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長官記者会見要旨(平成20年1月17日)

会見日時等

平成20年1月17日(木) 14時00分~14時15分
於:気象庁会見室

発言要旨

 この年末年始は冬型の気圧配置が強まりまして、海、山では大荒れとなりました。山での遭難などがありましたが、災害にあわれた皆様にお見舞い申し上げます。気象庁は、年末からこのように大荒れとなることを予想し「強い寒気と大雪に関する気象情報」などを発表して、注意・警戒を呼びかけました。今後も災害・事故防止のために気象庁では防災気象情報の適切な発表に努めてまいりたいと思います。
 一昨年になりますが、宮崎や北海道などで竜巻など激しい突風による災害が発生しました。気象庁はこうした災害を軽減するために、気象ドップラーレーダーなどを利用して竜巻など激しい突風のおそれが高くなったときに「竜巻注意情報」を発表するための準備をすすめ、3月26日から全国でこの情報の発表を開始することになりました。
 昨日16日には交通政策審議会の気象分科会が開催され、当庁の地球環境業務のあり方について、貴重なご意見をいただきました。地球環境問題に関しましては、京都議定書の約束期間に入ったこともあり国民の関心が高まってきております。
 当庁の業務がより一層社会に貢献できるように、そのあり方について引き続きご審議いただくということになっております。


 

主な質疑応答

Q.東京都も土砂災害警戒情報の対象となるが、これは島しょ部も対象になるのか。
A.島しょ部も含まれます。ただし、小笠原は今年度末の気象警報・注意報開始と軌を一にするということになります。

Q.例えば、三宅島について、12月から開始された噴火警報の関係で、土石流が発生した場合、泥流として噴火警報を発表することも考えられるのではないかと思うが、土石流に対しては土砂災害警戒情報を出すことになるのか。もし、噴火警報に含めるとすれば、まだ土砂災害警戒情報が出てない北海道にも当てはまるのか。
A.噴火警報の中に例えば融雪泥流とかいうものと土砂災害というものをどういうふうに線を引くのかということかと思われますが、一度火山灰が積もり、それが風雨等により崩れるものは風水害の範疇ですが、例えば火山灰が非常に熱くて熱を持っているために雪を溶かして一緒に融けて流れていくようなものは火山現象の融雪泥流と分類され、噴火警報の中に扱うものだと考えます。
 もともとは火山起源の火山灰であっても一度降り積もったものが風雨等によって崩れれば風水害だと思います。

Q.例えば噴火した翌日に雨が降った時に、灰による泥流も考えられる時に、噴火警報、土砂災害警戒情報のどちらで警戒を呼びかけるのか。
A.基本的には噴火に際して起こる現象は噴火警報に入りますし、噴火して火山灰等が積もって、それが雨や風の作用で流れるものは風水害として扱います。細かく言えば、どちらの警報でどのように注意警戒を呼びかけるかは現象や状況に応じいろいろあるかもしれませんが、大まかにはそういう考え方です。

Q.竜巻注意情報の名称は、竜巻という形で特化しているが、ダウンバーストなども含めて激しい突風のおそれがあるときは「竜巻注意情報」という名前で出すということか。
A.そのとおりでございます。これは有識者会議でご検討いただいて、ご指摘もいただいておりますが、国民がわかりやすくするためには、あまりなんとか等とつけると分かりにくいので、ダウンバーストその他の突風も含めまして「竜巻注意情報」の中で発表することにしております。

Q.竜巻もダウンバーストも非常にスケールが小さい現象だが、この情報は府県ごとにかなり広い範囲で出すものであって、きめの細かさと言う点で出し方や、受け手の使い方に難しい点があると思うが、如何が。
A.情報の発表に際してどの程度の精度で出せるかがポイントになります。この情報の的中率・見逃し率を評価しておりまして、現時点では県単位程度で発表するのが一番よいと判断しております。こうした点についての検討会の議論も公開しております。もちろん現状の精度でよいと思っているわけではなく、今後も技術開発を進め更に精度を上げるよう努力してまいります。

Q.静止気象衛星の懇談会について、民間も含めた新たな分野の利用の可能性というのは、民間の気象会社という意味なのか、それとも民間の気象会社を除く民間の他の分野という想定か。
A.それは両方含まれます。つまり国が気象衛星を使って仕事をするだけではなく、例えば、非常に細かな情報が得られればきれいな絵を作成することも可能になりますが、そのためのカメラを載せる等、相乗りも可能になります。このように国として気象業務で使うもの以外のものと共同する利用するなど、他の新たな利用の可能性という意味です。

Q.観測している範囲について、例えばインド洋のモンスーンなど日本への影響を与えるような地域の画像を撮るために従来の観測範囲を変えることはありえるのか。
A.静止気象衛星の観測範囲については、現在も、世界気象機関の計画に従って各国がそれぞれの軌道位置に衛星を置いて観測し、そのデータを相互交換しております。インド洋を観測している国があります。したがって、日本の担当する範囲以外を観測することはありません。

Q.緊急地震速報に関して、1月13日に放送局側のトラブルで誤配信があったが、気象庁としてこのようなことへの対処策は考えているのか。
A.今回の件は、いわゆるヒューマンエラーが原因と思います。発表した情報の信頼性において、ヒューマンエラーと精度上の誤差は分けて考えるひつようがありますが、ヒューマンエラーの防止は地道な努力が必要と思います。マニュアルを整備し、その確認をし、テストを行う、そういう地道な積み上げで防ぐ努力をしていくものであり、こうすれば絶対に大丈夫という特効薬はないと思います。緊急地震速報を発表する側としまして、観測から発表に至るあらゆる過程をチェックし今回の緊急地震速報の発表に際しましても管理しています職員の士気を高め、しっかりやるように指示しております。

Q.阪神淡路大震災から今日で13年になるが、その間に地震についての観測体制や情報の改善などずいぶん環境の変化があったかと思うが、この13年間の気象庁としての進展は。
A.私が経験した範囲で申し上げますと、やはり国民に対して不安がないように地震に対しての情報、例えば震度などをきめ細かく発表する観測網整備などを進めてきました。また、情報としては、緊急地震速報を提供できるところまで来ました。こうした取組みとともに、緊急地震速報の周知・広報の中で特に感じたこととしまして、情報を有効に使っていただくために、利用に当たって情報の性質や精度をご理解いただく必要があること、そのためには報道関係の皆様のご協力が不可欠であることを痛切に感じているところでございます。
 先ほどの竜巻もそうですが、情報の精度について誤解なくご理解いただけるよう、広報していくことが重要だと考えております。

(以上)  

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