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2005年(平成17年)の天候

報道発表日

平成18年1月4日

概要

2005年(平成17年)の天候の特徴は以下のとおりです。

  • 気温は平年並傾向
     年平均気温平年差は北日本+0.2℃、東日本+0.2℃、西日本+0.3℃、南西諸島+0.1℃で気温は西日本で高いほかは平年並だった。年の前半は寒気が南下しやすい傾向にあり、5月にオホーツク海高気圧の影響で北日本が低温となるなど、気温は全国的に平年並から低く経過することが多かったが、6月以降には寒気が南下しにくくなり、6月、9月、10月には記録的な高温となるなど全国的に高温傾向となった。11月中頃以降は再び寒気が南下しやすくなり、12月は全国的に極端な低温となった。
  • 12月の記録的低温と大雪
     12月は強い冬型の気圧配置が続いたため、12月の平均気温は1985年以来20年ぶりの全国低温となり、東日本、西日本の気温は1946年の地域平均統計開始以降の低い記録を更新した。また、日本海側の地方を中心に12月としては記録的な大雪となり、北日本から西日本にかけての気象官署24地点で12月の降雪の深さ合計値の最大記録を更新し、9地点で月最深積雪の最大記録を更新した。
  • 春から夏にかけ東日本太平洋側、西日本で極端な少雨、西日本中心の渇水
     6月下旬まで太平洋高気圧の北への張り出しが弱く、梅雨前線が日本の南海上にあることが多かったため、西日本や東日本太平洋側では少雨となった。梅雨前線は7月上旬頃一時的に活発となったが、梅雨明け後は太平洋高気圧に覆われ晴れて少雨の状態が続いた。9月初めに上陸した台風第14号の降雨により渇水状況は概ね解消したが、その後も秋の降水量が少なく西日本や南西諸島の一部では渇水状況となっている。
  • 台風の発生数は少なく、上陸数、接近数は平年並
     台風の発生数は23個(平年26.7個)と少なかった。平成16年は記録的な10個の台風の上陸があったが、平成17年には台風第14号の上陸により九州地方を中心に大きな被害があったものの、年間の上陸数は3個(平年2.6個)と平年並だった。また、接近数も12個(平年10.8個)と平年並だった。

本文

1 概況
 平成16年12月下旬頃から短い周期で冬型の気圧配置となり、寒暖の変動の大きな状態が冬を通じ継続した。北日本日本海側の降雪量は平年を上回り、東日本以西の日本海側の降雪量は平年を下回ったが、東北地方や北陸地方の山沿いでは大雪となった地域もあった。
 3月から4月にかけても天気が短い周期で変化し、5月にはオホーツク海高気圧が出現して北日本を中心に寒気の影響を受けるなど、1月から5月にかけては北極の寒気が日本付近に南下しやすい状態が続き、気温の変動が大きかった。
 6月後半以降はそれまでの寒気の南下傾向が弱まって気温が平年を上回ることが多くなり、6月、9月、10月は記録的な高温となった。6月には梅雨前線が南西諸島から本州南岸に停滞することが多く、南西諸島では記録的な多雨となったが、6月終わりごろからは梅雨前線が本州に停滞することが多くなり、北陸地方などで大雨となった。梅雨入りは概ね平年よりも遅く、東北地方を除き梅雨明けはほぼ平年並か早かった。4月以降に少雨が続いた東日本太平洋側から西日本にかけては、6月の降水量が記録的に少なくなったことから四国地方を中心に渇水状況となった。その後、9月初めに上陸した台風第14号の降雨により渇水状況は概ね解消したが、秋の降水量も少なかったことから西日本や南西諸島の一部では渇水状況となっている。
 9月から10月も日本付近は寒気の入りにくい状態が続き、高気圧に覆われて晴れて気温の高い日が多かったが、11月中旬頃から日本付近に寒気が再び南下しやすくなり、12月は極端な低温が続き、日本海側では記録的な大雪となった。
平成17年の台風の発生数は23個(平年26.7個)と少なかった。また、台風第14号の上陸により九州地方を中心に大きな被害があったが、上陸数は3個(平年2.6個)、接近数は12個(平年10.8個)と平年並だった。盛夏期から秋にかけて太平洋高気圧が西に張り出したため、台風は日本の南海上を西進することが多かった。

2 気温、降水量、日照時間等の気候統計値
(1)平均気温
 年平均気温は、西日本では高かったが、そのほかの地域では平年並だった。北日本と東日本では平年を0.2℃上回り、西日本では0.3℃上回った。また、南西諸島では平年を0.1℃上回った。
(2)降水量
 年降水量は、北日本から東日本にかけての日本海側では多かったが、北日本から東日本にかけての太平洋側と西日本では少なく、特に東海地方から四国地方にかけてはかなり少なかった。南西諸島では平年並だった。伊良湖(愛知県)、名古屋(愛知県)、津(三重県)、尾鷲(三重県)、室戸岬(高知県)の5地点で年降水量の最小値を更新した。
(3)日照時間
 年間日照時間は、北日本から東日本にかけての日本海側で少なく、南西諸島ではかなり少なかった。一方、東日本から西日本にかけての太平洋側では多く、北日本太平洋側と西日本日本海側は平年並だった。

問い合わせ先

気象庁観測部観測課統計室
電話 03-3212-8341(内線)4154
気象庁地球環境・海洋部気候情報課
電話 03-3212-8341(内線)3154

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