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長官記者会見要旨(平成28年9月15日)

会見日時等

平成28年9月15日(木) 14時00分~14時37分
於:気象庁会見室


発言要旨

 まず、台風災害についてでございます。台風第10号に伴う大雨、それからそれに先立つ一連の台風の影響などによりまして、岩手県をはじめとした東北地方、北海道で多くの被害が発生しました。お亡くなりになられた方のご冥福をお祈りするとともに、被災された方に心よりお見舞い申し上げたいと思います。
 特に、台風第10号は、8月30日に、暴風域を伴ったまま岩手県大船渡市付近に上陸し、東北地方を通過して日本海に抜けるという特異な進路をたどりました。1951年に統計を開始して以来、初めて東北地方太平洋側に上陸した台風でございました。この台風の接近にあたりまして、気象庁では、報道関係のみなさまのご協力を得て、早い段階から警戒を強く呼びかけるとともに、台風の上陸する半日以上前から大雨警報・洪水警報や土砂災害警戒情報を段階的に発表しておりました。
 今般の台風災害を踏まえまして、気象庁といたしましては、関係省庁と連携をし、地方公共団体における防災気象情報の一層的確な利用などの支援の取組をしっかりと進めてまいりたいというように考えております。
 
 続きまして、今後の気象に関する留意事項についてでございます。ご覧のように現在、日本の南に台風第16号がございます。今後、北西方向に進み、先島諸島に接近、その後北上して、来週には日本付近に接近する見込みであります。この台風とすでに日本付近には、前線が停滞しておりまして、これらの影響によりまして大雨となるおそれがあります。今後、気象庁の発表する台風情報や地元気象台が発表する最新の警報等に関する情報に十分注意をいただいてご利用いただくとともに、市町村が発表する各種情報等に対応していただいて、台風などによる災害から自ら身を守る行動をとっていただくようお願いしたいと思いますし、報道関係の皆様にもよろしくお願いしたいと思います。
 
 次に、気象庁の施策に関するトピックスを、4点ほど簡単にご紹介いたします。
 
 最初は、記録的短時間大雨情報の迅速な発表についてでございます。
 新たなステージに対応した防災気象情報の改善に関連いたしまして、数年に一度程度しか発生しないような短時間の大雨につきまして発表しております「記録的短時間大雨情報」のより迅速な発表につきまして、本日報道発表いたしました。今月28日(水)から実施するものでありまして、これまでより最大で30分早く発表することができます。危険な状況になっていることをいち早くお知らせすることにより、迅速な防災対応につながるものと期待しております。
 
 次に「ひまわり9号」につきまして、ご案内のとおり「ひまわり9号」の打上げ予定日が11月1日となりました。
 「ひまわり9号」は「ひまわり8号」と同等の機能を持ちます。この9号を打ち上げ、運用することで、平成41年度までの長期間にわたる安定した観測体制を構築いたしまして、これにより国民の安全・安心の確保に貢献いたしますと考えております。
 
 3点目でございますけれど、開発途上国から研修員を迎えて行う気象の研修についてでございます。
 気象庁では、国際協力機構、すなわちJICAが運営する課題別研修の一環といたしまして、開発途上国における気象技術の向上を支援するため、外国の国家気象機関の職員の皆さんを受け入れて、「気象業務能力向上」コースを実施しているところであります。この研修は、昭和48年から毎年開催しておりまして、昨年度までの研修員の出身国数は、合計で75か国、参加人数は325名に及ぶものです。
 今年度は、昨日から始まっておりますけれども、8か国から8名の研修員を受け入れまして、およそ3か月間、実施する予定としております。
 
 4点目は、気象庁が毎年開催する「気候講演会」についてであります。
 今年は、「耳をすませば海のささやき」と題しまして、地球環境の変化に重要な役割を果たしております「海」をテーマに、10月17日(月)に気象庁講堂において気候講演会を開催する予定としております。
 この講演者の一人には「さかなクン」をお招きする予定でありまして、多くの方のご参加・ご来場を期待しております。
 
 最後に、先般、今月の9日でありますけれど、東京大学名誉教授でいらっしゃいました阿部勝征(あべ かつゆき)先生がお亡くなりになりました。阿部先生には、平成7年4月から本年(平成28年)3月までの、21年という長い間にわたりまして地震防災対策強化地域判定会の委員をお願いしました。特に平成20年4月からの8年間は判定会の会長の重責をお願いしておりました。
 先生は、この間絶え間なく東海地震の震源域の状況把握に日々努められるとともに、判定会長となった翌年の平成21年8月11日に発生いたしました駿河湾の地震(M6.5、最大震度6弱)でございますけれど、このとき初めて臨時の判定会を開催し、この地震直後からみられたひずみの大きな変化について東海地震に結びつくものではない旨の評価結果を発表いたしました。また、その後は、東海地震に関連する情報の見直しやカラーレベル化等に貢献されるなど、東海地震に関連する監視力の強化、情報の改善にご尽力をされました。さらに、阿部先生は緊急地震速報の実用化や東北地方太平洋沖地震の後の津波警報の改善に関しましても、その発表基準や情報文のあり方、予測技術など、数多くの提言をされました。防災に関する情報や知識の普及にご尽力されました。このように、地震津波災害の軽減に大いに尽くされました阿部先生に対して心より感謝の意を表するためここにその業績の一端をご紹介するとともに、謹んで先生のご冥福をお祈り申し上げたいと思います。
 
 私からは以上でございます。


主な質疑応答

Q 記録的短時間大雨情報ですが、これは速報性を重視して、今までよりも早く出すということは、その分、正確性、精度をある程度、犠牲にしているということでしょうか。
A 精度の評価も併せてしておりますけれども、おおむね精度は落ちないで提供できる、という評価結果は出ております。今まで30分ごとに計算していたものを10分ごとに計算するということで、いわゆるレーダーと地上の観測値をつき合わせて解析雨量を出すという作業をするわけですけれども、精度についてはほぼ落ちないでできるというように私自身は聞いております。

Q 台風の関係で8月の4つの台風、上陸自体は過去最多タイで、政府も4つの台風をまとめて激甚災害に指定する方針を出しているが、その状況で、例えば気象庁として8月の4つの台風に関して何かその名称であるとか、その4つに対しての位置づけなどは議論されているのでしょうか。名前をつけるであるとか。名前だけに意味があるわけではないですが、特別な何か、記録に残るような形で何かを検討されたりしているのでしょうか。
A 台風に伴う災害につきましては、これまで名称をつけずに「平成何年台風第何号」という形で、これまでやってきたという事実がございます。ということがありますので、現時点において特段名称をつけるということは考えておりません。特異と言われましたけれども、8月に連続して台風が上陸した、ということは、それはそれで重要でありますので、そのあたりを踏まえて、現在のところ考えておりませんけれども、後世にうまく残るような工夫が必要なのではないかと考えております。

Q 今週末から三連休ということで、先ほどの繰り返しになりますが、台風の位置が刻々と変わっていて、なかなか今の時点で色々な予測をするのが難しいかと思いますが、改めてどういった地域で、どういった気象現象や防災対策が必要なのかについて、もう少し詳しくお願いできますでしょうか。
A 台風第16号は、現在日本のはるか南にあって、明日、明後日とだんだんと先島諸島に近づくわけでございます。その間に発達もするということになっておりますので、まずはこの週末にかけては、沖縄・先島諸島において、風、波、あるいは大雨等について注意・警戒をしていただきたい、というように思っております。それから、その後の進路につきましては、皆さんご覧のとおり、日々予報円が動いているような状態がございます。まだ、十分に精度よく4日目、5日目の予報をできていない、予報範囲、予報円が非常に大きな状態にございますので、そのあたりにつきましては、最新の情報を使っていただくということをまず基本に置いた上で、すでに秋雨前線が停滞しておりますので、台風によって刺激される前線に伴う雨に注意していただくとともに、来週、月・火・水・木と、こういうように続く中で、台風が九州等々にどのように近づいていくかということについて、よく、情報に気をつけていただく、ということが大変重要でございますので、報道の皆様におきましても、私どもが出す情報につきまして、よろしくご報道いただれば、というように思います。必要であれば、私どもも臨時の解説等を行うこととしたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

Q 最初の台風のご発言の中で、台風災害を踏まえて、地方公共団体での気象情報の一層的確な利用を図りたいというお話がありましたけれども、具体的にどういう報告をして、より適切に伝えていくとかそういう取組とかありましたら教えてください。
A 地方公共団体における防災気象情報の利用につきましては、非常に地道な活動を進めていく必要がある、と思っております。それから関係機関と、よく連携するということが非常に重要だと思っています。まずは日頃から各地の気象台がそれぞれの市町村の首長さんや、防災担当に関わる人と顔の見える関係を今までも築いてこようと努力して参りましたけれども、そこをきちっと引き続きしっかりと進めていく必要があるというように思っております。これが一点でございます。それから、実際に、国土交通省という中で、水防災意識社会の再構築ということで進めておりますので、その国土交通省の大きな取組の中で、例えば河川管理者、都道府県、市町村等も含めた協議会を設置して、水防災を進めていこうという取組がございますので、そういう関係者の中で気象台もしっかりとその中に入って、日頃からどういうふうに情報を使うのがいいかというようなことと、それから、今回も行いましたけれども、いざというときには、ホットライン等で、直接、市町村に電話をして、より緊迫感を伝えることができ、伝えた緊迫感がより理解をされ活用されるように、元に戻りますけれども、日頃からの市町村等との関係を強化して参りたい、というように思っております。

Q 今の関連なんですが、そのような対策をというお話ではありましたけど、実際に今回の台風第10号に関しては、一部の方の中から避難準備情報の意味がわからなかったというような声があって、もちろん避難準備情報、避難勧告、避難指示というのは自治体の出すものではありますけども、その判断材料となるのが土砂災害警戒情報であしたり、そういった気象庁も絡んだ情報であるわけです。場合によってはメディアの方にも負うところがあるかと思いますが、そういった一連の流れが住民の方に浸透していなかったとしたら、やはりまだ周知徹底、あるいは検証の余地が無きにしもあらずという感もしていますが、そのあたり長官はどのようなお考えでしょうか。
A 今、お話のありました避難準備情報、避難勧告、避難指示といった市町村長さんの発表する様々な情報・指示等については、内閣府が中心となって作成いたしました避難勧告に係るガイドラインということで、市町村それぞれが、それを踏まえて具体的な計画を立てるようにという指示がこれまでもなされてきましたし、何度かの改訂を行いながら今日に至っているものと承知しています。その中には、私どもが発表する警報、例えば大雨警報との関係、土砂災害警戒情報との関係、大雨警報であればおおむね避難準備情報と対応づけて下さいや、今お話のありました土砂災害警戒情報については発表されると避難勧告を考えて下さいというようなこと等の対応付けを行ってきて、その周知を図るように努力してきたところでございます。にもかかわらず、今お話のありましたように、なかなかそれが浸透していないということも事実でございますし、現実に、市町村長さんだけではなく、現場で災害対応にあたる方が、例えば避難準備情報の意味、避難勧告等々の意味について十分理解されていなかったとの報道等も聞いておりますけども、そういったことに地方公共団体のみならず、やはり地域の防災を担う方、あるいは一般の住民の皆様にもそういったことをしっかりとお知らせをしていく、日ごろから伝えていく、そのようなことが非常に重要だろうというように思っております。それは先ほど申しました国土交通省で水防災意識社会というような取組をされておりますけども、そういった防災意識を今以上に高めていくという一層の努力を、今お話のありました報道関係の皆様の役割も大変重いと思いますし、そういう関係者が総力を挙げて地域の防災力を高めていく、そういう取組をしていく、あるいは決意をする今回の災害だったと、私は思っております。

Q 今のに関連して、地方で災害が起きると中小の自治体、防災担当者が少ないところではやはりこういったことが起きてしまう。一方で、盛岡地方気象台が出している防災情報提供装置でも、氾濫した川が過去1位の水量になるということが既に雨が降る前から情報として流域雨量指数等で伝えていたにもかかわらず、そういったことがなかなか利用されていないということもあるかと思うんですが、気象庁として受け手側の気持ちにたって強くできること、ホットラインもそうですけど、教育防災という話もあったり、その辺について長官はどのようにお考えでしょうか。
A 私どもは、これまでよかれと思い様々な情報を出してきている部分がございます。他方で、時折指摘されますように、私どもの出している情報が、ぴたりとわかりやすくその条件にあてはまるというようなことが絶えず求められるわけでございます。そのあたりにつきましては、一層工夫をする余地はその都度その都度考えていかなければならない、わかりやすい、シンプルな情報にするという努力は引き続き、ご意見を聞きながらやっていく必要があると思っています。この点が一般論になりますけれども一点です。また、再度の言葉になりますけども、日ごろから連携をしていく、よくツーカー関係といいますか、こちらの言ったことを自治体の方もよく理解して頂く、自治体の方の言っていることもこちらがわかるといった、日ごろの関係を今まで以上に深めていくということこそ、いざと言うときの情報が適確に利用されるという大きなポイントではないかと思っておりますので、気象情報をこのように使うという一方的な説明というよりは、ともに使い方や内容を考えていくというようなマインドを機会があるたびに深めていくということをしていく必要があると思います。

Q 関連して、気象台ではホットラインという形で自治体の防災担当者へその都度連絡を入れているとのことですが、避難勧告等に関しては、自治体が責任を持ってやるということなのですが、それに対して、これまでよりも気象台の専門知識を持っている方々が踏み込んで助言「出した方がいいのではないですか」といったところまで踏み込んでアドバイスを行うという検討の余地はあるのでしょうか。
A 例えば気象台と自治体という立場から言うと、明らかに気象台が自治体の行う責務まで入りきれませんので、オフィシャルボイスとして言えることには限界があると思います。一方で、自治体さんの方でいわゆるアドバイザーのような形で、自治体さんが気象や防災の専門家から、いざというときを含めて意見を聞くということであれば、それはすなわち直接的な首長さんへの助言になりうるわけです。そういった観点で、本年度、既に周知していますが、6つの市に気象予報士を派遣するモデル事業をやっておりますし、あるいは内閣府では防災アドバイザーという、それぞれの地方公共団体にアドバイザーを置くような動きもありますので、気象・防災の知識を有する方が各市町村等でアドバイザーのような形で活躍いただけるようなことになると、オフィシャルに気象台と市町村という関係ではなく、まさに首長さんのブレインとしての動きができるというようなメリットがあるのではなかろうかと思います。

Q 直接気象台が、災害があって外に出られない状況があるのかもしれませんが、気象台が直接自治体に赴くという可能性はあるのですか。
A 県に赴くことはありえますし、今までもやっていますが、県下の市町村全てに対応するということは、物理的に困難な部分がございます。事前に適確に予想してピンポイントにどこそこの市に行く、というのもなかなか技術的にできるわけもございませんので、たくさんいらっしゃると思いますが、防災・気象の専門家の方で、例えば現役を離れた方とか能力を持った方がいらっしゃいますので、それらの方が工夫して活躍していただくことは今後の社会のあり様としてはあるのではないかと思います。

Q 長官がおっしゃられた気象予報士の派遣事業は、今年度限りの単年度の予算で、今年度その結果を、どのように浸透したか検討されるということでしたが、これまでは、龍ケ崎や広島の廿日市の豪雨で結構地元の職員に研修会を行ったりしてメディアでも何度か扱われて全国的に周知されている中でまたあのような災害があって、来年度からもまた予算を付けて派遣するわけではないと思いますが、逆に自治体側から、気象予報士の派遣について気象庁へ問い合わせや、「うちも欲しい」といった動きはあまりないのでしょうか。
A 具体的な問い合わせがあるか分かりますか。
(総務部情報利用推進課担当:具体的に直接的にはありませんが、実際に派遣している6市からは、非常にありがたい、来年もいてくれるとありがたいといったご意見はいただいています。)
今お話がありましたとおり、今回モデル事業として6市に派遣しておりますので、良かった点、さらに工夫すれば良い点、といったことを年度内によく整理をした上で、全国の都道府県・市町村等にはこういう利用の仕方があります、こういう方の活躍をいただけると防災の効果が高まりますといったことを申し上げることはできると思います。また、今回の6市の経験を踏まえて、例えば気象予報士ですと気象のことは知っておりますが、防災対策、防災の大きな動きの中でどういう役割を果たしていければいいか、ということについては、まさに防災の現場を経験しないと分からないこともありますので、そういった知見を気象予報士の方にも持っていただくようなプログラムのようなものを作れればいいな、とアイデアっぽい話をここで申し上げる段階のものか分かりませんが、そういったことをすると、それぞれたくさんいらっしゃる気象予報士の中でも自分も身に付けながら地域の役に立ちたいという方がいらっしゃる場合は、そのサポートもできていけるのかなと、結果として地域の防災力の支援になっていくのかもしれないと考えております。

Q 資格のようなイメージでしょうか。
A そこまで具体的には考えていませんが、いずれにしても気象に関することだけではなく、防災の仕組みや実際の動き、自治体がどう動いて防災対応をしているかということを知っていただくようなことも、志ある気象予報士の方には知っていただけるような情報提供ができないかなということは気象庁として考えていければいいのかと思っています。

Q 気象と防災が両方分かるようにして、さらに言うと自治体等がそういう方をアドバイザーのようにすると対応できるのではないかと。
A はい。

Q 気象予報士は防災の専門家ではない、ということで例えば気象庁のOBであったり、自衛隊にも気象も防災も精通しているOBも多いと思いますが、そういった方の活用はいかがでしょうか。
A 現実に気象庁OBの方でどこそこ市の防災アドバイザーになっている方もいらっしゃいますし、また危機管理の専門家という意味では自衛隊のOBの方というのは大変優れた知見をお持ちですので、現実に私の知っているいくつかの市で活躍されている方もいらっしゃいますので、そういったことを、いわゆる自治体のニーズに応える形で、気象庁や自衛隊のOBの方がどんどん活躍できる場があるのは、今からの社会のあり方としては大変あるべき方向なのではないかと思います。そういうことを踏まえて私どもの職員も、気象庁にいる間にそれぞれの将来のキャリアパスや、ビジョンを考える中で地域の防災に役立っていきたいというマインドを育てていくといったことも一つの方向性なのだろうと思います。

Q 来年度あたり、モデル事業として、何かそういったことをやってみたいとは思いますか。
A まだ具体的には考えておらず、オフィシャルに決まっていないことは、私は言う訳にいきませんので申し訳ないんですけど、今からの社会の有り様としては、現役で培った能力を社会で大いに活躍するという、この高齢化社会では非常に重要になると思っております。

Q 御嶽山の噴火から9月27日で2年が経つが、長官から何か留意事項あれば、教えていただきたい。
A 9月27日で御嶽山の噴火災害から丸2年となります。改めて、この噴火災害により亡くなられた方のご冥福をお祈りいたしたいと思います。もう何度もいろんな機会で言っていますけども、気象庁といたしましてはこの噴火災害を教訓としまして情報の改善、それから監視・観測体制の強化、活動評価能力の向上のために様々な観測体制を整備したり、職員を増員したり、あるいはシステムを更新するというようなことを進めてきているところであります。今後ともこの教訓を忘れることなく、これらの取組を確実に進めていくことで、火山活動をしっかりと監視いたしまして、迅速かつ的確な情報発表を通じて、噴火災害の軽減に引き続き努めてまいりたいというように思っております。

Q 内閣府の方で、大震法がらみの見直しの検討が始まりましたけれども、先ほど阿部先生のお話がありましたが、判定会のあり方ということにも直接と言えばまあ、最初は間接的にだと思うんですけども、関わってくる話だとは思いますが、今内閣府で動いていることについて、今どのように長官はお考えでしょうか。
A 9月9日に第一回ワーキンググループの会合が行われたと承知しております。構成員としては地震学、それから防災の有識者、現場で実際に防災に携われる知事等、日本の叡智を集めて、様々な分野の知識を総合・結集してこの南海トラフ地震の災害の軽減、被害軽減につながる議論をしていただけるというように考えております。気象庁といたしましても、これまで東海地域の地震監視により蓄積した技術・経験につきましては提供していくことで、議論の参考にしていただければというように思っております。今回の中央防災会議のワーキンググループは地震予測等に関する最新の科学的知見を踏まえて、南海トラフ沿いの地震観測や地震の評価に基づいた防災対応のあり方について議論が行われていると承知しておりますけれども、気象庁としましてはこの議論の結果をよく見守りながら、議論の結果を踏まえて政府の一員として適切に、地震の観測・監視等の対応を進めていく必要があるように思っておりますので、その検討状況を見守っているというのが基本的立場だと思っております。



(以上)

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