東日本太平洋側では、気圧の谷や湿った東寄りの風の影響で、曇りや雨の日が多く、北日本太平洋側は、気温の低い状態が続く見込みです。引き続き農作物の管理に十分注意してください。沖縄・奄美では、太平洋高気圧に覆われて晴れる日が多く、気温の高い状態が続く見込みです。熱中症の危険が高まりますので健康管理に十分注意してください。
 その後、8月下旬後半は、北日本太平洋側の低温は解消する見込みです。沖縄・奄美では気温の高い状態が続くでしょう。

2017年8月前半の北・東日本太平洋側の不順な天候及び沖縄・奄美の高温に関連する大気の流れの模式図
2017年8月前半の北・東日本太平洋側の不順な天候及び沖縄・奄美の高温に関連する大気の流れの模式図

 気象庁では、今後も日本や世界の社会経済に大きな影響を与える天候について、その発生状況や要因分析に関する情報を提供してまいります。

詳細は下記の「資料全文」をご参照ください。

問い合わせ先

 気象庁 地球環境・海洋部 気候情報課 異常気象情報センター
 03-3212-8341(内線3158)

資料全文


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