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長官記者会見要旨(平成19年3月15日)

会見日時等

平成19年3月15日(木) 14時00分~14時30分
於:気象庁会見室

発言要旨

昨日発表しましたが、さくらの開花予想第1回に関して不具合があり、誤った情報により大変ご迷惑おかけしましたことを深くお詫び申し上げます。 チェック体制を見直して、再発防止に努めてまいります。 また、発表する情報を、十分に、事前に内容の吟味を行うように指示したところです。 次に、4月中旬から内容を充実した新しい台風情報を提供します。
現在の台風の進路予報は、現在の予想時間は12時間、24時間、48時間、72時間ですが、4月中旬以降、台風が日本付近に近づいた場合に限って、24時間先までは3時間刻みの予報を発表します。 従って、例えば9時間先とか18時間先の予報を提供できることとなります。
次に緊急地震速報ですが、3月12日に「緊急地震速報の本運用開始に係る検討会」最終報告がとりまとめられました。 このときから6か月程度の周知広報のための期間をおいて、一般への提供開始が適当ということですので、気象庁としては、9月中の提供を目指して、関係機関のご協力を得て、しっかり周知広報を推進してまいります。 報道機関のみなさまのご協力もよろしくお願いします。

主な質疑応答

Q.さくらの開花予想のことですが、何か詳しい原因等はわかりましたか。
A.現在調査中です。

Q.数値計算だけでなくて、さくらの花芽それ自体を見たりとか、それ以外のいろんな要素を取り入れたりとかについてはどのようにお考えか。
A.さくらの開花予想は相当歴史が古く、昭和26年からはじめ、平成7年までの間は、さくらの花芽の重さ等によって予想していました。平成8年以降、気温の影響を予想に反映するという手法に切替えています。このときには、新しい方式を評価し十分にその方がいいという判断をして始めました。今回の件でいろいろご意見も頂いてますが研究課題とさせていただきます、つねに予想技術の向上は目指します。

Q.数値計算と以前の花芽の重さを量ることの両方をあわせるということはそれほど難しくなく、ダブルチェックになっていいと思うが。
A.さくらの開花予想は咲く直前になってお伝えしてもあまり適切ではなく季節の変化などを踏まえた現在の手法でとくに悪いとは考えていません。当然、技術的な評価は非常に重要で、評価結果をもとに、よりよい方法で行うことは必要かと思います。

Q.今のところ方法を変える予定はないということか?
A.その予定はありません。

Q.従来のやり方では直前になればよくわかるけども、かなり前からは予測できないということか。
A.平成8年の新しい手法を導入するにあたって、ご指摘の点も含めて十分良いという評価をしています。


Q.気象庁の庁舎の関係だが、財務省の有識者会議では国有財産の有効活用の件で、気象庁を含めて大手町の庁舎を売った方がよいという方向で検討が行われているとのことだが、どのように受け止めているのか。
A.「国有財産の有効活用に係る検討フォローアップ有識者会議」で国有財産の有効活用について議論されており、気象庁の庁舎も検討の対象にされている、という理解です。まだ、具体的なご提案ないし勧告のようなものは一切出ていないという現状です。いままで、気象庁の業務の重要性についてご説明しています。有識者会議からのご意見が示されたらそれについて気象庁としての意見も申し上げたいと思います。当然のことながら、何が何でもここにいなければならないということはではありませんが、気象庁の業務を継続できるという必要性があり、その方向性でと考えています。

Q.現時点で手狭になっているとか、業務の遂行に支障が出ているということはないか。職員の方から、狭いからもっと広くといった声が上がっているとかはないでしょうか。
A.それはありません。


Q.緊急地震速報についてですが、最終報告もまとまって周知広報について実際に気象庁はパンフレット作成とかシンポジウムを開催したりしていますがこれから一気に広めていかなければいけない中で、新しい周知広報の手法とか、こんなことをやったらいいのではないかということを考えていかなければいけないと思いますがどのようにお考えか。
A.一番有効なのは訓練ではないかと思います。実際にこの緊急地震速報が発表されるのは震度5弱以上とすれば年に数回程度で、そのときに最も適切に対応をとるのは実際に発表されてでは遅い訳です。そこで訓練は非常に重要と思います。

Q.そのほかにありますか。
A.周知広報に係って一番重要なことは、混乱が起こることへの懸念です。今回まとまりました利用の心得の内容をご理解いただくということに取組みたいと考えています。

Q.訓練というのが、まず1つありますが、それ以外のパンフレットの配布、シンポジウムの開催などを地道に続けていくのか、ほかのことを行いますか。
A.いまモデル実験を実施していますので実際に地震が起きた場合の結果が得られれば適切に広報することは有効と考えています、もしそういうことがあれば、すぐにとりまとめられるよう準備しています。

Q.緊急地震速報にある程度慣れるということで、訓練期間として、震度4くらいに基準を下げて、提供するという意見についてはどう考えているか。
A.モデル実験の方では、レベルを下げて提供している場合もありますが、本運用では緊急地震速報を聞いたときに対応していただく必要があり、その時にはやはりそれなりのレベルと考えておりますが、それまでの実験などの結果などもいろいろと検討していきます。最終的にどうするかについては、関係される方々とよく相談をし混乱とか不信とかがないように進めていく必要があると考えてます。

Q.緊急地震速報をお知らせする警報音はいつ頃決まるのか。
A.いつとは決っていません。これから関係する皆様方とご相談し、いい音があれば、同じ音を使うことを合意して頂くものと考えて、取り組んでいます。

Q.音声の統一をすると、メーカーの方で装置の値段を下げられないという指摘もあるとうかがっているが、その辺はクリアできるのか。
A.そういうご意見も参考にします。

Q.そういったことの調整は半年間でできるのか。
A.関係者が期日に向かって取り組むことが重要で、まず期日を決めてそれまでに何をしなければいけないかという具体的な計画を立てることの方がもっとも重要と考えています。

Q.視覚障害者や聴覚障害者向けにはどのように利用してもらいたいと考えているのか。
A.最終報告の中には記述はありませんが、気象庁から直接お伝えするということは難しく、提供は放送事業者の皆様が扱われる訳で提供のための新しい装置を作る方たちのご協力もいただき、いい情報伝達装置ができればいいと考えます。

Q.それが半年間でできてるのか
A.緊急地震速報の周知広報については確かに、こういう場合には、ああいう場合にはと考えれば100%すべての場合に必ず周知できない可能性があるかと考えらます。しかし、100%満たさなければ、実施しないのかという意見はあまりに究極的ではないかと思います。かなりの部分で広く提供できるよう関係者とも相談していきたいと考えています。

Q.1月の会見でも伺ったのだが、一般市民が情報を受け取るまでの期間が延びてしまった、昨年の8月に先行的な提供が始まってから1年以上も情報格差が続くということで、当初、検討会でも「半年程度だから」ということであったが、1年も2年もということではないからといっていたのが、半年では済まずに1年以上格差が続くことになる。もし、9月の一般への導入前に、緊急地震速報が大きな効果を発揮するような地震が起きた場合に、速報のおかげで助かる人たちがいる一方で、速報の導入が遅れたために犠牲が出るといったことがおおいにあるわけですが、その辺をどう考えるのか、ということと、1月の会見では仮定の話には答えられないとされたがあらためて伺いたい。
A.仮定の問題についてですが、18年度末を目途に発表すると計画したのですが、まわりの状況にあわせて最善の努力した結果が半年遅れたわけです。そのことについては、もっと早くできなかったかというご意見があるとしても、遅れたことをもって、その間の災害を想定しての責任論はすこし短絡的なご意見ではないか、ということです。もちろん、ご指摘のようにその期間に人が亡くなったらという意見もありますが、一方で無用の情報を発表して混乱したらとの意見もあります。そういうことを総合して判断する必要があり、ある仮定のみに基づいての意見を聞かれてもお答えできないということです。

Q.「無用の情報を発表して混乱したら」ということも仮定で、片方の仮定については考慮するが、もう一方は考慮しないということか。
A.考慮しないのではなくて、さまざまなことがありますから実際の物事が起こったときには、行政の長としてお答えします。情報で混乱させるという仮定は情報発表によって直接引き起こす可能性があると指摘されたもので、それを無視して事を進めることはできません。一方、情報がまだ提供されないうちに地震が起こって被害が出たという仮定は、情報提供をできるよう手順を決め努力している中でのことで、気象庁の不作為で地震が発生するわけではありませんので、回答を用意しなければならない仮定とは思いません。ということから、すべての仮定に事前に答えを用意しておく必要はないと申し上げています。気象庁としては関係する機関とも調整を行いながら最善の努力を行っている、ということを説明してお答えとしたいと思います。


Q.今年9月以降、さらに遅れるという可能性についてはないということでいいか。
A.もう少し慎重にやるべきというご意見もあることですから可能性があるかといえばあると思いますが。ただ、気象庁としては、のんびりと取り組む状況ではなく関係機関のご協力も得て、本運用までに周知啓蒙啓発を行いたいとに考えています。
Q.半年後には本当にできるか。
A.そうしたいと申し上げてます。


Q.気象庁庁舎の話に戻りますが、今後財務省の有識者会議の方で、庁舎の売却計画とかまとめられると思うのですが、気象庁としてどういった点に配慮して欲しいとお考えですか。
A.気象庁は、非常時、気象災害などが起こったときには、情報を的確に出すといった使命を持っておりますので、仮に、そういう移転をした場合でも、24時間継続して瞬断なく業務を継続できるということが重要と思います。次に、東海地震予知情報だとか、緊急参集チームへの対応が必要な事態に際しては、直接説明したりすることも必要になりますから首相官邸などに対して、現在よりも、遠くならないような場所にと考えています。業務も、現業業務から管理業務にいたるまで、一体的に仕事をしておりその一体性が保てることが重要と考えています。


Q.緊急地震速報の周知広報をしていく上で、今後、管区気象台とか地方気象台レベルで地域に密着した形で取り組む必要があると思うが、具体的にどう進める考えか。
A.各地方気象台、各県単位できめ細かい周知広報を行うことが重要と考えています。すでに、緊急地震速報のことも折に触れて、ご説明していますが、本運用開始という目標が決まったことから、それに向けてローラー作戦的に説明することを実施したいと思っています。


Q.さくらの開花予想のプログラムミスのことなんですが、技術的な評価も含めて良い方法を目指していくと、それはぜひ進めてもらいたいところなんですが、これまでのことを聞いていますと、当事者の意識の中にデータ至上主義といいますか、そういった意識があって、それが今回ハイテクの落とし穴にはまって、そんな感覚が感じられるのですが、どう感じていますか。
A.情報をただ発表するわけではなくて、伝えた後の効果を考える必要があり、データを見るだけは不十分だとは思います。さくらの開花予想に限っていえば開花日を予想しますが、どんなデータが必要かを考え、さらに関連する気候変化の問題とかを考慮することが、重要と考えています。今回の顛末については、まわりからお粗末との指摘は仕方がないと思います。同じ仕事を繰り返していて技術の改善や、結果に対する評価が、甘くなったということがありがちなので今後このようなことがないように初心に戻って評価することが重要と思います。

Q.さくらの開花予想というのが、民間でも行われるようになっています。これまでの説明では、予想のための式についての答えが目立っていますが、そのような意識が、最終的に、情報の信頼性を失うことになり、大変由々しきことといっているわけですが、その点についてどう考えているのか。
A.平成8年に予想の手法を決めまして、一回決めたらこれが100%正しいと思ったらそれはおかしい、やはり技術というのは改善する必要があり、ある場合にうまくいっても、ある場合には適用できないかもしれない、自然をもっと謙虚に見なければいけない。だからいったん決めたらその方法でやればいいというのはよくないというのは同感です。それで、発表内容の事後の評価は必要と考えています。

(以上)

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