地球環境問題への取り組み

全球大気監視(GAW)計画への貢献

温室効果ガス、オゾン、エーロゾル、酸性雨など地球環境にかかわる大気成分について、地球規模で高精度な観測を行い、科学的な情報を提供することを目的とする「全球大気監視(GAW)計画」がWMOのもとで進められています。

気象庁では、世界中の温室効果ガスなどの観測データの一元的な収集・品質管理・解析とその結果の配布を行う「温室効果ガス世界資料センター(WDCGG)」を担うなど、国際的に重要な役割を果たしています。 また、アジア・南西太平洋地区の温室効果ガスなどの観測データの品質向上のため、品質評価や観測基準に関連した技術協力などの分野にも貢献しています。

気候情報の活用推進に向けた取り組み

アジア太平洋域における異常天候による被害軽減などに貢献するため、気象庁は「異常気象情報センター(英語名 Tokyo Climate Center, TCC)」を運営しています。 TCCは、各国の気象機関が自国に適した気候情報を作成できるよう、季節予報支援資料、エルニーニョ監視・予測資料、異常天候の監視情報などの情報を提供するとともに、研修を通じた人材育成や技術支援を行っています。

TCCは、各国の気象機関における季節予報等の気候業務を支援するため、WMOが設置を進めている「地区気候センター(RCC)」に世界で初めて指名されました。

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)への貢献

地球温暖化問題について最新の知見を取りまとめている「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の活動に対し、昭和63年(1988年)のIPCC設置以来、気候モデルによる地球温暖化予測情報の提供や、気象研究所の研究者が評価報告書の作成に執筆者として参加するなど、気象庁は積極的に貢献しています。