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長官記者会見要旨(平成19年6月22日)

会見日時等

平成19年6月22日(金) 14時00分~14時30分
於:気象庁会見室

発言要旨

 昨日お知らせしましたが、気象庁では、緊急地震速報の一般への提供開始予定日を本年10月1日といたします。
 気象庁といたしましては、既にこれまでも緊急地震速報の周知・広報対応について、関係機関等のご協力を得ながら、全気象官署が一丸となって対応を進めておりますが、実施まであと約3か月となり、全国各地の防災フォーラムやお天気フェア等の場も活用して、さらなる周知・広報の強化を図ってまいりたいと考えております。
 さらに、文部科学省にもご協力をいただいて、全国の小中学校に子供向けのリーフレットを配布及び標語募集を行うことになりました。詳しいことは報道資料をご覧下さい。
 こうした周知・広報を進める一方で、9月の防災週間あたりを中心に全国規模で大規模な緊急地震速報に関する訓練を行うことについても、現在調整を進めております。

 先週、15日(金)に開催された「国有財産の有効活用に関する検討・フォローアップ有識者会議」において、気象庁庁舎を含む大手町地区の移転に関する提言が発表されております。気象庁からは、当初から、国の危機管理の一翼を担う観点から、(1)官邸から現庁舎よりも遠くならないこと、(2)本庁機能全体が一体として移転すること、(3)24時間体制で運用している情報処理システムを停止しないで移転できることを求めてきました。今回の移転計画は、この気象庁の要望が概ね満たされていると考えています。

 今年は全国的に梅雨入りが平年より遅い地域が多くなっており、また、西日本を中心に雨の少ない傾向が続いております。
 今後の見通しにつきましては、注意深く監視を行いまして、各種気象情報等で発表してまいります。
 一方、梅雨末期にかけて大雨の発生しやすい時期でもあり、適時・的確な警報等の発表にも努めてまいります。

主な質疑応答

 (梅雨入りについて)
Q.梅雨入りの修正の可能性はあるか。
A.梅雨とは5日程度の幅を持って、大気の流れが移り変わるような現象であることを踏まえて梅雨入り・明けを発表しており、日々変化する雨や晴れといった予報とは異なり修正は行っておりません。速報は実況と週間予報を加味して発表しておりますが、例年9月頃にはどういう天候経過をしたかを考慮した確定値を発表しており、その時点では速報で発表したものが変わることはあります。

Q.今年の予想は難しいか。
A.梅雨入りというのは、雨の予想をするものではなく、季節の変化を言っているもので、例年でも雨の多い梅雨もあれば、そうでない梅雨もあります。今回難しかったかそうでなかったかというのは、9月頃の検討で議論されるものだと考えております。

Q.梅雨入りについて、9月頃確定値を発表するとのことだが、暫定値も気象情報などで修正できると思うが。
A.一般論としてはおっしゃるとおりですが、ある1日に変化が起こるような現象ではないので、ある程度の期間について総合的に分析する必要があると思っております。ただし、その日その日の予報が、実況と大きく違う場合については、その都度、原因を検討し、今後の予報改善に反映するということは行っています。

 (庁舎移転について)
Q.庁舎移転について、概ね気象庁の条件を満しているとのことだが、満たしていないものはあるか。
A.概ねと申し上げたのは、今後移転するまでにさまざまなことを決めていかなければならないことがあるということで、今満たしていないものがあるという訳ではありません。移転費用の問題や、露場の移転場所も決まっている訳ではありませんので、そういった検討を今後も進める必要があるという意味で概ねと申し上げました。

Q.虎ノ門や清瀬市等に段階的に移転していくと思うが、今の時点で決まっている具体的な計画はあるか。
A.具体的な計画ものはまだですが、本庁から虎ノ門以外へ移転するものとして、風洞施設をつくばへ、予報関係のサーバーを清瀬へ移転する計画でございます。

Q.財務省の計画では2014年度に移転を行うということで、7年間で作業を終えなければならないが、スケジュールはわかっているのか。
A.まだ具体的なことは決まっておりません。建物が建っても、システム構築・運用までに1年程度かかると見込んでおり、そういった細かい日程を決めていかないとなりません。

Q.庁内に移転作業のための検討会の設置は考えているのか。
A.近々に設置する予定で、準備を進めております。

Q.移転しても観測データの継続性は問題ないか。
A.東京に限らず庁舎の移転は過去も行っております。まだ、どこに露場が移るのかもわかりませんので、今後、観測部で検討する必要があると思います。

 (富士山測候所について)
Q.富士山測候所について、無人化しても自動観測で対応できるとのことだったが、4月から5月にかけて山頂の湿度観測に障害が起こった。当初の説明とは違うのでは。
A.観測業務は観測網として実施するものであり、1点のみで行うものとは考えていないという点をご理解頂きたい。税金を使っている以上、1点にむやみに費用をかけることはできません。大雨が降るといったことをキャッチできるような観測網である、ということが重要であると考えております。富士山の観測については、他の観測手段がなかった時代には、高層の気温や風を常時観測できる地点として、非常に重要でした。現在はウインドプロファイラなどのさまざまな観測手段もあり、それらを総合した観測網の一部を担っております。直ちに不要とは考えておりませんが、相対的に役割が低下していると考えております。
  富士山の山頂の観測環境は厳しいということはわかっておりますので、観測測器を3式独立に設置致しました。しかし、落雷の被害と思われるもので2式が停止、大雪の被害と思われるもので1式が異常なデータを示したので、欠測と致しました。異常な事態が重なるといったことでしたので、今回はやむを得ないと考えております。

Q.今後も富士山での観測は続けるのか。
A.少なくとも今年度は続けます。

Q.来年度以降はわからないのか。
A.常に観測の見直しは行っていく必要があると考えております。

 (緊急地震速報について)
Q.緊急地震速報について、9月開始と表示されていたものが多いと認識しているが、10月1日にした理由は。
A.混乱を招かないよう、十分な周知をしながら提供するということで、各関係機関とも相談の上、決めました。10月1日は9月最後の日の次の日ということで了解頂きたい。

Q.気象庁からの意見ではなく、外からの要因で10月になったということか
A.そういうことではございません。混乱なく情報を提供できるよう、周知・広報が重要であるということは前々から認識しておりましたが、そのための具体的なスケジュールを考えますと、9月の防災週間の間に、大規模な訓練・周知等を行い、その後もう一度認知度調査を行い、足りないところは強化していき、円滑に提供を開始していこうという計画でございます。

Q.提供開始日について、予定という二文字が気になりますが。
A.見切り発車をすることは絶対にあってはいけないと思いますが、周知・広報を十分行ったということを確認して、円滑に行うということでございます。

Q.よほどのことがない限りは10月1日に提供するということか。
A.その通りです。

Q.周知・広報について、新聞の全面広告など考えているか。
A.それは費用面で難しいと思っておりますが、他にもいろいろ計画しておりまして、冒頭でも述べましたとおり、文部科学省とも協力しておりますし、気象庁としましても、現在調整中ですが、イベントを人の集まるところで実施する等、周知・広報を進めていきたいと考えております。

Q.それだけでは、全国的な周知・広報は難しいと思うが。
A.今申し上げたのは、気象庁本庁の取り組みのみであり、各地の気象官署でも優先的な課題として取り組んでおります。提供予定日が決まらないと、細かな計画を立てにくいということもありましたが、目標が決まりましたので、より一層強力に周知・広報を進めていきたいと考えております。

Q.2回目の認知度調査について目標値はあるか。
A.数字で判断するつもりはございません。現時点でも、85%程度の方が聞いたことがあるとのご意見を頂いておりますので、その点は十分周知・広報していると考えております。ただし、緊急地震速報がどういったものかを正しく認識するという点の周知が足りないので、この点は強化していく必要があります。アンケート結果だけを見て判断するものではないと思いますが、緊急地震速報の利用の心得に関した項目について、集客施設は各省の連絡会議を通じて周知・広報を行っておりますし、自動車につきましては、ドライバーに8月から免許更新の際に、パンフレットを渡すといったことで周知・広報を進めております。

Q.2回目の認知度調査に費用、人員、時間を割くのであれば、周知・広報にその分をかけた方がよいのでは。
A.先ほど申したスケジュールが最善と判断した訳ですが、もちろん防災訓練を行う前に何もしないという訳ではございません。特に7,8月は夏休みで子供さんも外に出るチャンスが多いので、全国でイベントには積極的に参加していき、周知を行っていきたいと考えております。

Q.警報音は気象庁として提示することはしないのか。
A.利用者協議会で議論しており、不特定多数の方が集まる集客施設などにおいては特定の警報音にした方が良いといった意見等ありますが、全てを統一する必要はないとの意見もあり、それには同感です。官庁が決めた音を使えということではなく、利用者協議会の中で議論いただき統一できるところについては、なるべく統一していきたいと考えております。

Q.誤報があった場合、どれくらいで取り消しを出すといった検討は行っているのか。
A.現在先行的に実施している緊急地震情報では、1点の観測点にしか信号が来ない場合に、10秒から30秒で自動的に取消報を発信しております。10月からの一般向けの情報においては、2点以上の観測点を用いるため、誤報はほとんどないと考えておりますが、万が一あった場合は、人為的に取消報を発信するため1~2分はかかるのではないかと、考えております。

Q.仮に万が一誤報を流した場合、賠償するという考えはあるか。
A.発表する情報には誤差があるという前提を理解して頂いた上で、ご利用いただくというものでございます。重大な過失があった場合には、そのときの議論と考えております。

Q.提供予定日が10月1日と決まり、現在の周知・広報状況について、プロセスという面で十分だと考えているか。
A.以前に比べて、良くなってきていると思います。今までは、気象庁だけで行っていたこともあり、関心を持っている機関に対してだけの取り組みでありましたが、現在は各省庁の協力も得られ、周知・広報が広がっていくと期待しております。

(以上)

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