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気象審議会
議事録
第63回総会:平成11年9月14日

気象審議会第63回総会議事録

  1. 日時及び場所
    平成11年9月14日(火)13:30~14:40
    KKR HOTEL TOKYO 瑞宝の間
  2. 出席委員
    下鶴会長、浅井、井上(代理)、生田(代理)、池田(代理)
    、石井、石毛、岩崎、川本、黒坂、篠原、柴、柴崎、管原、立平
    、五月女(代理)、内藤、中島、西尾、廣瀬、松野の各委員
  3. 議 題
    1. 開 会
    2. 委員等の異動報告
    3. 気象庁長官挨拶
    4. 議 事
      • 報告事項

        平成12年度気象庁予算概算要求について

      • 審議事項

        諮問第21号「21世紀における気象業務のあり方について」

        1. 諮問事項及び諮問理由
        2. 諮問の背景
        3. 総合計画部会の設置及び審議事項について
        4. 審議のスケジュール
        5. 総会及び部会資料等の公開について
    5. 閉 会
  4. 議事経過の概要

議事経過の概要( 別 紙 )

1.開会

(事務局)ただいま委員総数26名中17名ご出席いただいております。気象審議会運営規則第2条第1項により定める議決に必要な委員の過半数の出席をいただいておりますことをご報告いたします。

(会長)それでは、ただいまから気象審議会第63回総会を開催いたします。

本日は、猛暑の中、お忙しいところご出席いただきまして、まことにありがとうございます。

2.委員の異動報告

(事務局)委員の異動報告

3.気象庁長官挨拶

本日は、下鶴会長始め委員、専門委員の皆様におかれましては、お忙しいところ、また非常に厳しい残暑の中お集まりいただきまして、まことにありがとうございます。

気象庁は、これまで、この気象審議会からいただきました答申を踏まえまして、気象業務を取り巻くさまざまな情勢変化に対応させていただいております。例えば、第18号答申に関連いたしまして緊急防災情報ネットワークをこの9月1日から、また、第19号答申に関連いたしまして新しい津波予報を本年の4月1日からそれぞれ運用を開始いたしております。これらは気象審議会のお力添えのおかげと感謝いたしております。

昨今、台風や集中豪雨、地震、津波、火山噴火等による甚大な災害の発生を踏まえまして、国、地方自治体等の危機管理体制の強化、連携が図られてきております。また、社会経済活動の多様化とグローバル化が進みまして、地球環境や異常気象等、地球規模の諸問題が顕在化しているなど、気象業務を取り巻く環境が変化してきております。さらに、今般の行政改革におきましては、新たな国土交通省設置法におきまして、気象庁は我が国全体の気象業務の健全な発達を図るということが明示されたところでございます。このような気象業務を取り巻く環境の変化や行政改革、規制緩和の動向を踏まえまして、今後の気象業務のあり方について指針をいただきたく、本日、「21世紀における気象業務のあり方について」諮問をさせていただきました。当庁、そして我が国全体の気象業務にとって大変重要な課題でございます。委員、専門委員の皆様にご審議いただき、気象業務の21世紀初頭の指針ともなるべき答申をいただきたいと存じております。つきましては、忌憚のないご審議をいただければ幸いと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

4.議事

  1. 報告事項

    ア.平成12年度気象庁予算概算要求について

    (会長)それでは、総会の次第によりまして、議事(1)の平成12年度気象庁概算要求等について、事務局よりご報告をお願いいたします。

    (事務局)それでは、平成12年度の気象庁の概算要求につきまして、概要をご報告させていただきます。

    お手元の資料の総63-2をご覧いただきたいと思います。63-2-1に全体の姿をお示ししてございます。一般会計が667億円強の要求でございます。

    それから、空港整備特別会計の分が126億円強の要求となっております。トータルで793億円強の要求になっております。これは対前年で104.8%と相なります。

    一般会計につきましては、対前年106.2%、そのうち、いろいろな機器の整備等を行います物件費につきましては255億円の115.1%でございます。それから、これからご説明を申し上げます重要事項につきましては72億円強で、対前年で260%と、予算全体として大変厳しい中ではありますけれども、特別枠の活用等にもよりまして大幅な増額要求をいたしてございます。

    以下、重要事項につきまして簡単にご説明をさせていただきます。

    1枚めくっていただきまして、総63-2-2でございますが、まず台風・豪雨等観測予報業務の強化という項目で46億円の要求を行っております。1つが静止気象衛星(運輸多目的衛星)の整備ということで、これは平成16年度打ち上げ予定の2号機の5カ年計画の2年度目の要求になるものでございます。大変残念ながら、1号機につきましては2度ほど打ち上げ延期になっておりまして、本来ですと、ここで成功のご報告をしたかったわけでございますが、こちらの予算は2号機の予算でございます。

    それから、気象資料総合処理システムの改良更新ということで、これは本庁にございますNAPSのスーパーコンピューターの更新の2年計画でやっております2年度目でございます。

    それから、気象資料伝送網の改良更新等ということで、これは大阪管内のL-ADESSの更新を考えております。

    4つ目は新規の項目でございますが、集中豪雨等監視・予測業務の高度化ということで、1つは局地的気象監視システムの整備ということで、下の図をごらんいただきますと、空のアメダスという名前で呼んでおりますが、上空の風を細かく監視することによりまして集中豪雨を予想していこうというシステム、それとあわせて、貯雨量解析システムの整備ということで右にございますが、貯雨量の解析をいたしまして、きめ細かな集中豪雨の監視、予報を行っていきたいということで、これが新規の業務で28億円ほどを予定しております。

    なお、先ほど申しましたこの事項につきましては、情報通信等の経済新生特別枠というのがございますが、その特別枠で要求をしてございます。

    2つ目が地震・火山対策の強化でございます。2億7000万円強の予算を要求してございます。1つは地震調査観測データ収集一元化システムの強化ということで、下の図にございます気象庁の地震観測点183点、大学等が持っております333点、それに科学技術庁関係の500点の地震のデータを気象庁に一元的に集めるというものでございまして、12年度は札幌及び仙台管内を予定しております。

    2つ目が地震津波監視システムの改良更新ということでございますが、3つ目にはナウキャストの地震情報提供の実用化調査と、それから、活火山観測体制の強化のために、浅間山と磐梯山につきまして観測の強化を行うという要求をしてございます。

    3つ目が気候変動・地球環境対策の強化ということで24億円弱の要求をしてございます。1つは気象観測船の建造等ということで、10年度の補正予算で認められました啓風丸の代替建造の3カ年計画でございますが、今年度があきましたので、12年度が3年度目ということで、残りの2分の1の経費を要求してございます。

    もう1つが地球規模の高度海洋監視システムによる気候予知ということで、これも新規でございます。下の図がございますが、海洋にさまざまのブイを浮かべたり、あるいは海洋観測船等によりまして海洋監視、観測を強化し、それを気象庁のシステムにデータを集めまして、そこで分析をすることによりまして将来的には気候予知までも実現していこうということで、これに4億円ほどの新規要求をしております。これも先ほど申し上げました特別枠で要求してございます。

    大変簡単ではございますが、以上が平成12年度の気象庁の関係の概算要求でございます。

    (会長)ありがとうございました。

    ただいま平成12年度の概算要求の概要をご説明いただきましたが、ご質問またはご意見がございましたら、どうぞお願いいたします。

    一番最後の「気候予知の実現」という言葉は、気候予測の方が適当ではないかと存じますが、気候予知という言葉を僕は初めて伺いました。

    (事務局)気候予知という言葉は、まだ気候予報には至っていない、今後かなり長期的に見て実現を図る、そういうニュアンスで使っております。

    (会長)ほかに何かございませんでしょうか。--ございませんようでしたら、これで報告事項を終了いたします。

  2. 審議事項

    ア.諮問第21号「21世紀における気象業務のあり方について」

    (会長)今般、気象庁長官から諮問第21号「21世紀における気象業務のあり方について」の諮問がございました。これにつきまして、委員の皆様にご審議をお願いしたいと存じます。

    まず、気象庁側から、本諮問事項及び諮問理由をお願いいたします。

    (事務局)それでは、資料総63-3によりまして諮問第21号を紹介いたします。1ページめくっていただきまして、〔別紙〕というところに諮問事項及びその理由が書かれております。

    • 諮問第21号

      21世紀における気象業務のあり方について

      諮問理由

      • 害の予防、交通安全の確保、産業の興隆等公共の福祉の増進及び国際的な貢献を目的とする気象業務は、これまで気象庁自身による最新の地球科学技術や情報通信技術の成果の導入による予警報等の高度化に加え、関係省庁、地方公共団体、報道機関、民間気象事業者等との連携・協力によって発達してきている。

      このような中、

      • 台風・集中豪雨・地震・津波・火山噴火等による自然災害発生に対する 国・地方公共団体の防災対策や危機管理体制の強化
      • 社会・経済活動の多様化とグローバル化
      • 地球環境、気候変動、異常気象等地球規模の諸問題の顕在化

      といった気象業務をとりまく環境の変化が起こってきている。これらの新たな変化に対応するため、気象・地震・津波・地球環境等の監視・予測技術や情報通信技術の現状や今後の見通し、行政改革、規制緩和、地方分権の推進等の動向を踏まえ、21世紀に向けて気象庁が総合的な気象業務の健全な発達を図ることが必要となってきている。

      このため、今回の諮問は、21世紀初頭の10年間程度を展望した中長期的な気象業務のあり方を問うものである。

      以上です。

    (会長)それでは、続いて気象庁側から諮問の背景等についてご説明をお願いしたいと存じます。

    (事務局)それでは、ご説明をさせていただきます。

    資料で申しますと63-4でございます。まず、気象業務の目的ということで整理したものでございますが、これは申すまでもなく、我が国は気象、海水象、地震、津波、あるいは火山噴火といったような自然現象に非常に大きな影響を受けてきてございます。このため気象庁では、こういった自然現象を監視し、あるいは予測しまして、その成果を発表することによりまして、災害の予防とか交通安全の確保、あるいは産業の興隆といったような、いわゆる公共の福祉の増進に貢献してきたところでございます。また、それと同時に、国際的な役割も果たしてきているところでございます。

    そこに「気象業務の歴史」ということで、これまでの自然災害、それからそれに対応いたしました気象業務の歴史、ごく大ざっぱでございますが、お示ししておりますとおり、気象庁といたしましては、1875年(明治8年)の創設以来、常に最新の科学技術あるいは情報通信技術の成果を導入しまして、気象業務の基盤の確保を図るとともに、関係機関と連携協力して気象業務全体の総合的な発展を図ってきているところでございます。

    2つ目でございますが、台風・集中豪雨、地震・津波、火山等による自然災害の続発と防災気象業務の強化という点でございます。資料の63-4-7をごらんいただきますと、「近年の気象災害と予警報業務の改善」といったようなことで資料をお示ししてございます。近年、都市化によりまして、災害への脆弱性が逆に増大するといったようなことで自然災害がいろいろと続発しておりますところから、気象情報の充実あるいは精度向上への要請がますます高まってきております。このため気象庁は、関係機関、あるいは地方公共団体と連携をとりながら災害の防止や軽減に向けた取り組みを強化してきているところでございます。

    そこに台風予報の改善ということで、昭和63年、暴風警戒域を表示、予報期間を24時間から48時間に延長いたしまして、平成9年には予報期間を72時間に延長といったようなことで改善をしておりますし、また大雨につきましては、63年に降水短時間予報を開始いたしまして、平成6年には解析雨量を導入し、平成10年には局地数値予報モデルを試験運用しているといったようなことをやってきております。

    また、63-4-8ページでございますが、地震・津波・火山災害につきましては、まず地震災害につきましては、地域ごとの最大震度の速報とか、あるいは計測震度計の展開と自治体整備の震度観測を含めた発表、あるいは先ほど予算のところでも申し上げましたナウキャスト地震情報といったようなものの技術開発をしてきているところでございます。

    津波につきましては、津波予報区の細分化とか、あるいは津波予報の量的表現をとってきておりまして、先ほど長官のごあいさつでも申し上げましたとおり、今年の4月1日からは新しい津波予報を行ってきているところでございます。

    また火山につきましては、火山情報の名称の改正をしたり、あるいは大学等の関係機関との連携強化を図ってきているところでございます。

    また、次の63-4-9でございますが、これは気象庁と例えば地方公共団体を例にとりまして、特にここでは東京都を例にとっておりますが、連携を強化してきている姿を図式化したものでございまして、気象庁からは気象警報、あるいは地震情報、津波予報等を都道府県の方の防災システムに流しますし、また都道府県の方からは雨量・水位等、震度等の情報を気象庁のシステムにも取り込み、オンライン接続をいたしまして、きめ細かな業務を行ってきているというものでございます。先ほども長官がごあいさつ申し上げましたが、10年度の3次補正で認められました緊急防災情報ネットワークにつきましても、この9月1日から運用を開始したところでございまして、地方公共団体との連携を密にとりながら防災業務に取り組んでいるというところでございます。

    3つ目が多様な気象サービスへの期待ということでございます。国民生活の向上とか多様化、あるいは気象予報等の精度向上に伴いまして、気象情報へのニーズも多様化あるいは高度化してきております。気象庁と民間気象事業者あるいは情報通信事業者等によりまして総合的な気象業務の推進が必要になってきているところでございます。特に気象情報への信頼性向上に伴いまして、きめ細かな気象サービスへの期待が高まってきております。民間気象事業者による多様なサービスの展開が期待されてきているところでございます。

    そこに「民間気象事業の振興」ということでお示ししてございますが、気象庁から直接報道機関、あるいは民間気象事業者を通じて、各種ネットワークあるいはインターネット等のメディアを通じまして、国民あるいは企業等に気象情報が流されているわけでございます。特に民間の気象事業につきましては、右のグラフがございますけれども、予報業務の許可の事業者数も40を超える数になっておりますし、また民間気象事業の売上高も300億を超えるような実態

    になっております。また、気象予報士数で申し上げますと、平成11年度には2500名を超える気象予報士が登録をされているところでございます。

    また、通信情報技術につきましても、63-4-11の資料にお示ししてございますけれども、近年、インターネットも非常に普及してきております。まだアメリカの実態に比べますと大分差はございますが、我が国でも1700万ほどの利用人口を数え、また企業の普及率でいきますと80%に到達し、かなり急速に普及が図られているところでございます。

    また、右の資料をごらんいただきますと、「インターネットのプライベート利用における各種情報の利用経験とその内容に対する満足度」ということで調査をいたしますと、利用回数あるいは満足度ともニュース・天気予報というのが非常に高いところに位置づけられております。

    その下の方に「インターネットホームページの気象情報の例」がございますが、また「移動体通信を用いた気象情報の例」ということでお示ししてございますとおり、今後とも大いにその分野の拡大が期待されているところでございます。さらに、今後は衛星放送のデジタル化とか、あるいはさらに一層の移動体通信の発展等によりまして大きな変革が予想されているところであります。こういうような状況を踏まえますと、引き続き民間部門が非常に大きな役割を担うということが期待されているところでございます。

    4つ目が地球規模の諸問題の顕在化というところでございます。世の中がグローバル化してまいりますと、一国で発生する異常気象が直ちに世界にいろんな影響を及ぼすというふうな時代になってきておりますし、また、最近よく話題になっております地球環境問題というものが顕在化してきております。こういう問題につきましては、諸外国が力を合わせて対応していかなければならないということで、63-4-14の資料にお示ししてございますが、世界気象機関(WMO)とか、あるいはユネスコとかUNEPといったような国際機関を中核といたしまして、国際的な観測システムを展開しているところでございます。それに対しまして気象庁は、委員の派遣あるいは業務成果の提供といったようなことを通じて国際的な諸計画に積極的に参画し、貢献してきているところでございます。

    なお、戻って恐縮でございますが、63-4-12ページには、地球環境問題の1つの例示といたしまして、オゾンホールのこのところの変化、二酸化炭素濃度の変化、あるいは地球全体の地上気温の変化ということで、徐々に上昇してきているというふうなデータをお示ししております。また、63-4-13の資料につきましては、エルニーニョをとらえまして、エルニーニョ現象に関連して発生したと思われる世界各地の異常気象の例をお示ししてございます。

    5つ目が気象業務の高度化に向けた技術革新の見通しということでございます。気象業務は、常に最新の地球科学あるいは情報通信等の科学技術の上に成り立っております。近年の自然現象の科学的解明の進展、あるいは情報通信、データ処理技術の飛躍的な発展によりまして、数値予報モデルに代表されます数値シミュレーション技術が非常に高度化してきておりまして、例えば63-4-17の資料にお示ししてございますが、先ほどもちょっと触れました、今年の4月から新たに津波予報につきましてもシミュレーション技術を導入いたしまして、津波予報の早期化を図ってきているところでございます。

    あるいは、2つ前の資料になりますが、63-4-15にございますけれども、先ほども来年度の予算要求のところで申し上げましたけれども、ウィンドプロファイラーを使いまして、上空の空気の流れを連続的に観測いたしまして集中豪雨をよりきめ細かく予測し、情報の伝達を的確にしていこうというふうなことで新しい技術を使ってきているところでございます。今後とも新しい技術の活用によりまして、観測あるいは予報の精度向上といったようなものに大きな役割を果たすことが期待されているところでございます。

    63-4-18の資料をごらんいただきたいと思います。今までご説明してまいりましたいろんな状況に加えまして、近年、行政改革というのが大きな動きとして省庁全体にわたりまして出てきております。気象庁も行政機関の一部を構成しておりますので、この行政改革におきまして、気象庁の今後のあり方についていろいろ議論がなされたわけでございます。

    平成8年に行政改革会議が設置されまして、議論が開始されました。

    平成9年12月に行政改革会議の最終報告がなされております。それにおきましては、気象庁については現行の気象庁を継続するということで、基本的には、気象庁は従前どおりの姿で継続されるということになったわけでございます。

    この行政改革会議の最終報告を受けまして、平成10年6月には、中央省庁等改革基本法という、中央省庁の改革の基本的な枠組みとなる法律が成立をいたしております。それにおきましては、気象庁については3点のご指摘と申しますか、規定がございます。1つは、気象庁が行う気象情報の提供は国が行う必要があるものに限定するということでございます。2つ目は、気象業務を行う民間事業者に対する規制は必要最小限のものとするというのがことでございます。3つ目が、気象測器に対する検定等の機能は民間の主体性にゆだねること、この3つの規定が盛り込まれております。

    それを受けまして平成11年4月には「中央省庁改革の推進に関する方針」というものが閣議決定をされております。ここにおきまして、気象庁については、「気象業務を行う民間事業者の負担軽減に努めるとともに、気象測器検定に関して、一定の能力を有する民間の機器検査を受けたものについては、国の検査を省略できる新制度を導入することによる減量、効率化を図る」、こういうふうに言われております。

    それから、今年の7月になりまして各省庁の設置法が成立しております。先ほど長官がごあいさつにも申し上げましたとおり、気象庁は国土交通省の外局として位置づけられておりまして、その任務は気象業務の健全な発展を図るというふうになっております。

    以上のような経緯をたどりまして、平成13年1月から新体制に移行するという予定になっているところでございます。

    そういったような行政改革の動き等も踏まえまして、今後の気象業務のあり方というものをご議論をしていただきたいというふうに考えているところでございます。以上申し上げましたところを、総63-4-5の資料に全体のイメージということでまとめているところでございます。

    以上、諮問の背景についてご説明をさせていただきましたけれども、今後、当審議会におきまして十分な時間をかけてご検討いただきたいと考えておりますけれども、大変限られた時間の中で私どもの希望といたしましては、来年の6月を目途にご答申をいただければ大変ありがたいと考えております。具体的なスケジュールにつきましては、また後ほど説明させていただきたいと存じます。

    また、21号諮問につきましては、過去にいただきました答申とも密接にかかわっておりますので、先ほども資料の確認のところで申し上げましたとおり、参考資料といたしまして、資料63-8に17号答申以降の気象庁としてのフォローアップ状況を簡単にまとめてございます。今後のご審議のご参考にしていただければと考えております。以上でございます。

    (会長)ありがとうございました。

    ただいま21号諮問の背景を詳しくご説明いただきました。今回の諮問は極めて重要であり、かつ時宜にかなった課題でもありますので、当審議会といたしましても鋭意検討を進めてまいりたいと存じております。また、事務局からスケジュールとして来年6月をめどに答申をいただきたいという提案もございました。

    ただいまのご説明に対しまして、何かご質問、ご意見がございましたら、どうぞご発言をお願いいたします。なお、会長といたしまして部会の設置を提案したいと考えておりますが、部会については後ほどご審議いただきたいと存じます。

    ご意見あるいはご質問をどうぞお願いいたします。

    (委員)ちょっと感想でございます。確かに21世紀というのは、これは歴史的に見ても大きな節目だとは思うんですけれども、先ほど来ご説明がありましたように、気象庁の業務というのは、明治以来営々として継続してこられて、不断のご努力をなさってここまで来ておられるわけでございます。ここであえて21世紀を目指してというふうなお話になるわけですが、これは21世紀を展望してマクロ的に業務を見直してみようというご決意のあらわれだろうと思います。

    それはそれで結構なんですけれども、それにしては、諮問の21号の諮問理由の最後に「10年間程度を展望した中長期的な気象業務のあり方を問う」というふうなことをおっしゃっておりました。そうしますと、21世紀を見詰めてという、「21世紀における気象業務のあり方」という表題とちょっとちぐはぐじゃないかという感じを受けるわけでございます。その辺は今後10年程度を区切りに、継続して21世紀の業務のあり方をどんどん見直していこう、そういうようなことであるというふうに理解してよろしいでしょうか。

    (事務局)確かにご指摘のように、21世紀というのは100年間ありますが、当面行わなければいけないものがございます。これは技術革新あるいは社会のニーズというのは不断に変化しておりますので、長期的な方針といえども、やはり10年程度を節目として何か具体的な方向性を出していただければ、それを参考にそれの実現に向けてまいりたいというふうに考えております。

    (事務局)補足でございますけれども、国の長期計画はいろいろございます。一番有名なのは経済計画--ことしからは経済計画という名前にはしてございませんが、国の長期計画の場合には通常は5年が多うございまして、多分余り長期になりますと、なかなか具体的な予測をする要素なども不確定になってくるということで、長くて10年が通常でございます。今度の経済計画につきましても、従来は5年だったのを、計画という名前を外しまして10年の見通しというふうなことにしたわけでございますが、政府の長期的な見通しをやる場合でも、10年というのが一番長いというのが1つあろうかと思います。余りそれ以上の見通しになりますと、確かにいろんなご意見なりがあろうかと思いますけれども、政府としていろいろ見通し、目標を持ってやるものとしては10年くらいが一番長いものかなというふうなことも考慮して諮問を申し上げたということであります。

    (委員)そういう現実的な立場からのお話はわかるんですけれども、そうしますと、諮問の表題が「21世紀初頭における」とか、何かそういう表題の方がふさわしいのではないかという感じがしたものですから。

    (会長)あとは気象庁事務局にお任せいたします。

    時間がかなりオーバーしております。それで、もし重要なご意見がございませんでしたら、次に進んでいきたいと思いますが、まず資料63-5-1を見ていただきます。

    今回の諮問事項は社会の期待が非常に高い問題であることでございますが、当審議会といたしましても慎重に検討して、できるだけ早く答申を出したいと存じております。この諮問につきましては専門的な事項も多く、各界のご意見を取り入れてご検討いただく必要があろうかと思いますので、63-5にございますが、総合計画部会を設けて検討いたしたいと存じておりますが、ご意見はいかがでしょうか。

    もしご異議がなければ、そのようにさせていただいて、部会長並びに部会に所属していただく委員及び専門委員には、会長として私の方から、資料がございますが、63-5-2の資料のとおり指名させていただきたいと存じます。

    そこで、この審議会の委員の中でも気象学初め広範な分野にご見識の高い浅井冨雄委員に、大変お忙しいところ恐縮でございますが、ぜひ部会長をお願いできればと存じます。浅井委員、いかがでしょうか。

    (委員)会長からのご指名がございましたので、私にとっては大変大任ではございますが、お引き受けしたいと思います。いささか荷が重いようにも思いますが、先ほどどなたかのご質問にもございましたように、この諮問が21世紀におけるということで、これは大変だなと思ったんですが、初頭10年ぐらいをめどにということですので、それでも私にとっては荷が重いとは思いますが、皆様方のご協力を仰ぎながら最善の努力を尽くしたいというふうに思っております。どうぞよろしくお願いします。

    (会長)ありがとうございました。

    また、本日、部会の専門委員をお引き受けくださる予定の方々がお見えになっております。この機会に事務局からご紹介させていただきます。

    (事務局)事務局からご紹介させていただきます。

    気象事業振興協議会から、株式会社ウェザーニューズ代表取締役社長

    石橋博良殿。

    気象測器工業会から、株式会社メティック代表取締役 亀岡輝雄殿。

    株式会社ファミリーマート取締役情報システム本部長 西郷從節殿。

    社団法人日本民間放送連盟から、日本テレビ放送網株式会社報道局設備・ システム担当副部長 竹下洋殿。

    日本放送協会解説委員 藤吉洋一郎殿。

    以上の皆様方でございます。

    なお、鉄道気象連絡会から東日本旅客鉄道株式会社安全対策部長 小縣方樹殿、財団法人日本消費者協会理事 長見萬里野殿、東北大学名誉教授 田中正之殿のご三方につきましては、本日はご都合により欠席されておりますことを報告申し上げます。

    (会長)よろしくどうぞお願いいたします。

    それでは、諮問第21号「21世紀における気象業務のあり方について」の審議に当たり必要な検討を総合計画部会に付託することにいたします。部会長初め部会委員の方々には、大変短い期間でございますが、ご苦労をおかけいたしますが、十分ご審議いただくようお願い申し上げます。

    なお、今回の諮問につきましては、資料63-5に示したように、中央省庁等改革基本法における気象庁関連の事項とも密接にかかわります。このため、来年6月をめどとした答申の審議に先立って、これら基本法にかかわる事項について総合計画部会として調査審議し、その成果を中間報告として取りまとめ、本年10月下旬をめどに審議会総会に報告いただきたいと考えております。

    短時間ではございますが、本件について気象庁の方でも鋭意検討を進めていると聞いておりますので、事務局の協力を得つつ集中的な審議をお願いしたいと存じます。いかがでしょうか。--それでは、事務局の方から今後の審議スケジュールについてご説明願います。

    (事務局)それでは、資料総63-6によりまして審議スケジュール(案)についてご説明いたします。

    本日、第63回総会、21号諮問がございました。この総会終了後、直ちに総合計画部会、中間報告に向けた審議として第1回を開催いたします。その後、第2回を11年9月下旬、第3回を10月中旬を予定しております。その間の総合計画部会のご審議によって、できますれば、第64回総会、10月下旬に中間報告をご審議いただければ幸いと存じます。総合計画部会はその後、1~2カ月に1回程度開催いたしまして、第65回総会、平成12年6月に答申をいただければと考えております。以上でございます。

    (会長)ありがとうございました。そのようなスケジュールでございます。

    それでは、事務局の方から審議会と部会資料等の公開について提案をお願いいたします。

    (事務局)資料総63-7によりましてご説明いたします。気象審議会及び同部会における資料等の公開についての(案)でございます。

    議事録の公開につきましては、第58回総会、平成8年3月22日において、この裏のページ、別添のとおり、原則として公開するということが議決されております。これまで、議事録については文書閲覧窓口において公開しておりますけれども、今次総会以降、部会の議事録も含めましてインターネットによる公開も行うということをご提案いたします。

    それから、総会及び部会資料についてでございますけれども、審議会における審議の透明性を確保するために、議事録に加えまして、総会及び部会の資料についても、特段の理由がない限り原則的に議事録と同じく文書閲覧窓口とインターネットを通じて公開したいと考えております。

    それから、公開の時期につきましては、特段の理由がない限り、審議終了後可能な限り速やかに行うということを考えております。

    中間報告及び21号答申(案)につきましては、またインターネットを通して広く意見を求めるということをしたいと考えております。

    以上です。

    (会長)ありがとうございました。

    今までも議事録の公開を行っておりましたけれども、本日の総会から部会も含めて提出資料について原則的に公開したいとする提案でございます。

    ご意見はございましょうか。--ございませんようでしたら、そのようにさせていただきたいと存じます。

5.その他

(会長)これで審議事項を終わりといたしますが、議事(3)のその他ということになっておりますけれども、事務局では何かございますか。

(事務局)それでは、事務局の方から1点だけご報告をさせていただきたいと思います。資料総63-9をごらんいただきたいと存じます。

「交通政策審議会について」という資料をつけてございます。今度の行政改革の中で、審議会につきましても整理合理化をするということで、そこにお示ししてございますような考え方に基づきまして、審議会の整理縮小を図ったところでございます。

運輸省関係で申しますと、2のところにございます9つの審議会が廃止されることになりました。その中に気象審議会も入ってございます。残る審議会といたしましては、運輸省関係は、3にございますように、運輸政策審議会、これは国土交通省ができたときには交通政策審議会という名前になって残ります。それから運輸審議会、航空事故調査委員会というこの3つになります。

そんな関係で、気象審議会につきましては、右の63-9-2の資料にお示ししてございますとおり、交通政策審議会の中で「気象業務法……の規定によりその権限に属させられた事項を処理すること。」ということになってございます。

それから、気象業務法も改正されまして、「交通政策審議会は、気象庁長官の諮問に応じ、第三条各号に掲げる事項その他気象業務に関する重要事項を調査審議する。」というふうに位置づけられたところでございます。ということで気象審議会が廃止をされ、省庁再編後は交通政策審議会の中で行われるということになったということをご報告申し上げます。

(会長)ありがとうございました。

それでは、本日、長官そのほか気象庁の幹部の方々がご出席のようでございますので、この際、気象庁に対するご意見、ご希望がございましたら、どうぞご遠慮なくご発言いただきたいと存じます。何でも結構です。

6.閉 会

(会長)気象庁に対するご注文がないようでございますので、これで議事などをすべて終了させていただきます。

本日の気象審議会第63回総会はこれをもって終わりといたします。委員の先生方には、長時間ご審議いただきましてどうもありがとうございました。

なお、引き続きまして14時45分から第1回総合計画部会を開催いたしますので、部会の委員に指名された方々には引き続きご出席をお願いいたします。

本日はどうもありがとうございました。


[ 以 上 ]

平成11年9月14日会長 下鶴 大輔 印

気象審議委員名簿
(平成11年9月14日現在)
下鶴 大輔 東京大学名誉教授
委 員 浅井 冨雄 東京大学名誉教授
井上 秀一 東日本電信電話株式会社代表取締役社長
生田 長人 国土庁防災局長
池田 要 科学技術庁研究開発局長
石井 和子 アナウンサー、気象予報士会副会長
石毛 克政 東京電力株式会社常務取締役
石田 瑞穂 防災科学技術研究所総括地球科学技術研究官
岩崎 壽男 (社)漁業情報サービスセンター会長理事
川本 正知 (財)水資源協会理事長
黒坂 三和子 世界資源研究所上席研究員
近藤 三津枝 ジャーナリスト
酒井 昭 (社)日本民間放送連盟専務理事
滋野 武 日本放送協会理事
篠原 滋子 (株)現代情報研究所代表取締役所長
柴 順三郎 静岡県副知事
柴崎 信三 日本経済新聞社東京本社編集委員
管原 敏夫 (社)日本植物防疫協会理事長
五月女 眞彦 (社)日本船主協会常任理事
立平 良三 (財)気象業務支援センター理事長
内藤 玄一 防衛大学校数学物理学教室教授
中島 健三 (社)全日本航空事業連合会理事長
西尾 敏彦 (社)農林水産技術情報協会理事長
原山 清己 東日本旅客鉄道株式会社代表取締役副社長
廣瀬 省 環境庁大気保全局長
松野 太郎 地球フロンティア研究システムシステム長

※ 五十音順敬称略

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