秋（9～11月）の天候

平成17年12月1日

2005年（平成17年）秋（9～11月）の天候の特徴は以下のとおりです。

• 全国高温　11月中旬には寒気が入るも、9、10月と顕著な高温が続き、秋（9～11月）の平均気温は全国高温。帯広、熊本など5地点で秋の平均気温の高い記録を更新。
• 降水量は、北日本太平洋側、東日本、南西諸島で平年を下回る　台風や低気圧の影響を受けた北日本日本海側、西日本の一部で平年を上回った他は、広い範囲で平年を下回った。北・東日本太平洋側、南西諸島で少雨が顕著。
• 日照時間は全国的に多い　10月には前線が本州南岸に停滞したため、日照時間は平年を下回った所が多かったものの、9月は太平洋高気圧の張り出しが強く晴れて暑い日が続き、11月は移動性高気圧に覆われ晴れる日が多いなど、全国的に日照時間は平年を上回った。
• 台風の発生数は平年を下回ったものの、上陸数、接近数は平年並　台風の発生は、10月に2個（平年3.9個）とやや少なかったことから、秋（9～11月）の合計では9個と平年（11.5個）を下回った。台風の上陸は1個で平年程度（平年：1.0個）、接近数は南西諸島では4個と平年（2.8個）を上回った。本土への接近数は3個と平年（2.3個）と同程度。

1　概況
　9月には太平洋高気圧の日本付近への張り出しが強く、全国的に暑い日が多かった。10月には太平洋高気圧の張り出しは弱まったものの、日本付近は寒気の入りにくい大気の流れが続き、暖かな日が続いた。11月上旬の終わり頃から下旬はじめにかけ、日本付近に寒気が入り、北・東日本を中心に一時気温は平年を下回った。9、10月と高温が著しかったことから、秋の平均気温も全国的にかなり高かった。
　降水量は、9月に台風第14号の、11月に低気圧の影響を受けた西日本の一部や、10、11月と低気圧や前線の影響を受けた北日本日本海側で平年を上回った他は平年を下回った。特に、北・東日本太平洋側や南西諸島では、秋の降水量は平年の70％程度と少雨が顕著であった。
　一方、日照時間は、10月には本州南岸に前線が停滞したことから、広い範囲で平年を下回ったものの、太平洋高気圧の張り出しが強く、晴れて暑い日の続いた9月や、移動性高気圧に覆われて晴れる日の多かった11月と、秋の日照時間はほぼ全国的に平年を上回り、北・東日本太平洋側で顕著であった。
　台風の発生数は、9月は5個（平年5.1個）、10月は2個（3.9個）、11月は2個（2.5個）で平年を下回った。上陸は第14号の1個（平年1.0個）であった。

2　気温、降水量、日照時間等の気候統計値
（1）平均気温
　秋の平均気温は、全国的に高く、北日本と西日本、南西諸島ではかなり高かった。全国的に平年を1℃以上上回ったところが多く、北海道と九州の一部では1.5℃以上上回った。帯広（北海道）、大分、佐世保（長崎県）、熊本、牛深（熊本県）では、秋の平均気温の最高値を更新し、6地点でタイ記録となった。
（2）降水量
　秋の降水量は、北日本から東日本にかけての日本海側と西日本では平年並だったが、そのほかの地域では少なかった。特に、東日本の太平洋側と南西諸島ではかなり少なかった。紋別（北海道）、松本（長野県）では、秋の降水量の最小値を更新した。一方、西日本の一部では平年の170％以上となった。
（3）日照時間
　秋の日照時間は、東日本の日本海側で平年並だったほかは全国的に多かった。特に、北海道や東日本太平洋側の多くの地点で平年の110％以上となった。

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