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長官記者会見要旨(平成26年2月20日)

会見日時等

平成26年2月20日(木) 14時00分~14時20分
於:気象庁会見室


発言要旨

 本日は、この2月に二度にわたって発生しました関東甲信地方を中心とする大雪についてお話ししたいと思います。

 まず2月8日から9日にかけて、低気圧が南岸を通り三陸沖に進みました。このため、関東甲信地方や東北地方で記録的な大雪となりました。
 さらに、この大雪から1週間後の2月14日から16日にかけて、再び同じような気象状況となり、西日本・東日本・北日本の太平洋側を中心に広い範囲で大雪となりました。特にこの大雪では、14日夜から15日にかけて関東甲信地方及び東北地方において1週間前を上回る記録的な大雪となりました。このため、大規模な交通障害や集落の孤立、カーポートやビニールハウスの損壊、さらには落雪による事故など、様々な大きな被害が発生しました。
 ここに、犠牲となられた方々にお悔やみを申し上げると同時に、多くの被災者にお見舞いを申し上げたいと思います。

 先週末の記録的な大雪に対して気象庁では、低気圧の接近や発達の状況に応じて、13日から16日にかけて順次8回にわたり全般気象情報を発表しました。これによって最新の状況や見通しとともに警戒を呼びかけました。さらに、各地の気象台では、注意報・警報に加えて随時府県気象情報等を発表し、大雪による交通障害、落雪、なだれ、さらには暴風雪等に対する警戒を呼びかけてまいりました。
 気象庁では、今回の大雪事例を教訓としまして、大雪に関わる一連の防災気象情報について、まずは技術的に予測精度の向上を図ることが重要と考えておりますが、さらにはその適切な発表や自治体等の対策との連携強化に向けて、改善を進めてまいりたいと考えております。その際、今般の事例のことにつきましては、災害対策を具体的に行う自治体等の関係機関における対応状況というものの調査を行う必要があると考えておりまして、さらに今後の雪害対策等の観点からも気象庁へのご意見、あるいはご要望というものを伺ってまいりたいと考えております。いずれにしましても、気象庁では今回の大雪に対して、時間を追って段階的に情報を発表して警戒を呼びかけてきましたので、このような段階的な情報が、いかに除雪等の対策に効果的に利用いただくかという観点が重要かと考えております。
 なお、昨日から今日にかけて、当初雪の予報がついておりました。本州の南海上を低気圧が通過中ですが、低気圧がもう少し北側を通りますと、関東甲信ではまた再び雪になるというところでした。今後も3月にかけては同様の気圧配置となりまして、大雪になるという可能性はありますので、引き続き気象情報に十分に注意をお願いしたいと思います。
 気象庁としましては、今回の大雪の地域も含め、日本海側等も含め、多くの積雪が未だ残っておりますので、二次災害の防止という観点からも的確な気象情報の発表にも努めていきたいと思います。特に関東甲信については、なだれ等の注意について先程予報部のほうから情報を発表したと聞いております。

 最後に、毎回お願いしておりますが、「東北地方太平洋沖地震」の余震への注意です。余震域やその周辺では今後もまれに強い揺れや津波を伴う地震の発生の可能性がありますので、引き続き東北地方を中心に注意をお願いしたいと思います。

 以上です。


主な質疑応答

Q 気象庁の、先週末とその前の予想を含めた大雪の対応について、例えば量的予想がどうだったとか、改めて何か思うところがありましたら教えてください。
A 第1回の2月8日から9日にかけての予報という点では、量的にはかなり予測精度が高かったものと考えています。それを受けて、主任予報官がこの場等を借りて記者会見し警戒を事前に呼びかけました。関東甲信での対策、あるいは各住民への対応ということで、効果を発揮したのではないかと考えております。
 次に、14日から15日にかけましては、量的な予測という点では不十分な点があって、予測の倍近くの降雪があったということで、この点についての技術の向上というものは極めて重要と考えています。現在気象研究所等でも分析を進めていますが、やはりこの点について、このような大雪についても対応できるよう予測技術の開発について、引き続き進めてまいりたいと思います。

Q 23区でも久々に大雪警報が出たということで、例えば警報もそうですし、注意報もそうですし、特別警報もそうだと思うのですが、基準を含めたあり方について何かお考えがあればお聞かせください。
A 警報基準、現在23区は20cmということになっておりまして、この点については大雪の事例等を収集し、適宜見直していくものと考えておりますが、現時点においてこの基準というものが、今回の事例を以て見直す必要はないのではないかと考えています。

Q 降雪量が14日から15日にかけてはかなり予想よりも多かったということに関して予測技術の向上というご回答でした。実際、この量的予想は太平洋側の地域ではかなり難しい部分があると思いますけれども、伝え方という点で何か改善する余地というもののお考えはいかがでしょうか。
A 今回の場合も各地方気象台から県等について、市町村も含めて直接電話した事例が多くあります。したがいまして、現象の進捗状況によって注意報、警報だけではなく、適宜危機感をお伝えするために電話で直接説明するというようなところが重要ではないかと思います。引き続き、このような点について改善を進めてまいりたいと思いますし、今回どのようなことを地方気象台が対応したかということも評価していきたいと思います。

Q 自治体との連携改善というところも繋がってくると思いますけれども、時間を追っての段階的な情報、基本的には大雪の情報というものは日本海側のこれまで雪が多かった地域の降り方を念頭に置いた部分もあったと思いますが、今回のような雪の少ない、雪に対する備えの弱いような地域に対しての伝え方という点では、改善の余地というものはどのように考えていらっしゃるのでしょうか。
A 今回の事例を含めて、関東甲信の自治体等においての雪害対策というものについて、これから様々な検討が加えられるということが考えられます。当然、我々のほうも先程言いましたように、自治体等から現状へのご意見・ご要望を伺うプロセスの中で、そういった対応と連携がとれるように、我々の情報についても段階的な情報について連携が取れるように改善を進めていきたいと思います。

Q これまでの伝え方に多少不十分な点というか、改善するべき点があったということでしょうか。
A 自治体側の対策が具体的に今回どういう形でどう連動したのかというものをお聞きしないと判断できませんが、今後色々な検討が進められるでしょうから、自治体と連携して、よりよい自治体側の対策ができると思いますので、それに連動できるように、こちらの情報の発信の方向、あるいは先程の電話等による解説も含めて、そういう連携のあり方について検討を進めていきたいと思います。

Q 先程自治体の対応の調査に入るとおっしゃっていますが、調査の範囲と結果の取りまとめがだいたいいつ頃になるかということを教えてください。
A 未だ自治体が復旧ですとか、そういう対策中ですので、調査についてはしばらく落ち着いてからでないと入れないと思います。その状況を踏まえて、やはり何か月かはかかるのではないかと思いますし、また、自治体だけではなく、当然内閣府等の国の機関も対応をとると思いますので、そちらとも連携して最終的に整理していく話になるかと思います。その先の見通しについては現段階では申し上げることはできません。

Q 改めて今回の先週末の大雪に関しては特別警報を発表する基準には達していなかったということでよろしいのでしょうか。
A 現行の基準ということに照らして、特別警報の基準には至らず、発表しなかったということです。

Q その一方で、甲府では例えば50年に一度の値が41cmでしたが、実際には114cmというほぼ2倍以上の雪ということで、当然基準は基準なのですけれども、やはり弾力的な運用をしたほうがよいのではないかという声が当然出てくるわけで、見直しの予定はないというお話でしたけれども、そのあたりの思いというのはどのようなところですか。
A その点は、今回の大雪を受けて自治体で様々な対策が考えられると思いますので、そのあたりのご要望を伺ったうえでの話と思っています。現時点ではこれから検討が進むと思いますので、自治体の具体的なご意見・ご要望をお聞きした段階になるかと思います。

Q 今回基準に至らなかったということですが、どことどこが基準に至らなかったということを教えていただけますでしょうか。
A 積雪が50年に一度の記録を超えまして、さらに大雪が丸一日程度続くということを基準にしております。今回の場合は、50年に一度の基準というものは超えたのですが、将来の見通しとして、丸一日程度ということではなく、明朝の早い段階では雪が降り止むだろうということで基準には達していなかったという判断をしております。

Q 実際に、結果的にも達していなかったということでよろしいのでしょうか。
A 基準には結果としても達しておりません。実際に降り止んでいますので。

Q 大雪の関係で、積雪の量も非常に稀なものであったうえに、被害の状況としても、先程おっしゃっていたように孤立の状況、交通の混乱というもので非常に大きくなったと思います。今回のことを受けて基準の見直しは考えていらっしゃらないということなのですが、改めて、ただ、これだけの大きな被害が出ているうえで、対策として基準を変える以外でも、情報の伝え方などで、今の段階で検討できるものとして考えられているものはありますでしょうか。
A 気象庁では、ご存知のように情報、注意報、警報、情報については随時発表しております。例えば自治体等における除雪対策の準備ですとか、オペレーションですか、こういうものに、どのような段階でどういう情報を出したら有効なのかという観点での検討というものが非常に重要ではないかと私は考えております。その点についても今後自治体における除雪のオペレーションですとか、今回を踏まえて改善がされると思いますので、そういうものと対応して我々の情報も、例えば府県気象情報をいつ、こういうときに発表してほしいとか、色々な意見もあろうかと思いますので、そういうことをお聞きして改善をしていきたいと思います。実際に利用される情報にしていきたいという意識です。

Q 実際のオペレーションというか、直接連携をとるという点については、つまり、例えば今回のような予想の降雪量があるけれども、これはすごく幅があって、ドカンと増える可能性もあるのだということを、例えば幅を持って伝えるという意味でしょうか。
A その点もご要望を聞いて、リスク管理については災害対策でも重要な要素ですので、そういった伝え方もあろうかとは思いますが、これにつきましても相談していく話だと思います。

Q 去年の大雨のときも議論していましたけれども、特別警報というものはいわば最後の手段であって、あまり簡単に基準の記載ができないと思うのですが、一方で警報と特別警報の間のギャップが大きすぎるのではないかという問題があって、防災情報の検討会で、田中先生がおっしゃられたように、そのメンバーでそのままいくかどうかはともかくとして、フォローアップ会合みたいなことは今後考えられていないのでしょうか。
A 現在第7回目の提言案を受けて事務的に検討を進めている段階です。個別に有識者等とも相談して進めておりまして、かなり技術的な内容に入ってきていますので、現時点では検討会という形のところを開くという予定はしていません。いずれにしても関係者に、当然報道機関も含めてご意見をお聞きしながら、検討は進めてまいりたいと思っています。

Q 雪の観測について、アメダス積雪計で測っていますが、静岡とか、関東の南部というところは積雪計の数も少ないですし、静岡だとたぶん地方気象台に付いていないではないですか。ほかの公的機関の積雪情報とかもたぶん取り入れて、府県気象情報とかを出していると思うのですが、一般的にはそのあたりは雪の増え方が凄まじいとかいうことはなかなか見えてこないと思います。気象庁として、太平洋側の影響の大きい地域に対して、積雪の測り方の観測体制を強化するとか、今後何か考えるところはあるのでしょうか。
A 現時点では積雪深計等の数は太平洋側では少ないという話なのですが、雪の監視という観点では、雨量という指標も得られているわけです。この雨量については、気温との関係でそれなりの雪の量について想定ができるということです。地元気象台等では関係機関に問い合わせて雪の状況を聞いているということもありますので、このあたりについての連携をどう進めていくかということが重要と思っています。


(以上)

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