世界気象機関地区日射計比較観測を実施します ~アジア・南西太平洋の日射計国家基準器の世界基準に基づいた比較観測~

報道発表日

平成29年1月19日

概要

平成29年1月23日(月)から2月3日(金)にかけて、茨城県つくば市の筑波山において、世界気象機関第Ⅱ地区(アジア)、第Ⅴ地区(南西太平洋)内の国などが持つ日射計国家基準器を集めた日射計比較観測を実施します。

本文

日射は気象を駆動する基本的なエネルギーであり、気候や水循環の長期的な変化を明らかにするには、この日射を世界規模で観測し続けることがとても重要です。現在、世界気象機関(WMO)の国際的な枠組みの下、世界規模で日射観測が実施されていますが、長期的な日射の変化を世界規模で正確に把握するためには、世界的に統一された基準に基づいた日射計による観測が必要です。このためWMOにより、世界基準に基づく日射計比較観測を定期的に実施することが定められています。

気象庁は、WMO第Ⅱ地区(アジア)の地区放射センターとして日射計のアジア地区基準器を保持し、日射計比較観測をおおむね5年に1回実施することで、地区内の国などが持つ日射計国家基準器を較正(それぞれの日射計がもつ基準の微小な差違を高い精度で合わせること)する役割を担っています。

平成29年1月23日(月)から2月3日(金)にかけて茨城県つくば市の筑波山において、第4回目となるアジア地区日射計比較観測を実施する予定です。今回の比較観測は第Ⅴ地区(南西太平洋)との合同実施となり、中国、韓国、香港のほか、オーストラリア、ニュージーランド、ソロモン諸島、世界放射センター(スイス)からも、日射計の国家基準器および専門家が参加することになっています。

地区日射計比較観測を通じて基準が統一された日射計で得られる、世界各地の日射量データは、世界放射データセンター(ロシア)等国際的なデータセンターに報告・蓄積され、地球温暖化に関連する地球の放射エネルギー収支の変化の高精度な評価や、気候変動予測モデルの精度の評価、人工衛星による放射観測データの検証などに利用されることになります。

問い合わせ先

気象庁地球環境・海洋部環境気象管理官
03-3212-8341(内線4162)

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