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長官記者会見要旨(平成19年7月19日)

会見日時等

平成19年7月19日(木) 14時00分~14時25分
於:気象庁会見室

発言要旨

 「平成19年(2007年)新潟県中越沖地震」で、10名の方が亡くなられ、千名を越える方が怪我をされまして、家屋の倒壊等多くの被害が発生いたしました。
 今なお、避難所に多くの方がいらっしゃいますが、被害に遭われた方には、心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。  また、現在も余震が続いております。いましばらくは強い余震の発生にご注意いただきますよう、よろしくお願いします。
 気象庁としましては、3年前の新潟県中越地震での恐怖の記憶が残っている地元の方々に対しまして、余震活動等についての情報提供や気象情報のきめ細かな発表などを的確に行っていきたいと考えております。
 日本全国、地震はどこでも起こりうるというものでございますけれども、このような顕著な地震が起こる場合に、可能ならば少しでも災害を減らすことができればということで、緊急地震速報の10月1日からの提供を確実なものとしてまいりますよう、周知・広報を引き続き一層取り組んでいきたいと考えております。
 緊急地震速報の周知・広報については、7月末までに一般提供開始予定日を入れたポスターを作製し、全国主要施設に掲示を行います。このポスターには今月6日に緊急地震速報利用者協議会が作成して頂きましたロゴマークやピクトグラムを掲載し、視覚的に訴えかけたいと考えています。  また、文部科学省・内閣府と協力しまして、全国の幼稚園、小中高等学校の全児童・生徒にリーフレットを夏休み明けまでに配布するよう準備を進めております。そして、警察庁と協力しまして、免許更新の際にチラシの配布について、準備を進めております。

 7月5日から15日にかけて、梅雨前線と台風第4号の影響により、各地で大雨となりました。土砂災害などで被害を受けた方々にはお見舞い申し上げます。
 気象庁としては、今後とも梅雨末期の適時適切な気象情報の発表に努めてまいります。

 7月16日に中国の北京にある中国気象局を訪問しました。世界気象機関の中で中枢的役割を果たしている両国が世界の気象業務改善のために協力して取り組むことを合意いたしました。
 合意した具体的協力内容は、台風予報、数値予報、WMO情報システム(WIS)、地域気候センター(RCC)、黄砂、レーダー解析技術と多岐にわたり、情報交換、専門家の相互交流、共同プロジェクトを行うというものです。
 また、北京オリンピック開催に関連し、日本の知見を学ぶため、中国気象局の予報官が当庁を訪問することとなりました。

主な質疑応答

Q.地震発生の際に、長官は中国に出張されていたが、指揮には問題なかったのか。
A.出張の際の指揮については、次長に事務代理の発令を行います。また、私のところにも刻々と情報・報告は入っており、特段問題ありませんでした。

Q.今回の地震について、先行提供している緊急地震速報の精度はどうだったのか。
A.先行利用者・モデル実験利用者から一部報告を受けていて、概ね成果を得ています。緊急地震速報の原理として、震源が浅いものについては、近くでは間に合わないため、被害の大きかった柏崎市、刈羽村は、時間的には間に合わないタイミングだったものの、概ね震度、時間など的確に情報が発表されたと認識しております。

Q.柏崎などについては間に合わないが、長岡であれば3秒前、震度6強を観測した飯綱町については20秒前に発表されていた訳で、緊急地震速報を提供していれば、けが人を減らせたのではないか。
A.緊急地震速報を上手く活用すれば、減災につながったと思いますが、その情報を上手く活用するためには、情報を理解して頂き的確に利用して頂く必要があります。そのため、現在、周知広報を進めているところです。

Q.春先ではなく、秋の運用開始としたことについてどう考えているか。
A.周知・広報を十分行って、誤解のないように利用して頂くよう努力をしているところでございます。5月のアンケートでも若干まだ理解されていない点がございますので、そういった点に配慮しながら、周知・広報活動を進めているところでございます。効果的に利用することによって、減災につながる情報ですので、情報の性質や、情報を受け取った際に、どういった行動をすべきか、ということを理解して頂く必要があると考えております。現時点において、開始時期に問題があったとは思っておりません。今後の周知・広報活動については、さらに努力すべきだと考えております。

Q.本格運用は10月からだが、余震対策として、緊急地震速報を避難所や復旧作業を行う場所に提供するといった考えはないのか。
A.そういった要望があれば、前向きに対応したいと考えております。もちろん地元のニーズがどうなのかということを配慮したいと思います。余震に対する不安感を持っている方々に、こちらから押し付けて無理に流すというのは、適切でないと考えております。

Q.緊急地震速報を知って貰うには良い機会だと思うが。
A.考え方はいろいろあるかと思いますが、被災者の方の感情を考える必要があると思います。また、余震が起こっている場所は、被災地の直下ですから、緊急地震速報は直下型の地震に対しては、有効ではありませんので、そういった地域にというのは考えにくいと思います。

Q.6強を記録した飯綱町に対しては役に立つかも知れないので、積極的に情報提供をしても良いのでは。
A.その点については検討したいと思います。

Q.緊急地震速報を実際に受けて避難行動を取ったといった例はあるのか。
A.先行提供している工事現場において、危険な場所から避難するといったものや、鉄道会社において列車を停止させたといったもの、試験運用として提供している家庭において、避難行動をとったといった報告は受けております。現在、先行提供先にアンケートをとっておりますので、その結果はとりまとめて、報告したいと思います。

Q.気象庁の庁舎の耐震は十分なのか。
A.以前は札幌管区気象台など弱い場所もありましたが、耐震工事を行いました。全ての庁舎において完全ということは言えませんが、残っている場所については、補強するよう努力しております。気象庁の耐震基準は一般の耐震基準の1.5倍をとっているので、それに照らしてという意味での補強でございます。今回の地震に関して、新潟地方気象台の庁舎は問題ありませんでした。

Q.町役場などで受信機を設置していない所に対しての普及策はあるか。
A.個別の受信機を設置して制御を行うということについては、それぞれの事業所が自ら判断することだと思います。一般の方に対しては報道機関のご協力が不可欠です。10月1日から一般提供を行うことで、そういった体制ができると考えております。

Q.庁舎移転に関して、検討会は作ったのか。
A.気象庁内に総務部長を委員長とする検討会を作りました。露場をどうするのか、清瀬に移設するシステムをどうするのか、風洞の移設の問題などさまざまな問題を期日内に進めるための検討会でございまして、既に検討を始めております。

Q.10月1日までに重点的に周知・広報を行うものはあるか。
A.ドライバー、集客施設、児童、学生などを対象にした重点的な周知・広報活動を行っております。具体的には調整中ですが、集客施設などの大規模な訓練を行い、その訓練を活用して周知を行っていきたいと考えております。決まりましたら、またお知らせ致します。

Q.梅雨入りの修正は行うのか。
A.前回申し上げたとおり、修正ということではなく、9月に夏の天候の変化を総括して、確定値として発表します。

Q.今年の台風はどうなるといった予測はあるか。民間の気象会社ではそういった予測も行っているようだが。
A.季節予報の中では、台風は取り扱っておりません。技術的な限界から、確たることは申し上げられないということでございます。

Q.中国出張は何日から何日までだったのか。
A.会議が行われたのは16日であり、次の日の17日に帰国する予定でしたが、地震が発生しましたので、当日16日夕方に帰国しました。

(以上)

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