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「高度情報化社会の展望」

計4-2

「放送のデジタル化とBSデータ放送」
小畠 尚紀 日本放送協会マルチメディア局総括担当部長

2000年12月にはBSデジタル放送が開始される予定であり、7チャンネルの高画質のデジタルハイビジョン放送が実現するほか、データ放送により多くの機能が提供できるようになる。このBS放送のデジタル化は、現行のBSアナログ放送利用者である約1000万世帯が放送開始の当初から年以内にも対象ともなりうる大規模なものである。

データ放送には、双方向機能という大きな可能性が秘められている。NHK、民放キー局の全局がデータ放送に参加すると考えられるほか、メーカー、情報通信関連企業等の全く新しい事業者もデータ放送に参入できることになった。

また、インターネットなどにみられるように情報通信は急激な発達を見せており、今後、デジタル化していく放送とボーダーレスとなっていくと考えられる。

このような動きの中で、今後の放送は、その特徴である同報性、優れた操作性をベースとして、放送以外の周辺の技術を取り入れながら生まれ変わっていくのではないかと考えている。そのような中でNHKは、データ放送の持つインタラクティブな機能その他の処理機能を活用し、公共放送としての立場から様々な情報を提供していきたい。データ放送により提供する気象・防災情報については、デジタル技術やデータ放送の特長を生かした地域情報の提供や、大量で詳細な雨量情報、地震情報、津波予報等の防災情報の提供などに特に重点的を置き検討を進めている。

「21世紀と情報科学技術」
土居 範久 慶応大学教授

近年、インターネットの利用が急激に広がるなど、情報通信は大きな発展を遂げている。今後は、増大する多様なニーズに対応して、新たな公共・企業・個人向けのアプリケーション、コンテンツ等が登場していくだろう。

またその一方で、安全・信頼性の確保などの技術的課題や著作権等の制度的課題が生じている。

次世代のアプリケーションやコンテンツが実現されれば、学習、商取引、労働、医療、設計・製造、研究、環境、行政の様々な面で変化が生じ、我々の生活は大きく変わるだろう。

情報通信は年々発展しており、日米欧とも先を争って研究開発を行っている。しかしながら、情報通信分野における国家的な取り組みについては、日本は残念ながら欧米に比べ十分なものとはなっていない。社会のニーズを明確に指向した基礎・基盤研究の強化、ネットワーク時代の研究システムの構築を目指し、人材育成・大規模な中核研の設置などをはじめとする戦略的な取り組みが必要である。

また、情報通信分野の技術力は、多くの分野で米国に遅れをとっているが、情報家電、ゲーム、カーナビゲーションなどは、世界で優位に立てそうな分野である。今後、情報通信分野における競争力を強化するためには、新しい市場開拓につながる技術、市場拡大の期待される技術、市場における優位性をさらに高める技術を重点に置き、その強化を進めていかなければならない。

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