阿蘇山の噴火警戒レベルの判定基準の公表及び阿蘇山の噴火警戒レベルの３から２への引き下げについて

平成２８年１２月２０日

本日（20日）14時00分に阿蘇山の噴火警戒レベルの判定基準を公表しました。また、阿蘇山に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを３（入山規制）から２（火口周辺規制）に引き下げました。

１．阿蘇山の噴火警戒レベルの判定基準の公表

 阿蘇山の噴火警戒レベル判定基準について、以前から各火山と同様に行なっていた精査の作業に加えて、10月８日の爆発的噴火時の観測データを検討し、改めて火山専門家の助言を受けて次の観点で見直しを実施しました。

  ・過去の事例を踏まえて基準を具体化
  ・10月８日の噴火前と同様な現象が発生した場合において、事前に噴火警戒レベルを３に引き上げることを可能とする

 今般、精査・見直しが完了したことから、別添のとおり公表します。
 これにより、噴火警戒レベル運用中の38火山のうち、判定基準を公表した火山は９火山となります。気象庁では、今後も火山専門家の助言を受けながら判定基準の精査作業を行い、順次公表してまいります。

２．阿蘇山の噴火警戒レベルの３から２への引き下げ

 阿蘇山では、10月８日の爆発的噴火以降は噴火は発生しておらず、火山ガスの放出量の急激な増加はなく、また火山性微動の急激な増大や顕著な地殻変動等は発生していません。
 １．の判定基準に照らすと、現状の火山活動は噴火警戒レベル３には該当しないと判断できることから、本日14時00分に阿蘇山の火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを３（入山規制）から２（火口周辺規制）に引き下げ、警戒が必要な範囲を火口から概ね１kmの範囲に縮小しました。

気象庁地震火山部火山課
電話　03-3212-8341（内線4538）