長官記者会見要旨(平成21年5月21日)

会見日時等

平成21年5月21日(木) 15時00分~15時10分
於:気象庁会見室

発言要旨

 4月1日に就任いたしまして、4月は定例会見を休ませていただきましたのでちょっと間が開きましたが、今日は定例ということでいろいろお話をさせていただきたいと思います。  最初の定例会見で遺憾でございますが、最初にまずお詫びをさせていただきたいと思います。
 昨日、皆様ご承知のように地震津波訓練のための震度あるいは震源等の情報が気象庁のホームページに誤って掲載されました。皆様に非常に大きなご迷惑をおかけしたと思っております。
 深くお詫び申し上げたいと思います。大変申し訳ございませんでした。
 今後こういったことの無いように、ホームページの運営委託先への指導を強化していくなど対応してまいりたいと思います。本件につきましては、このあと原因ならびに再発防止策につきまして担当からご説明させていただきたいと思っております。

 今日お話を申し上げたいことのひとつは3月19日にすでにプレスリリースをさせていただいております、台風の進路につきまして5日先までの予報を出すということを今年からやりますと申し上げていたところでございますが、今月(5月)3日にフィリピンの東海上と南シナ海でそれぞれ台風第1号と第2号が発生いたしまして、これらの台風につきまして5日先までの進路予報を初めて発表いたしました。
 このうち台風第1号は発生から5日目の5月7日には小笠原諸島に最も接近し、父島の東海上を北東に進んだのち温帯低気圧に変わっております。幸いこの二つの台風は大きな被害はもたらしませんでした。
 5日先までの進路予報は、今後皆様方のいろいろなご計画とか判断にご活用いただければと思っております。

 それから二番目でございますが、ご承知のように、6月1日は気象記念日でございます。
気象庁では例年この時期に、気象業務の1年の動きや近年のトピックスなどをまとめて、防災機関や国民の皆様にご紹介するため、「気象業務はいま」という冊子を発行しています。今年も「気象業務はいま2009」を気象記念日に発行する予定です。
 皆様ご存知のように、今年は伊勢湾台風からちょうど50年になります。そういうわけで、今回の「気象業務はいま」の特集を「伊勢湾台風50年 ~台風情報の進化とそれを支える技術の発展~」といたしまして、これまでの台風の情報、観測あるいは予測の変遷を中心に、気象予報・警報の改善を目指した気象庁の試みを取り上げました。
 詳しい内容につきましてはこのあと担当からご説明いたします。

 それから最後になりますが、7月の最初に会議を予定しています。「気候情報に関する東京会議」というものを開催します。
 これはさまざまな気候の変動に対して、たとえば農業や、いろいろな産業が影響を受け、これにどう対応していくかということは重要な課題ですが、その際に気候情報をおおいに活用していただこうということで、そういうための方策の検討を行って、そして国際的な提言としてまとめようということを考えて開催するものです。
 これももう少し先になるんですが、今年8月31日から世界気象機関WMOという機関が主催いたします、「第3回世界気候会議」というものがジュネーブで開催される予定ですが、その会議にこの東京会議の成果をインプットしていこうと考えているところでございます。
 この会議につきましても、詳細はこのあと担当からご説明いたします。

私のほうからは以上でございます。


 

主な質疑応答

Q. 昨日のホームページの問題に関しまして、担当部局にはどのような指示を長官からはされたのか、あらためてご説明をお願いします。
A. 私どものホームページでございますので、私どもがミスとかそういうものについてすべて責任を負っているわけでございます。結果的にはある部分を委託をしてお願いをしているわけでございますが、委託先からまず原因をきちんと解明すること。もちろん再発防止手段はただちにとってございますけれども、そういった対策を講じること。それから委託先にお願いしている業務のチェックをきちんとやるよう指示したところです。

Q. 5日先の予想のことですが、どのくらいの精度ですか。
A. これまで技術的なレビューをしてきましたが、このぐらいの目処という予報(の誤差)は、5日先で中心の位置(の誤差)がだいたい500kmくらいです。今回の台風では500kmを超える誤差が出ていますが、今後、いろいろな台風のケースを見てみる必要があります。技術的基盤としては5日先で500kmくらいの精度ということです。

Q. 500kmというのは予報円の直径か?
A. 予想位置と中心位置との誤差の平均をとると、500kmくらいだということです。

(以上)

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