平成12年11月1日 19:15 |
気 象 庁 |
火山噴火予知連絡会統一見解 |
有珠山では、深部からのマグマ供給は停止し、火山活動は徐々に低下していますが、北西山麓の金比羅山火口群での水蒸気爆発と西山西麓火口周辺の地熱活動が続いています。 一連の噴火活動で見られた北西山麓を中心とする地盤の隆起は、徐々に鈍化し、7月末にはほぼ停止し、現在は、変動方向が反転して沈降傾向になっています。また、山体の収縮も続いています。地下からのマグマの供給は停止した状態にあると考えられます。 金比羅山火口群と西山西麓火口群での水蒸気爆発は、噴火開始以降次第にその活動度は低下してきました。西山西麓火口群では、噴煙の高度は低下していますが、地熱異常域の拡大は続いています。金比羅山火口群では、空振・爆発音・噴石を伴って頻繁に爆発しており、7月下旬から8月末にかけて一時的に弱くなりましたが、9月以降は再び活発化しています。 以上のように、深部からのマグマの供給は停止しており、一連のマグマの活動は終息しつつあると考えられますが、当分の間、現在と同様の活動が両火口群で継続すると考えられ、火口から500m程度の範囲では、噴石や地熱活動に対する警戒が依然必要です |
資料1 有珠山の空振パルスの時系列(時別回数および最大振幅)(pdf:51KB) |