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長官記者会見要旨(平成18年2月23日)

会見日時等

平成18年2月23日(木) 14時00分~14時15分
於:気象庁会見室

発言要旨

 2ヶ月ぶりの会見となります、遅ればせながらですが、今年もよろしくお願いします。
 新しい年になりまして、年末からの最も大きな事項は、各地での大雪かと思います。年間の積雪の記録を塗り替える地点が発生しています。昨日までに百三十数名の方が除雪中の被害などでお亡くなりなられました。この場を借りて、心よりお悔やみを申し上げご冥福をお祈りします。気象庁としては、この間、大雪に関する警報や気象情報を発表し、また、ホームページでは大雪の状況や全体の経過などを掲載するなど大雪のデータの拡充などに努めてきました。これからは気温の上昇とともに融雪洪水や雪崩に一層の注意が必要となります。今後とも、タイムリーで適切な内容の情報発表に努めていきたいと思います。

地震関係では幸い大きな被害を伴うような強い地震は発生していませんが、我が国の場合、地震はいつ、どこで発生しても不思議はなく、常に警戒を怠らないことが大切と考えております。地震に関する情報のひとつの大きな改善を目指し、緊急地震速報の提供についてこれまで3回の委員会を開催し、有識者の方々に様々な角度からの検討を頂いております。現在、中間報告のとりまとめに向けて委員会の議論が進んでいます。気象庁としても中間報告をいただいたうえで、その具体化の検討をさらに進めることにしています。

先週土曜日に、運輸多目的衛星新2号が当初の予定どおり打ち上げられました。衛星は順調に飛行を続けており、この間軌道の位置修正と太陽電池やソーラーセイルの展開など順調に推移しています。明日早い段階で所定の静止軌道に投入できる見込みです。引き続き軌道上での各種試験を注意深く実施し、「ひまわり6号」のバックアップ観測や将来の後継観測の準備に全力を尽くす所存です。今回の打上げ成功により、宇宙からの気象監視の体制がより盤石なものとなることを期待しています。

地球環境関係では1月21日に東京で、「地球温暖化と異常気象」をテーマに気候講演会を開催しました。雪が降る中にもかかわらず、約270人と多くの方が参加され、この分野への皆様の関心が高いことを改めて認識したところです。今後とも気候変動、地球温暖化等に関する情報の提供に努めていきます。

最後になりますが、気象庁の発表する防災気象情報や天気予報の重要な技術基盤であるスーパーコンピュータシステムを、来る3月1日に更新します。この更新の概要や気象庁の情報の改善など、その効果等の詳細については、この後に予定しております報道発表で紹介させて頂きます。


主な質疑応答

Q この間の大雪に関連して、冬の予報が結果として大きくはずれたが、予報を行うためのシステムにどのような問題があったと認識しているのか。
A 季節予報のような長期間の予測は、日々の天気予報のように定量的な予測は難しいものとなっております。今回の冬の予報については、北極からの寒気の動向に関する的確な見積もりが課題であると考えますが、こうした現象を引き起こす原因をとらえ精度向上を図るためには、地道な技術的改善を続けていくことが結果的に近道と考えます。そのためにも、来月行うスーパーコンピュータの更新などを活かしていきたいと考えています。また、今冬の予報に関しては期間全体を通した現象の検証を進めていきたいと考えています。

Q 季節予報の外れに加えて、関東地方の最高気温の予想が大きく外れたことがあり、予報を行う上での全体のシステムとして問題などはないのか。
A 季節予報も短期の天気予報についても、大きく外れた場合には課題を整理して以後への反映を図る等、全力で取り組んでいるところであり、日々の天気予報についても予報課でしっかりこれを行っています。システムとしては、今の時点で致命的な問題があったとは考えていません。今回の事例のように、この時期の関東地方は気圧パターンの微妙な差で大きく気温が変わることがあり、このようなことを含めて事後の検証を引き続き重ね、今後の改善に反映していくことが必要と考えています。

Q 天気予報がはずれた場合に担当者に何らかの処分があるのか。
A 予想は外れたものの、現場は全力で取り組んでいます。明らかなミス、たとえば作業上での怠りがあった場合は、当然然るべき措置が必要ですが、今回の場合は、全力を注いだ結果として外れたわけですので、ことについては特段の措置は考えていません。また、繰り返しになりますが、事後の検証を着実に実施していくよう指導しているところです。

Q 公務員の削減について、検討対象に気象庁も入っているが、今の時点で気象庁のスタンスは。
A 検討対象の組織にあがっているのは事実です。この先の対応については現在検討に入った段階で具体的な対応については目下のところ未定ですが、基本的なスタンスとしては自然災害の防止軽減、国民の安全・安心に深くかかわる防災気象情報の作成と発表に全面的な責任を持っているという立場から、検討要請に対して真摯に対応するよう努めていきたいと考えています。

Q 大雪の経過の話に戻るが、結果として寒侯期予報や3か月予報が外れた形になっているが、担当者に聞くと、その後発表された1か月予報の中で修正しているということであった。しかし、そのことはなかなか伝わっていない。内容によっては1か月予報についてもきめ細かく報道対応すべきではないのか。
A 担当部局ではそれなりの説明等、対応をしてきたと考えているようですが、今ご指摘頂いたことも踏まえ、説明の仕方などさらに考えていく必要があると考えています。季節予報は、日々の天気予報と異なり現象を確率的に表現せざるをえない面もあり、発表する側としては、見通しを的確に伝えるための更なる工夫が必要と考えていることについても併せてご理解頂きたいと思います。


(以上)

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