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気象審議会総合計画部会
議事録
第3回:平成11年10月20日

気象審議会総合計画部会 議事録

  1. 日時及び場所
    平成11年10月30日(木)14:00~17:30
    気象庁第一会議室
  2. 出席委員
    部会長:浅井
    委員:石井、石田、柴崎、中島、西尾、松野
    専門委員:石橋、小縣、長見、亀岡、西郷、竹下
  3. 議題
    1. 開会
    2. 議事
      1. 第2回総合計画部会議事録(案)
      2. 総合計画部会中間報告(案)
      3. 中間報告(案)の公開と意見公募について
      4. 総合計画部会における審議スケジュールについて
      5. その他
    3. 閉会

1.開会

(事務局)それでは、定刻になりましたので、まだ二、三の委員の先生方がお見えになっておりませんけれども、始めさせていただきます。

先生方には、ご多忙の中ご出席くださいまして、まことにありがとうございました。

本日の審議でございますが、既にご案内のとおり、審議していただく議題も多いことから、これから17時までの3時間を予定しております。

それから、審議の始まります前に、今回初めてご出席いただいた専門委員の日本消費者協会理事 長見萬里野先生をご紹介いたします。

(専門委員)日本消費者協会の長見と申します。

この分野は、我々の中でも初めてのような接触の仕方になりますので、心もとないんですが、いろいろ教えていただきたいと思います。毎日、天気予報を見て暮らしていながら、消費者と気象というのがぴんと来なかったようなところがありまして、今後ともよろしくお願いいたします。

(事務局)ありがとうございました。なお、専門委員の中で日本放送協会解説主幹でございます藤吉洋一郎先生は、きょうご欠席のご連絡をいただいております。

それでは次に、資料の確認をさせていただきます。お手元に議事次第、本日の部会におきまして事務局からご説明予定の資料として計3-1から3-4までお手元にございますでしょうか。欠けているものがございましたら、事務局の方までご連絡いただけますでしょうか。なお、これらの資料につきましては、一部を除き、あらかじめ郵送させていただいたものと同じでございます。よろしゅうございますか。

それでは、早速、第3回総合計画部会の審議を部会長にお願いいたします。どうぞよろしくお願いします。

2.議事

  1. 第2回総合計画部会議事録(案)

    (部会長)それでは、早速、議事次第に従いまして議事に入りたいと思います。1番目の議題は、第2回総合計画部会議事録の承認でございます。この案は皆さんのお手元に届けられているものでございますが、これの取り扱いを含めて事務局の方からご説明いただきます。

    (事務局)資料は計3-1でございます。第2回平成11年9月30日の議事録(案)でございます。この議事録につきましては、第1回部会の議事録と同様に、委員の先生方に事前に見ていただきまして、必要な修文を行ったものでございます。この部会でご承認いただければ公開したいと考えております。この席で確認すべきでありましょうと思いますが、改めて読み直したら修正した方がいいという場合もあることと思われますので、修正すべき点などありましたら、前回と同様、1週間後の10月27日水曜日までに事務局までご連絡いただき、修文について部会長にご一任いただいたうえで公開することにしてよろしいでしょうか。

    (部会長)いかがでしょうか。よろしいでしょうか。--それでは、そういう条件でこの議事録はご承認いただいたということにいたします。

  2. 総合計画部会中間報告(案)

    (部会長)それでは、本日の中心の議題になっております第2番目の総合計画部会中間報告(案)について、これからご審議いただくわけですが、これは皆さん方のお手元に計3-2として中間報告(案)というのがございます。これの取りまとめにつきましては、前回の部会の審議の結果をもとにいたしまして、事務局の方で素案をつくっていただきました。それを皆さん方の手元にお届けしまして、その素案をよくごらんいただいて、それについてのご意見を賜るということで、多くの委員の方々から賜りました意見、それらを考慮いたしまして、さらに手を加えて、本日皆さん方のお手元に届けてあるのが、この中間報告(案)でございます。これもたしか数日前に皆さん方のお手元に届けまして、事前に目を通していただく。それがこの審議を効果的に進める上で一番いいのではないかということで、そういう手続を経てきたわけでございます。

    それで、全体が4章から成っております。最初に、イントロダクションのようなものがついておりまして、それからあと1章「背景」、2章としまして「気象庁自らが行うべき気象業務」、3章として「民間気象事業者等への規制の緩和」、最後に4章としまして「気象測器検定制度の見直しについて」という4章で構成されております。これを各章ごとに説明も含めまして大体それぞれ30分ぐらいで進めていきたい。よろしいでしょうか。--それでは、最初に、冒頭の半ページぐらいのイントロダクションも含めまして、第1章「背景」を5分ぐらいで事務局の方からご説明いただけますか。

    それから、参考資料として素案と、皆さん方のご意見を賜りまして、それを参考に修正したもの、どこがどういうふうに修正されているかということをわかりやすくするために、総合計画部会中間報告(案)の新旧対照表というものをつけております。大変見やすいのではないかということで、事務局の方で資料をつくっていただいたわけです。この両方をごらんになりながら、事務局の方の説明を伺いたいというふうに思います。どうぞよろしくお願いします。

    (事務局)それでは、資料に基づきましてご説明します。新旧対照表は計3-2-25ページ以降にございますので、それと対照しながらごらんいただきたいと思います。

    序文と「背景」の部分については、新旧対照表には修正部分はございません。この内容は、今回の気象審議会で中間報告を報告するに至った経緯が書いてありまして、中央省庁等改革基本法における気象庁の関連事項が今後の気象業務のあり方と密接に関係しているため、それの対応が必要であるということから、審議会から調査・審議が付託されたため、これを行ったということで、本審議会では、これを早急に行うと同時に、本報告を踏まえた上、21世紀初頭の10年間を見据えて、我が国の気象業務がいかにあるべきかについて幅広い見地から審議を行うこととしてございます。

    「背景」としましては、これは主として事実を述べたもので余り議論はないかとも思いますが、行政改革会議の経緯、その最終報告の経緯というのが(1)に掲げておりまして、(2)のところに最終報告における気象庁の指摘事項が四角い囲みの中にまとめられております。

    それで、それに基づいてつくられた中央省庁等改革基本法、その趣旨、それと、その中における気象庁関連事項、指摘事項、それが3ページの四角の中に書かれてあります。

    それで、「中央省庁等改革の推進に関する方針」というものが、平成11年4月27日に制定されておりますが、その中で「国の行政組織の減量、効率化等に関する基本的計画」、以下「スリム化計画」と申しますが、これについて気象庁に関する指摘がありまして、その中に、計3-2-4ページの四角の中に書いてありますような民間事業者の負担軽減に努める、あるいは測器検定に関して国の検査を省略できる新制度を導入する、こういうようなことが書かれております。

    (部会長)ありがとうございました。

    この部分は、この部会に与えられた2つの課題があるということを申し上げましたけれども、最初の課題、つまり、中央省庁等改革基本法で指摘されております気象庁にかかわる事項に対して、気象庁としての態度を明確にする必要があるということで大変急がれまして、それを早急にこの部会で検討するようにという指示を与えられたわけでございます。したがいまして、この第1章は、いわば2章以降の議論をするに当たってのバックグラウンドといいますか、そういうものを記述してあるわけで、余りこの辺は議論はないかと思いますが、いかがでしょうか。

    (専門委員)議論はないんですけれども、ここの精神が貫かれているということがすごく重要なんだろうと思うんです。ですから、これが後退しているという感覚が出てくるようだと、もともとこの答申を上げていく意味がなくなってしまうんだろうということがありますので、私は、ここのところは議論は余地がないんですけれども、基本方針の再確認というのはきちっとやりたいというふうに感じます。

    なぜそう申し上げますかというと、後の方で皆さんでいろいろと話し合うことになると思うんですけれども、私が理解している限りにおいては、例の新旧対照表の左側の、私の言葉で言う10月6日付の素案というのは、基本的なところの考え方を非常にしっかりと、軸足をそこにきちっと置いていたという感じが非常にするんです。それから見ますと、本来審議していろいろと議論をした結果ですから、さらにそれがリファインされて出てくるのかなと思った右側の素案、きょうの日付になるんでしょうか、私が受け取った15日のところで見させていただきますと、何となくそこの趣旨が少し後退しているのかなという感じを受けますので、そういう意味で、最初のところの、なぜ今回我々がこの審議をやっているのかという一番重要なポイントは、最初の基本のこの箇所にあるんだということの再確認をする必要があるんだろうと私は思います。そういう意味で議論は余地がないけれども、再確認の余地があるのではないかと。

    (部会長)わかりました。おっしゃるとおりだと思います。

    ほかにご意見ございませんか。--よろしいでしょうか。だから、今の専門委員のご意見はもっともなので、これは第2章、第3章、第4章を議論する際に、そういうことを大いにもう1度議論し直せばいいのではないかというふうに思います。

    ほかにいかがでしょう。--もしなければ2章に進みたいと思いますが、第2章「気象庁自らが行うべき気象業務」について、事務局の方から最初にご説明いただきます。

    (事務局)ご説明いたします。

    資料としては、3-2-4ページから3-2-8ページにかけての内容でございます。最初に、どういうところを直したかということを説明してから中をざっとご説明いたします。

    委員より、長期予報あるいは季節予報などについて、原案では「国の政策に必要な基盤的な気象情報」と整理をしたところでございますけれども、気象庁が現在発表されている季節予報の精度、そういうような技術開発の段階などを踏まえますと、現時点では民間での対応が困難な開発途上の課題ではないか。それからまた関連して、1カ月を超える予報の話についても、気象庁が行う場合も研究開発にとどめるべきではないか。こんなようなご趣旨のご意見がございました、季節予報の精度というのは現時点で十分ではない、まだまだ技術開発の途上にあるということについて、委員ご指摘のとおりでございます。現時点の季節予報としては、戦後より50年以上にわたって、農業等の要請から少しでも有用な情報があればそれを利用していただくという形で提供してありますが、その技術開発を今後進めるべきであると。第20号答申に述べられたところでございます。

    そういう趣旨を踏まえまして、若干の文章表現を直したというところが、新旧対照表の2のところに書いてあります「農業、食糧、水資源管理、環境政策等の施策を国が推進するに当たり必要となる情報」というのを「農業、食糧、水資源管理、環境等の重要課題に密接に関わる情報」というように若干表現を変えております。

    関連しまして、ちょっと先のことで恐縮なんですけれども、今の季節予報がまだなかなか開発途上であるというところは、新旧対照表の計3-2-28ページから「1週間を超える長期の気象予報について」というところに、今の趣旨として、イのところですが、季節予報については「農業等の産業を始めとする社会的要請を受け、行われてきたものであるが現在でも1か月予報を除き、必ずしも予報精度は利用者が期待する水準には達していない。しかしながら、社会の高度情報化・国際化にともなって、季節予報を含む気候情報へのニーズは一層高まっているため、国内外の気象機関や研究機関において、気候予知のための数値予報モデルの開発が精力的に進められており、精度向上の見通しが開けつつある」、こういう形でまとめてあります。それ以降の話は後ほどご説明いたします。その辺が大きいところではないかと考えております。

    それ以外の点、全体をざっとご説明いたしますと、まず「国の行うべき事務・事業」のところは、基本的には、以前お出ししたものの考え方が(1)に取りまとめられておりまして、(2)に「気象庁が国として提供すべき気象情報」、これは前2回の部会において、こちらの事務局からお出しした資料を中心に、それから先生方のご意見を含めてまとめたものが3-2-6ページの①から④の気象情報の分類であります。

    それで、3-2-7ページのところにロが書いてありますが、これも前々回のご指摘でありまして、「気象庁が、現在提供している各種の気象情報は、上記の考え方に照らして適正なものと考えられ、今後とも、気象庁は、気象業務の目的を達成するため、国としてより的確な気象情報の提供に努める必要がある」、こういうふうにまとめられております。

    その後、前回の議論いただきました注意報について、若干細かい説明になっておりますが、ハの項にまとめられております。

    それで、3-2-8ページのニの項に、情報を発表するために必要な基本的、基幹的な観測網、全世界的な観測網・情報通信網、あるいは「我が国において防災気象情報を的確に発表するための基幹的な観測網・情報システム」というものが書かれておりまして、これも前回ご議論があったところですけれども、「多様なニーズに対応した気象情報の提供を実現するためには、気象庁と報道機関、民間気象事業者等との連携・協力が必要不可欠である」というところが書き込まれてあります。

    (部会長)ありがとうございました。

    この第2章「気象庁自らが行うべき気象業務」は2つの節に分かれているわけですね。(1)「国の行うべき事務・事業」、それから(2)として「気象庁が国として提供すべき気象情報」、メーンは(2)の「気象庁が国として提供すべき気象情報」だと思いますが、それのいわば背景といいますか、基本理念といいますか、この2章をまとめるに際してのバックグラウンド、理論的根拠、そういうものを(1)のところに記述してある、そういうスタイルになっているわけです。

    (1)から順番にまいりましょうか。いかがでしょう。

    (委員)ちょっと見て気がつき、また疑問に思った点ですが、直されたところです。「政策」というような観点でなくて「課題」というふうに直されたと思うんですが、そこで2つ、両面ありまして、政策という面でいいますと、例えば温暖化対策等は政策に係ることで、その中で気象庁がそういうものにも当然貢献していくと思うんですが、そのときの仕方です。これは、この前もいろいろ発言しましたが、これもそうで、さらに1カ月予報はともかく長期予報なんかもそれに入ると思いますが、少なくとも気象庁だけが行い得る、ほかはできないというものではないようなものがありますね。

    そういうものに関して、例えば温暖化なんかだったら、ほかのところでもいろいろ--外国はもちろんのこと、国内でも今後複数のそういういろんな研究とか予測とかあると思うので、そういうものに対して、今の表現がどういう考え方に立って今のような結論に達しているかと。例えば、大学でも、あるいは環境研でも、温暖化なんかに対してはいろいろな温暖化予測なんていうのもやると思うんですが、そういうときに気象庁はどういう位置づけになるのか、その結果としてこの表現はこうなったんだという観点、それについてどう考えられた上のことかという、それが1つ。

    もう1つは、計3-2-4ページから3-2-5ページにかけて、行政改革の考え方に従って、それを適用するときの考え方です。そこに3つの原則が書いてありますが、例えば、今のようなものはその3つの原則のうちのどれに当たるのか。特に政策というような行政から離れて一般的な社会の課題にこたえるというふうになったということは、原則からいくと3番目の必ずしもみずから主体となって直接実施しなければいけないというものではないけれども、ほうっておくと、ほかではやられる保証がない。つまり、温暖化予測にしても季節予測にしても、ほかができないわけじゃない。だけれども、ほうっておくとだれもやらないかもしれない、そういうものになるのかなというふうに僕は思いました。

    ただし、その場合、その先を読んでいくと独立行政法人と書いちゃってあるので、そうすると、さっきの意味では非常に適当なんだけれども、次に独立行政法人と結びつけられると、気象庁が本来その方向をとっていないので、この中ではちょっと矛盾してしまう。そういう観点で今の「政策」から「課題」に書き直されて、そのことと、それから今言った私の質問、長期予報とか、温暖化予測とかを気象庁が行うというのは、どういう観点に立っていたかということについてお伺いしたいと思います。

    (事務局)ご説明します。委員のご質問は、1つ目は、例えば地球温暖化のようなものは、当然気象庁だけでできる話じゃなくて、全省庁挙げて、これに向けていろいろやっている、こういうことをどう考えるかということで、これは前々回の部会でもご説明したとおりですけれども、あくまでも気象業務という範囲内での気象審議会でのご意見をいただくということで、気象庁の行うべき業務は、当然、気象業務法の中での気象庁みずからが行う気象業務という気象業務の範囲の中の議論ということで、気象業務を外れたことは何ら述べていないということをまず留意していただいた上でのお話ということでございます。

    ですから、当然、地球温暖化の問題、環境問題なんかもそうなんですけれども、1つの省庁だけですべての施策から閉じているわけではなくて、連携しながらやっていく、そういう課題であろう、そういうものもあり得るというふうに考えております。

    それから、3番目の話の次の行政改革との関係で、確かに1つの事務・事業というのが、今ここの表現の中で「国の政策等に必要な基盤的な気象情報」というのを独立して何かの機関にこの仕事をやらせるという考えに立ちますと、行政改革の整理からしますと、独立行政法人を設けて、それを1つにやらせる。それも1つの考え方となろうと思いますが、それは、前回ご説明しましたように、これは国で行っても民間で行ってもいいんですけれども、④の表現とも似ているんですが、やはり今まで持っている基盤的な情報、例えば気象庁でありますと、注意報・警報等の防災気象情報を発表するに当たって必要ないろいろなファシリティーがある。観測網で言えば、こういう気象庁の行っている国内観測網あるいは全世界的な観測網、それを統合して、いろいろな成果が出てくる。こういう考え方に立ちますと、それと一緒にしていくという考え方でありまして、これだけを取り出していきますと、委員ご指摘のように独立行政法人とかそういうのが適当ではないかというふうに考えております。

    (委員)今おっしゃったことを反すうして確認しますと、考え方としては、原則のうちの3番目のカテゴリーに属すると。ほうっておくとやらない可能性があるから、気象庁がやるべしと。ただし、独立行政法人は、今までの前後のいろいろなことを考えると今それをとらないからで、原則は3番目のカテゴリーに入るものと考えているということでよろしいですね。それで、独立行政法人とはまた別のもっとプラクティカルな観点で別にやることも必要ないし、むだだというか、そういう観点であるということでよろしいわけですね。

    (部会長)私も、実はまだ委員のご質問の意味を完全に理解していない点があるかもしれませんが、1つ地球温暖化という問題に限れば、もちろん③にもかかわりますし、②の「国際的な責務・貢献として作成・発表する気象情報」の一部、これは国際的に責務として、あるいは貢献としてやらなければいけないという部分もあるわけですね、温暖化に関する気象情報を提供するということは。

    (委員)先ほど私が質問していたのは、(1)で「国の行うべき事務・事業」という中の原則が3つある。その3つの原則のうちの3番目ですというお答えを今いただきまして、3番目には違いないと。ただ、3番目というのが、それと独立行政法人を結びつけてあるが、それはもともとの方針が必ずしもリジッドに結びついているものではないという考え方でよろしいわけですね。

    (事務局)今、委員がおっしゃるとおりの整理が、1つの考え方としてできるかなと思います。

    独立行政法人というのは、国が実施している事務・事業で、民間にゆだねた場合には、それが必ずしも実施される保証がないもの、これはもう国がやらざるを得ないじゃないか。ただし、やる場合には、それは民間がやってもいい事業だから、国がみずからやらなくても、新しい独立行政法人という、いわば国の機関ではあるんですけれども、より民間的な手法を取り入れた主体でやるべきだという新しいカテゴリーなものですから、必ずしも独立行政法人というのはどういうものであるかというのはわからないところもまだあるんですけれども、そういう考え方であろうかと思います。

    それで、季節予報のようなものが1つのまとまった事業として考えられるものであれば、多分独立行政法人でいいじゃないかという議論になろうかと思うんですが、ただ、ここで言っておりますのは、気象全体の業務の中の情報の種類分け、気象庁が行うべき情報というのはどういうものにすべきなんだろうかという議論の中でのものなものですから、果たして季節予報だけで、1つの事業として、あるいは事務としてまとまり得るかと。それがまとまり得れば、多分効率的な新しい形態としてやり得るのかもしれませんが、そういうようなまとまりのものではないものですから、それならば、国が行う、気象庁が行う業務と一体的にやった方が効率的ではないだろうか。したがって、国が①、②の情報を出すのと一体的にやる必要があるんじゃなかろうか、こういう整理の仕方です。

    (委員)よくわかりました。

    (専門委員)私の質問は、最初の素案では、言葉としては「環境政策等の施策を国が推進するに当たり必要となる情報であって」という言葉を使ったわけですね。今回は、そこの「政策等の施策を」という言葉が抜けているわけですね。それで、もともと「国の行うべき事務・事業」の中に、基本的に政策の企画立案機能と実施機能の分離という基本的な考え方、ここをやっぱりきちっと強調されているわけです。これが哲学だと思うんです。ですから、やっぱり政策立案ということの持っている、その気象庁の意義というようなものをいささかも緩めるような文章というのは、私は適していないんじゃないかということで、一番最初の素案の方が、我々が今まで話をしてきたことを表現しているのではないかと。

    そういうふうに別に書いたとしても、何も1つでも気象庁の役割が少し減るとかどうのこうのという話にならない。なぜかというと、一番最初の「国の行うべき事務・事業」の中の最初の「民間の主体にゆだねることが可能なものは、極力、民間の主体にゆだねる」と書いてあるわけですから、「極力」と言っているわけです。「できる限り」と言っているわけです。でも、民間ができないことがまだたくさんありますということも、この間の審議会の中でも我々は伝えているわけです。

    例えば、長期の予報について、これからやっていくというようなときに、これが民間の基礎研究を伴うようなものが、果たして民間ができるだろうか。残念だけれども、今そんな力はまだないと。ですから、そういう点で、やっぱりここは気象庁がイニシアチブを持って引っ張ってもらう。ただ、その引っ張り方にはいろいろなやり方があるということは、前回のところでも申し上げたとおりなんですけれども。

    ですから、やっぱりここに実施機関としての気象庁というようなものは、相変わらず役割はある。ただ、その役割の中身が少しずつ変わっているということを、21世紀のサービスを見直す中で考えなきゃいけないというのが、ずっと今までの審議会の趣旨だった、そういう形で皆さん話をしてきたんじゃないか、審議してきたんじゃないかと私は思うんです。

    ですから、私は最初の素案の行革の趣旨をきちっと受けていると。別に気象庁は、そういう点において一歩も後退していないよということを素直に表現していった方がいいんじゃないかという感じがするので、最初の素案で、何も問題がないのではないかという気がするので、なぜその辺のところについて改訂を行ったのかというのが、私はその辺のところがよくわからないんです。

    ちょっと先走って申しわけないんですが、私、実はちょっとつまらない紙を1枚用意してきたんです。私がきょうこの審議会の中でいろいろと発言するときに、この1枚の紙に沿って--これを頭の中に含んでおいていただくと、結構わかっていただけるものがあるのではないかというので用意してきたんです。 これは、ずばり気象庁もかいていないし、民間もかいていないし、何もかいていない。おまえ、一体何を考えているんだと言われそうなんですが、あえて申し上げます。この一番上のところが気象情報の消費者でございます。左側が、私は、18号答申以前の状態だというふうに勝手に定義させていただいています。真ん中が18号答申から今まで。それで、21世紀はどうなるかというのを右側に書いたつもりなんです。

    これは、一番上が消費者というふうに考えてください。国民とか、私の言葉で言うと個衆とか分衆とかというのでございます。その下にあるのが実は気象庁でございます。そして、さらにその下にあるのが民間気象会社というふうにご理解いただきたいと思うんです。

    18号答申以前のサービスはどうあったかというと、気象庁が民間気象会社にいろいろとデータを提供するとかということも最小限して、民間は民間なりに何とかできる限りのことをやろうということで消費者にこたえようとした。これは、気象庁があって、お上からいただくという感覚が我々はあったと思います。プリーズと我々が言わないと来ない、こういう感覚だと思います。

    それに対しまして、18号答申以降の気象庁と民間気象の役割分担という考え方に立って、少しこのお上からいただくという縦から下の流れがちょっと傾いて、でも、まだ横になっていません。この段階においては、気象庁と民間気象会社があわせわざで、少しでも拡大していく専門化されたニーズに対してこたえていこうじゃないかという動きだったかと思います。そういう意味において、最初の消費者の数が16で、今度が20になりました。

    21世紀はどうなるかというと、最低でも24の消費者の顔が見えてきて、それで気象庁がここにいて、民間気象会社もここにいて、みんなで消費者にサービスをしていこうじゃないかという考え方に立っていく。つまり、気象庁と民間が力を合わせていろいろやっていこうじゃないか、こういう考え方に立っていこう。

    言いたいことは、気象のサービスというのは、そのニーズというのは、18号答申前と18号答申後と21世紀というのをにらんだときに、気象情報のディマンド分析というのをすれば、ディマンドは18号答申以前の5倍も10倍もやってくるという基本的なところを、まずみんなで理解しないからいけないんじゃないか。そこは気象庁も理解していただきたいし、民間も理解しなきゃいけない。そういう拡大するニーズ、ディマンドというものを、気象庁も一生懸命頑張るけれども、気象庁だけでできるものではない。警報は気象庁がやらなきゃだめだという話もしてきた。でも、細かい多様化するニーズに対しても、これから伸びていく需要に対してもこうと思えば、これは本当にみんなで力を合わせないとどうしようもないよと。

    ですから、結論的に申し上げますと、要は需要も拡大している。まず、ここを1つ理解していただきたいことと、質ももっともっと高いものを要求されていると。もっと精度のある情報をよこせ、こういうふうに言われているし、ニーズももっともっと多様化しているということを、我々18号答申でも認めたことですけれども、しているし。そうすると、これはもう官民があわせわざで、力を合わせてやっても、まだこたえられないぐらいの時代が来るんだということを理解した上で、どういうふうにしたらば社会契約説的に、これなら国民が納得できるやり方だと。そこをやっぱりきちっと答申していくということじゃないだろうか。

    ですから、そういう点で言うと、私は、はっきり言って気象庁の予算だって、もっとふやしてもらわないと困るよ。もっと観測の充実だとか研究が--基礎研究なんて民間はなかなかできないわけですから、そういうところはやれるようにぼんぼんもっといくよと。そういうたくさんの、要するにディマンドもあるし、そういうのに立ち向かっていかなきゃいけないわけです。そういうことの理解というのはもっともっと働きかけられるはずだと。同時に、民間がイニシアチブをとってやっていく仕事がたくさんあるんだから、そこのところがやりやすいようにする。そういう企画立案機能という政策をきちっと引っ張るというのは、やっぱり気象庁さんがしっかりやっていただかないと困るので、そういう意味で、ここの言葉が抜けていくことに、私は若干の寂しさを覚えているので、申し上げたいわけなんですけれども、いかがでしょうか。

    (委員)このところにつきましては、私も意見を出させていただきまして、それが多少一部取り入れられて、その結果、いろいろ議論が出ているような感じもしますので、まず、私の考えた意見を出した背景からご説明させていただきますと、ここに4つ、気象庁の提供すべき気象情報ということが書かれているわけで、それ自体、気象庁としてどんどんおやりになるべきだし、やっていただかなきゃいけないことだということは十分認識しておるわけでございます。ただ、整理の仕方として、③の「国の政策等に必要な基盤的情報」ということでいろいろ書いてあるわけですけれども、この例と比較しまして、例えば季節予報が国の施策を遂行するために、じゃ、直接やるのかなと。むしろ今必要とされているのは、産業とか経済の方面から、もっと長期の予報が確実に出せれば、いろんな製品をつくるについてもいろんな商売をやっていくについても便利かなというふうな観点からの話じゃないかと。むしろ国の政策等に関係があるというのは、先ほど部会長もおっしゃいましたように、オゾンの話だとか温暖化の話だとか、そっちの方がもっとぴんとくるような感じがしました。

    ③って一体何なんだろうなと自分なりに考えてみまして、どうも国としてやらなきゃいけないというのは、国の政策に密接にかかわっているというよりも、産業とか国民生活とかそういうものにとって非常に大事なんだけれども、それを行うための技術開発とか、そういうことがなかなか民間ではできないので、それを国としてやるべきことじゃないかと。そういうふうに整理した方がいいのかなというふうな気持ちで、そういう意見を出したので。そうしますと、こういう「重要課題に密接に関わる情報であって」というふうに直されてきまして、私の気持ちとしてはこういうことだなとは思うんですけれども、ただ、それでもまだ「国の政策等に必要な基盤的な気象情報」という題名とこの中身が沿わないのかなというような感じがしていまして、どっちかというと非常に重要な気象情報なんだけれども、それを行うためには中長期的な技術開発とか先行投資が伴って、「民間では対応が困難なもの」という後半の方、こっちの方が重要な話じゃないかというふうな気がして、そういう意見を出しました。

    ですから、これが政策等が消えたからといって、特に国の政策等を消して、気象庁の行っていただく業務を広げようと意見を出したわけでもありませんし、気象庁さんもそういうことだと思うんです。

    政策云々については、他の国の政策等もなんですけれども、まさに気象庁の政策そのものとして、こういう技術開発をやっていただくということでいいんじゃないかと思うんですが。一応私の意見です。

    (部会長)いかがでしょうか。多分先の専門委員のおっしゃったような議論は具体的に後の章で出てくると思います。そこで、もう少し具体的に議論していただくということにしたいと思いますが、ほかにご意見ございませんか。--2章のうちの(1)、それから今(1)の議論だけにとどまらなかったわけですが、(2)「気象庁が国として提供すべき気象情報」。この(2)の「気象庁が国として提供すべき気象情報」というのを①、②、③、④というふうに大別している。それが、(2)のイでそれを列記しまして、そして、ロのところで、気象庁が現在やっている気象情報というのはこういう考え方に照らして適正であるということを述べ、この審議会でも防災気象にかかわる注意報・警報、そういう気象情報について随分議論が行われたものですから、特にハのところに防災気象情報についてスペルアウトしている。

    ここのところでは、注意報・警報というものは一体となっているものであって、一元的に気象庁がこれまでと同様、引き続いてやるのが適当であると。ただし、特に注意報についての中身については、警報も含めてですけれども、なお、今後検討の余地はあるということと、それから、一般的に防災業務というのは、これまでは主としてハード面での防災事業というのは非常に進んでおりまして、もちろんその面もさらに強化する必要はあるんですが、私は、今後はソフト面での防災業務というのは大変重要になってくるのではないかという気がいたします。その際に、この気象情報の提供というものが大きな役割を果たすであろうと。

    それを非常に効果的に気象情報を提供させるためには、防災情報の効果を最大限に発揮するためには、国とか地方公共団体、それから地域住民等の連携をどういうふうにして強化していくか、効果を上げるかというような工夫が必要であろうし、また、その情報が適切に与えられたとしても、現実にそこに住んでいる住民個々の人たちが、その地域がどういう自然条件にあるのか、どの点が災害に対して非常にウイークなポイントであるのか、常日ごろそういうものについての知識も十分持っていただく必要がある。そういう意味で災害への理解の普及啓発、そういうものも同時にやっていく必要があるであろうということが、ここに少し追加されているわけです。

    そして、ニのところで、こういうことをやっていくためには、何といってもその基盤になる観測・監視体制、そういうものを構築・維持する必要があるということで、ニのところに①、②として、①は世界的、国際的な観点から、②は国内的な観点からそういう観測・監視体制の維持・強化ということをそこに述べているわけです。

    そして最後に、ホのところで、気象庁が持っているこういう情報を、必要とあればその中間成果物も含めて、できるだけそういう気象情報を積極的に公開していくことによって、気象庁以外の関係機関、報道、それから民間気象事業等との連携を強めていく必要がある。そのためにもその情報公開が大変重要なんだ、積極的な情報公開が必要である、そういうことをこのところで述べて第2章は終わっているということだと思いますが、いかがでしょうか。

    (委員)ちょっと細かいことのようでありますけれども、気象庁の一番根本である天気予報についてどういう位置づけをしているかということで、3-2-6ページの④のところの表現で多少疑問を持ちまして、これはもしかして言葉の問題かもしれませんが、④「あまねく国民が享受すべき共有財産としての性格を有する気象情報」、そこのところの記述です。2行目「あまねく国民が享受すべき共有財産としての性格を有する情報であって、防災気象情報等と密接又は一体不可分な関係を有していることから、これらの業務の一環として効率的に作成・提供することが可能であるもの」と。例と言っていますけれども、これこそが例じゃなくて、一番典型なんだと思いますが、そこで、天気予報や週間天気予報というのは、ここの文脈で見ると、防災が主体で、防災のついでにできるから、普通の天気予報もやっているというふうに読めてしまうんです。

    これは僕としては、前のページの④のところで「国民が享受すべき共有財産としての性格を有する情報及び防災気象情報」と、防災がなくても、防災のついでにできるから天気予報をやるというんじゃなくても、天気予報それ自体、防災につながらなくても、やはりインフラとして必要な情報なんだということの方がいいんじゃないかと思うんですが、多分これは普通の意味で読むと、どうしても防災のついでになっちゃうと思います。

    (部会長)これもたしか前に議論になったと思います。まず、最初の部分、これは確かに防災であるか否かにかかわらず、富める者も貧しき者も一様にこの情報を提供しなければいけないんだ、そういう意味です。さらに、この防災をやるにしても、ふだんからそういう……。

    (委員)それはわかるんですが、これはそうなるんですか。「であって」とありますが。

    (部会長)この表現を少し変えた方がいいということですか。

    (委員)というか、これ自体がそういうことになりますか。少なくともそこだけ独立しても価値がある、気象庁がやる仕事だということを一たん言って。「及び」でも、結局それは重なっちゃうんですけれどもね。

    (専門委員)これは委員と私の意見が違うところなんです。私は、もともと18号答申のときから、今度の21号答申に向かう中で大きな流れがある。それは1つは、いわゆる行革の指針の中にあらわれている、本来、受益者負担の原則に基づいてやっていくようなものについては、これからは受益者負担でいくべきだ、まずこういうすごいのがあるんですね。

    それから、気象庁としては、民間気象業務支援センターというものの仕組みをつくり、予報士制度というものをつくり、民間の活力で、防災というものを除けば通常の天気予報とか週間予報とか、私どもの言葉で言う生活気象のレベルは、今や気象庁の努力によって、民間の努力によって、新しい形でこのサービスを民間によって提供することができるような時代を迎えた。そして、もっとそういう時代を迎えつつある。だから、そういう意味において、防災としての気象庁の役割というのは、今後も21世紀においても変わらないけれども、今言った生活気象の世界というのは当然民活でやっていくべきである、こういう考え方を強く持っているわけなんです。それで、その仕組みも今ある。

    ここでポイントなのは、間違っちゃいけないのは、じゃ、防災だけのために--防災のときだけ気象庁の人に集まってくださいと言うわけにいかないじゃないですかと。つまり、しっかりとしたインフラがあるからこそ、そういう警報も出せるわけですから、その中で非常にマージナルなコストで一般的な天気予報とか週間予報というのも出せるのであるならば、何もそこのところの仕事も、もう一切民間がやるから気象庁はやらないでくれということを言う意味がないと私は思うし、別にそれをやったからといって、気象庁のコストが非常に大きくなったということでもない。

    したがって、やっぱり基本は防災という生命に関係するサバイバビリティーという生存に関係するところの役割を、21世紀においても気象庁にきちっとやってもらおうじゃないか。ここのところのコンセンサスをしっかりと見た上で、それで、生活気象のところについては民間でというのは、行革の考え方とそういうのと合致しているという意味で、ここは「アンド」ではなくて、やっぱりまずここにあって、アクセサリーということでもないですけれども、私はバイプロダクトだと思うんです。副産物として、気象庁としてそういうようなものを大してコストをかけないでできるならば、それは国民的に十分に理解できるコスト負担であり、そのコストを、気象庁、そんなむだ遣いをするなよという議論をする必要があるだろうか。我々民間気象会社はそう思わないし、多分国民もそう思わないだろう。

    (委員)ご意見はわかりましたが、僕の疑問点は、ここに書いてある国民全体のパブリックの利益にかかわる普通の天気予報です。それは必要なもので、それを民間でできるかというと、ネットワークを、この観測網を維持して、そして毎日毎日観測する、いろんなラジオゾンデを上げる。それを民間が普通のサービスから上がる利益で賄える。そういうようなものであれば、僕は民間に任せていいと思いますが、それができないから、毎日の天気予報も基本的な観測網の維持と、いろんな数値予報をやったり、技術者をちゃんとトレーニングしたりということはやっぱりできないので、だから、ここのところだけ気象庁がやるべき仕事だと僕は思います。僕は、その点、専門委員のご意見は理解できないんです。

    (専門委員)観測という仕事は、気象庁の仕事--観測って今のレベルのですね。そのレベルの観測というのは、気象庁のインフラ事業として、21世紀でもやっぱりきちっと気象庁にお願いしますよという社会的コンセンサスがあるというのが前提なんですよ。そして、気象庁から信頼のあるGPVを初めとしたデータというようなものが、民間気象支援センターからちゃんと提供されてくるという仕組みが全部ある、これはその仕掛けがあった上での議論なんです。

    (委員)そういう前提がよくわからないんですよ。

    (事務局)ここの書き方について、気象庁の考え方をもう1度改めてご説明いたしますけれども、18号答申に書かれておりますように、国民の側から見れば、さまざまな気象情報の提供を望んでいる。コンテンツにおいて民間気象事業者がやることについても、気象庁としては了承したところです。もう一方において、ここに書いてある共有財産というのは、ナショナルミニマムとして、広くあまねく国民経済の下支えになる情報を気象庁、国としてやるべきである、こういう整理になっていると思うんです。

    それが前段にありまして、ただ、それに伴う役務等に必要な付加的な予算、人員、そういうものは、防災情報と一体となることによって特段に必要ありませんと。つまり、一体型になっています。ですから、趣旨は、あくまでもこれは共有財産としての性格を有する情報、つまり、ナショナルミニマムとしての情報というのは気象庁が行うべきである、ここに力点が置かれているとご理解していただきたいと思います。

    それで、専門委員のかかれた絵の21世紀のところで、大きなやつが気象庁で、民間が小さいというのはおかしいと思うんですが、横並びだと思っているんですけれども、この段階において、国民生活に天気予報がかかわらないということはあり得ないと思うんです。やはりこの段階においても、国としてナショナルミニマムとしての--それは国民の側の要望はあるんじゃないかと私は思うんです。ですから、当然気象庁と民間が共存した形で、さまざまな多様なニーズにそれぞれの力量においてこたえていく、こういう整理で我々は考えております。

    (部会長)いかがでしょうか。

    (委員)もしかしてこれは気象審議会で、気象のことだけに関することで特に書いていないのかもしれないんですが、3-2-6の一番上に「気象庁が国として提供すべき気象情報」の中の①の「注意報・警報等の防災気象情報」の中に地震、火山、津波という項目が挙がっています。それから、この項目が挙がっていますのは、そのほかに3-2-8の一番上の行に、やっぱり「地震、津波、火山、海洋等の諸現象」、それから、同じページの②の「我が国において防災気象情報を的確に発表する……」、ここのところにも地震のことが書いてあるんですが、書いてあるのはここだけで、これを全部見たんですが、地震、火山、津波に関しては一切触れていないんです。そういうのはどこかほかのこういうようなもので触れられるんですか、それとも人数からいったら非常に少ないので、もうこれだけで……。かなり気象庁が--私は地震に関連していますので、最近の非常に早い情報の出し方とかのネットワークを考えますと、ここじゃなくて、どこで触れられるのかなということをお聞きしたいんです。

    (部会長)これは後でまた事務局の方からお話しいただけるかと思いますが、私の考えでは、この中間報告--中間報告という名前は余り適切でないと思うんですが、ここでやるべきことは、とりあえず行革の考え方で指摘された3つの事項ですね。それについての気象庁の態度を早急に求められているものですから、とりあえず今月中にそれをまとめろということで、本来我々のやるべき仕事は、その後でやろうと思っている21世紀、少なくとも初頭10年を展望した新しい気象業務のあり方、そういうところでは、当然、気象業務の中には地震、火山というのは含まれるので、決して地震、火山をエクスクルードしているわけではないんです。

    (事務局)委員のご心配の点で若干誤解がございますのは、どちらかというと、国と民間との役割分担をというか、共存も含めてなんですが、それを整理しておきたいというのが、中間報告のある意味での趣旨でございます。

    地震、火山というのは、どちらかというと、国の機関としてさまざまなところでやっているわけでございますので、そういう意味で言うと、例が書いてございませんが、④、それから②です。これに含まれているものが地震、火山は多いわけでございますが、官民の役割分担という観点では、あえてそこで例示しなかったというだけでございます。今、部会長がご指摘なさったように、この中間報告の取りまとめが終わった後で、21世紀における気象庁の業務という観点から、地震、火山についても、総会のところでご説明したように全部取り上げたいというふうに思っているわけです。

    (部会長)よろしいでしょうか。ほかにご質問ございませんか。--それでは、一応4章全部終わった後で、時間があれば全般を通してまたもう1度見直していただくということをしたいと思いますので、次に進ませていただきます。

    第3章、お願いいたします。

    (事務局)それでは、資料に基づいてご説明します。3章といいますのは、計3-2-9ページから始まりまして18ページまで、かなり長いものでございます。25ページから新旧対照表がありますので、それを見ながら簡単にご説明いたします。

    まず、新旧対照表をごらんいただきたいんですけれども、初めにタイトルをちょっと直しました。もともと「最小限化」という表現を使っておりましたが、これはそもそも基本法の表現をそのまま機械的に移しただけということで、あと中身の文の中に書いてあることと照らし合わせて考えますと、必ずしもこれだけではないということから、ここに書かれている右側のような「等への規制の緩和」という表現にしております。

    それから、(1)のロのところに、新しく民間気象業務支援センターの制度について書いてありますが、これは予報士制度についてご説明は加えてありましたが、民間気象業務支援センターの制度を触れていなかったので、これをつけ加えました。

    それから、3-2-26ページのところにちょっと書いてあるんですが、(3)、3.2のところで最終報告、それから行革の基本理念ということをいろいろ引用してありますが、これについては、もう既に背景のところでさらっと触れてありますので、余り事細かにここに民間気象事業とリンクした形で書く必要はないのではないかという点から大幅に省略しております。それが、(3)、3.2、3.4の(1)、その下など、この辺、詳細なところが書いてあるところを少し簡単にしたというところがあります。

    それで、3-2-26ページのところ、つまり、章で言いますと3.1の(3)

    のハのところには、民間気象業務支援センターに対する必要な助言・指導ということが書き加えられております。大体そういうところが大きい変更です。

    それから、3-2-28ページ以降は許可制度の運用について書いてありまして、これで、なるべく規制を緩和して、民間気象事業を今後振興させていく上での考え方が触れられておるわけですけれども、(3)の初めのところは、ほとんど文章的なものなんですが、その後の①、②については、「数値予報モデルを利用した予報技術」というのが、モデルをみずから運用するような誤解を受けるような読み方もできるのではないかということから、「数値予報モデルの成果を利用した予報技術」「安定的に利用可能」、こういうふうに書き直しております。それから、②の方も「体制が整っている」というのが意味がわかりにくいので、そこをもっと簡単にしております。

    (5)のところが「1週間を超える長期の気象予報について」で、当面1カ月

    予報について積極的に許可をしていくという考え方であるんですが、ちょっと文章的にわかりにくいというところから、それをもう少しかみ砕いて細かく書いたのが、対照表で3-2-28ページ以降の話です。

    初めの(5)のところは、3-2-28ページの部分はもう既にご説明しましたが、3-2-29ページに書いてあるロのところについては「そのうち、1か月予報については、平成8年より、数値予報技術を活用したアンサンブル予報を導入し、精度が向上してきており、さらに、平成12年度末に予定している計算機更新により1か月予報の精度が利用者の期待に応えるものになると考えられる。したがって、気象庁は技術開発の成果を踏まえ、1か月予報については許可を行うことが適当である。また、気象庁は、併せて、(財)気象業務支援センターのオンラインデータ配信システム等の数値予報資料提供体制の充実やアンサンブル予報技術の移転のための気象予報士の研修など資質向上体制の構築に向け、関係者を交えた検討を行う必要がある」、こういうふうに書いております。

    1カ月を超える話としてはハに書いてありますが、ここも「一方、1か月を超える長期の予報についても、気象庁は、予報精度の向上に向けて、必要な数値予報技術の開発を進め、それにより精度が向上したものから積極的に予報業務の許可を行い、民間気象事業の振興を図るべきである」と。ニ「この他、国民の気象情報に対する理解の増進、民間気象事業者の技術力の向上を図るため、気象庁発表の季節予報についての解説資料を積極的に提供していく必要がある」と、かなり細かく書き加えております。

    それから、(6)以降のところですが、(2)の点が少しわかりにくいという委員のご指摘がありましたので、新旧対照表の3-2-30ページに書いてありますが、「国内外の気象機関、船舶、航空機に利用されることを目的として、無線通信により発表される観測成果は、これを基に、国内外の気象機関が予報等の気象業務を遂行したり、船舶又は航空機が自己の判断で航路を決定したりする際の前提となるものである」という説明を加えております。

    それから、(3)のところに「これら気象情報の役割については、現時点では何ら変わるところがないことから、引き続き、本許可制を維持することが適当である」というふうに、これもはっきり加えてあります。それが大きな変更であります。

    それから、「民間気象業務の役割及び今後の方向性」という点は、少しお上からという見方もするのでないかというご指摘もありましたので、「今後の発展」という表現に変えています。そういうところがあります。

    それで、そういうところがあって、変えておりますが、内容的には、今まで前2回議論いただいたものをまとめた形になっております。「1週間を超える長期の気象予報について」は、先ほどご説明しましたとおり、表現をより具体的にしております。

    (部会長)ありがとうございました。

    この3章は「民間気象事業者等への規制の緩和」、これは3.1、3.2、3.3、3.4と4つの節からなっているわけですね。まず、3.1はまた3つに分かれております。(1)は「民間気象業務を巡る経緯」とこれまでの経過を示しているわけですが、(2)のところで現状を述べ、(3)のところで今後の発展ということになっております。

    それから、3.2は「気象庁以外の者の行う……」、これは主として観測についての問題、3.3は予報業務についての問題、最後に「観測成果の無線通信による発表業務の許可制について」ということから成っているわけですが、まず順番に行きまして、3.1の「民間気象業務の役割及び今後の発展」というところで、どうぞご意見を承ります。

    (専門委員)今、事務局から、「今後の方向性」だと何かお上があれするから、むしろ「発展」の方がいいだろうということで、この文章を変えたんだという話でしたけれども、私はこの「方向性」という言葉は大好きだなと思って、全然いいんじゃないですかという感じで、いや、さすがはよく見ているなと。私、最初に申し上げたように、やっぱりいい意味で、ここへ行こうよという企画立案というのか、そういうのは、気象庁が大上段に構えてやって、何も問題はないんじゃないのか、それで、ご遠慮されない方がよろしいですよという気持ちを、私は最初に申し上げたいんです。

    ですから、そういう意味で、そんなところでは、我々は全然お上の圧力だとか、お上の傲慢さなんて感じたことはございません、むしろよろしいんじゃないですかと。ただ、むしろ「緩和」という言葉と「最小限化」という言葉のところにあえてこだわるならば、気象庁は、今回日本の大きな流れの中で情報のあり方というようなものを一番真摯に考えている機関だぞということをあえて強調する意味でも、行革の言葉をそのまま使って、よりこれをデジタル的に表現しているということの方が、一歩二歩、何か先んじている、そういう積極的なことも私は感じるので、あえて最初の方の言葉をもってよろしいんじゃないでしょうかという感じをまず持っております。

    それから、そこは実は序盤でございまして、これも事務局の方からお話がありましたけれども、重複になるという観点から、自分たちは行革の基本理念だとかというようなところについては今回はあえて削除したよ、こういうお話でした。私は、そこのところも、同じ意味で行革の趣旨を1つ1つの項目について、何が最初の大前提にあるんだと言ったら、大前提にあるものはこれだというような意味で、「民間気象事業の今後の方向性」というところについても、最初の素案どおり「今般の行政改革の基本理念は」云々かんぬんをきちっと入れていただいてよろしいのではないのか、そちらの方がさわやかじゃないのかなという感じを持ちました。

    さらに、同じことで、前の素案の方は3.2という形で「国の関与の在り方」というようなところについてもきちっと念を押した。これも事前の許認可制というんでしょうか、そういう行政から事後チェックの行政に変わるんだということを行革の方で言っているわけですけれども、それに沿った形で気象庁はやっているぞ。ここもそういうことで、例えば我々予報士制度とか、許認可それ自体をここで変える必要があるかといったら、そんなことはないということをきちっと申し上げますけれども、一方で、いい意味で事後チェックの方向に気象庁は積極的に動いていただいているわけですから、ここも素直にさわやかに入れていただいた方がいいのかなと。私は、素案ではやっぱりそういうすごくわかりやすい、非常に大前提を大事にしている文章になっているような気がして、素案の一番最初の方、そこのところが非常にいいんじゃないかなというふうに感じております。

    それで、ここの方向から、ちょっと私の方で、おまえ、ちょっと神経質になり過ぎているよということを言われてもいいということを覚悟に申し上げたいんですが、3-2-15ページでしょうか、この辺のところの、例えば一番最後のところの「条件を満たすものについて、積極的に許可していくべきである」とかという表現とか、その後の「モデルの成果を利用した」とか「利用可能で」とか、こういうところがばんばんひっかかってくるんです。

    というのは、申し上げたいことは、最初の素案の中にきちっと入っていた、そこのところというのは、すばらしい、要するに大前提を常に確認しながら進めるという姿勢が貫かれていた。その考え方でいくと、最初の素案の中にあった言葉と、今度の新旧の新の方が何となく一番最初の行革の精神みたいなものがちょっと弱くなってしまっているんじゃないのかな。多分これが言葉のニュアンスの問題なのかもしれませんけれども、ちょっと我々センシティブにならざるを得ないようなことが感じられるんです。ですから、そこのところを、部会長、よろしければ、この点ということで1つずつ言わせていただきたいんですが、まず総論のところでそういうところがあるんですが。

    (部会長)まず、3の表題「民間気象事業者等への規制の緩和」、これはもとは「最小限化」というふうになっていたわけですね。

    これは僕は、もしどうしても「最小限化」という表現にしろということであれば、変えることに全くやぶさかではない。ただ、これは僕の全く情緒的なものなんです。どうも「最小限化」というようなことが表題に出てくるのが、最小限というものの内容をそれほどはっきりわかっていない言葉を使うのはどうかなと。「規制の緩和」ということであれば確かにそうなので、中身がどうなっているかということさえはっきりしていれば、この表題の「規制の緩和」は非常に穏当な表現ではないかと思ったので。しかし、これはまずいということであれば、そして皆さん方がそうだということであれば、僕はこれを変えることは一向に差し支えないということです。

    (専門委員)私は、言葉それ自体には余りこだわっていません。私がこだわるのはこれからのところで、ちょっとここのところというのがありますので、そこの各論のところで述べたいと思います。

    (部会長)その表題は一応リマインドしておきましょう。

    次の3.1のところで、具体的にご指摘いただきましょう。

    (専門委員)それでは申し上げます。3-2-11ページのハというところがあるかと思います。これは「また、多様なニーズに応える民間気象業務の振興のためには」云々で、最後に「気象庁は、民間気象業務支援センターに対して、必要な助言・指導を行う必要がある」というふうに書かれているんです。この面があるということを十分よくわかっております。

    ただ、私は、今回の行革の精神というようなものを大上段に持ってきたときに、「必要な助言・指導」という言葉よりももっと大切なのは、自主管理というか、センター自身が、みずからがきちっと民間と気象庁の橋渡しを立派にやりのけるという自主管理のところをむしろきちっと強調された上で、そこでこの「助言・指導」というような言葉があるのであれば全然抵抗はないんですけれども、例えば、支援センター自身がおんぶに抱っこで運営されるようなことになれば、これはもう21世紀的じゃないし、また僕は何のために我々があれをつくったのかわからないという感じがしますので、何となく「必要な助言・指導」という言葉を、そう簡単に使うというのはいかがなものだろうかということを、ちょっと問題提起したいんです。

    これはどうしてこのことを言うかという背景をちょっと申し上げさせていただきたいんですが、例えば、今までは気象業務支援センターに来るデータというのは、気象庁がこれを出そうかと思ったら、それが支援センターに来て、支援センターに気象庁からこういうデータが来たよというと、じゃ、もらおうかな、こういう考え方がかなりあったと私は思うんです。でも、これからは、民間がこういうデータが欲しいんだ、気象庁さん、こういうデータをばんばん出してくださいということを支援センターに言って、支援センターがそれを気象庁にちゃんと伝えて、そしてちゃんとそのデータが出てくる。つまり、民間は気象庁にお願いしたいことがたくさんあるわけですから、民間が、みずからが自分たちの求めるものを出していって、そういうことがきっかけになって、それが入り口で引き金になって、気象庁から積極的なデータが出てくるという仕組みに21世紀を変えていかなきゃいけないと強烈に感じているんです。

    そういうことで考えますと、支援センターの役割というのが、気象庁の助言・指導によってどうのという言葉が、私は、若干誤解を与えるというか、支援センター自体の役割というようなものが少しぼやける、こんな感じがしますので、ここのところについても「助言・指導」という言葉を、乱用しているつもりは全然ないんだろうと思うし、私どももそう聞くべきじゃないと思うんですが、もう一工夫できないでしょうかということをちょっと申し上げたいんです。

    (事務局)支援センターと民間と気象庁との役割分担について、あえて申し上げたいと思うんですが、システム的には、民間気象業務支援センターの下にデータ利用者協議会あるいは気象事業振興協議会ということで、民間の方が何を気象庁に要望するかまとめていただきたいというのをお願いしてございます。したがって、そのまとめの結果として、気象庁に対して今でも民間業務支援センターからこういうデータがこういう頻度で欲しいという要請はございます。

    ただ、気象庁のコンピューターの資源の問題、環境の問題から、必ずしも直ちに気象庁が現時点で民間の方が要望する資料すべてを出せる環境にない。この点については、先ほどの第2章のところで書いたように、気象庁みずからも、もう少し積極的なデータ提供というんでしょうか、情報公開をしたいというふうに考えています。

    ここに書いてございますのは、このパラグラフの位置が悪いのかもしれませんけれども、民間気象事業者が利用できる環境が整備・拡充されるように、民間気象業務支援センターが立派に働くように気象庁も指導しなさいという趣旨でございまして、むしろその規制を、気象庁が嫌だというものもどんどん出していくという姿勢のつもりで、これは書かれておりまして、決してご心配ではないということだけはあえて申し上げます。前段の「整備・拡充される」というところに力点を置いたつもりでございます。

    (委員)僕も、考え方としては、専門委員が言われるように必要なもので、そっちから要求があって、それに対してどんどんこたえる。アメリカとかそういうところは、もうなるべく税金でやったものは、とにかくみんな利用できるようにどんどん出すというのが当然だという考え方がありますが、そういうことからいくと、専門委員がおっしゃったとおりだと思うんです。

    だから、むしろこれはまさに逆なので、要求があったら、それをちゃんと気象庁に伝えてくださいというのが気象業務支援センターの役割なので、これを逆にすれば、それで話が終わっちゃうんじゃないかなと思うんです。「整備・拡充されるよう、民間気象業務支援センターは、気象庁に対し、必要な助言・指導」と。指導は、もしまずかったら「助言を行う必要がある」と。なるべくその間のいろいろなコミュニケーションというか、要するに必要性、需要を非常に利用できるように、それをうまく伝えていく、この情報にはこういう需要があるんだよというのも気象庁に伝えると、それは本当に宝になるんだ、宝の山はいっぱいあるんだよということがわかるようにするというのがポイントだと思います。

    (事務局)仕組みの問題として、民間気象業務支援センターは、気象庁に対して、既に、現時点においても要望を出してきております。ただ、民間気象業務支援センターが健全な業務を遂行するに当たって、気象庁長官は業務についてさまざまな認可をしているわけです、指導もしているわけです。現状においてそういう法体系のもとになっているわけで、気象庁として民間気象業務支援センターの適正性についてきちっとやりなさい。こういう趣旨がここに書いてあるものでありまして、専門委員の言われたことについては、既に民間気象業務支援センターは気象庁に対して行っております。

    (委員)そういう前提ですね。

    (事務局)1つだけお答えさせていただきます。

    この表現は、実は気象業務法の第24条の32のところに書いている--先ほど事務局が法体系と言ったわけですが、そこの文章を引用しているだけなので、何らそう新しいものはないんですけれども、またほかの文章をいろいろ考えるのも大変ですので、こういう考え方で、今後、環境が整備・拡充されるというところに力点がございます。

    (専門委員)事務局のお話は十分わかった上で申し上げるんですが、1つは、気象庁が充実してくれないと困るというのは事実なんです。そのためには逆に、増大する民間の需要というのがあるんだということもばっちりと言われた方がいいと思うんです。ですから、そういう意味でここに「各種気象データを増大する民間気象事業者が」というような言葉を入れるとか、同時に、これもちょっと各論になって申しわけないんですが、例えば、航空のドップラーレーダーとか、あるいは雷のデータとか、その他いろいろあるんですけれども、情報公開の大きな流れの中で、21世紀はこういうのを気象庁が一元的に支援センターに出していくという大きな流れがあると私は思うんです。そのためには気象庁が整備しなければいけないことがたくさんあるわけです。今までは特別会計がどうのこうのとかという、どちらかというと役所の論理というようなものがかなり普通の感覚で理解されていたものが、大きな情報公開の流れの中で変わっていくわけです。それをきちっと受けとめて気象庁がやっていくぞということをするためには、それを充実していくしかないわけです。

    そのためには、増大する需要があるんだということを訴えると同時に、支援センターがどちらかというと助言・指導という言葉によって何となく下に隠れているというか、従属している関係のようなものに映らないようにしたいと考えています。だから、僕は「自主管理」とか何とかという言葉をちょっとくっつけるぐらいでないとバランスがうまくいかないのではないのかということをちょっと申し上げたんです。そこのところは余り強調したくないんですが、気象庁の考えていることと私の考えていることは、そこは余り変わっていないと思います。私は充実していただきたい。ここは同じでございますから。

    (部会長)よくわかりました。気象情報に対するニーズがますます増大していくという、これは私も同感なんです。ここに書かれていることは、その点が少し弱いかもしれません。ニーズの多様化であるとか、個別化とか、そういうことは書いてあるんだけれども、増大していくということ、そういう語句をつけ加えることは大変結構ではないかと僕は思います。

    (部会長)さっきの助言・指導、これはどうも官庁用語にはよく出てくるんですね。

    (専門委員)3-2-12ページの6行目にも「これらの者に対し、観測方法についての助言、指導等を行っている」という言葉があるんです。これは事実だと思うんです。でも、こういうところも、今度の話では基準を明示してやっていくことによって助言・指導だとかという言葉がだんだんと変わっていくというふうな話を我々は審議会でやってきたと思うんです。21号答申という21世紀をにらむときに、どうも助言・指導という言葉が簡単に使われていると私は感じるんです。

    (部会長)わかりました。

    (事務局)これは形式的なことで申し上げますと、支援センターは財団法人でありまして、それを気象業務法上の民間気象業務支援センターとして指定しているわけです。指導・助言というのは、もし国の機関であれば指揮命令系統がありますから、気象庁長官が命令すればいいだけなんです。ところが、これは民間の主体ですから命令ができないわけです。財団法人に対しまして官庁が認可はしているんですけれども、個々の業務についてまでは一々指揮できないです。それをやろうとしたらもう国の機関になってしまいますから、まさに民間法人にする意味がなくなってくるわけです。そういう意味で指導・助言ということしかできないという、むしろ逆なんだと思うんです。国が命令するなよということだと思うんです。

    まさにここは「増大する」という文言が欠けておりますけれども、私どもの意図としては、これから気象に対するいろいろなニーズというのは国民レベルでも高まってくるでしょうし、気象事業者の方々の間でも非常に高まってくるだろう。それで、今の仕組みとして、一般の国民に対する一般的な気象情報というのは、気象庁がいわば一方的に出すだけなわけです。それぞれ個別のニーズに対応していないわけです。それをやり出しますととても対応できませんから。ですから、個別の民間事業者のニーズについては、気象業務支援センターという仕組みをつくって、そちらの方で一元的にやってくださいと。そこから気象庁に来たものについてはルートが固定化されていますから流していきましょう、こういう仕組みをつくったわけです。ですから、そういうふうにニーズがどんどんふえてくれば、それに対応して気象庁の方から流しますよ、しかし、受け皿である支援センターの方でその対応ができなかったら、幾ら気象庁が流しても、あるいは民間からニーズがあっても、そこでストップしてしまうではないか、だから、そうならないように国としてはちゃんと見て、なおかつ、国の機関であれば長官が指揮命令をしてそこはできるんですが、それができないものですから指導・助言をしていきます、こういう趣旨だと理解していただけたらと思います。

    (部会長)どうもありがとうございました。

    ほかにございませんか。--それでは、3.2「気象庁以外の者の行う気象観測の技術基準適合義務等」。

    (専門委員)3-2-12ページの(3)のところです。「気象業務の健全な発達」のところの最後に「届出制度は、引き続き維持することが適当である」と書かれているんです。私はそのとおりでいいと思うんです。ただ、「ただし」というのを入れていただけますかと。「ただし、その事務手続を簡素化する努力をする」とか、何かそういう言葉がないでしょうか。つまり、届け出制度自体を維持することは適当であるということに対しては我々も抵抗ありません。ただ、もっと事務手続を簡素化していただきたいということを入れさせていただけないでしょうかということを申し上げたいんです。

    (事務局)今の届け出制度のことでございますけれども、これにつきましては、従前から例えばフロッピーで届け出を一括受付でやっておりますし、ファクスでも受け付けるというぐあいに簡単化を行っております。そのあたりの実情はご存じだと思いますが、専門委員のご提案の趣旨に沿って、そこについては修文いたしたいと思います。

    (部会長)そうですね。それは後で申し上げますけれども、そういう趣旨に沿ったマイナーな字句の修正はお任せいただきたいと思うんです。

    3.3「気象庁以外の者の行う予報業務の許可制度及び気象予報士制度」はいかがでしょうか。(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)とかなりたくさんございますが、いかがでしょうか。

    (専門委員)それでは、3-2-14ページの(3)「許可制度の運用についての基本的考え方」のところなんですが、最初の素案では「次の条件を満たすこととなるものについて積極的に許可していく」ということだったんですが、これが「満たすものについて、」と変わったんですが、ここは言葉の問題だけですね。

    (事務局)はい。

    (専門委員)そうですね。次なんです。「許可していく」と書いてあったのが「いくべきである」に変わったんです。

    (事務局)気象庁の文章であれば「いく」ですけれども、これはあくまでも審議会の報告でありますので、「いくべきである」というのが適当ではないかと、それだけの趣旨でございます。もちろん気象庁としては「いく」ということでございます。

    (専門委員)そうですか。わかりました。

    (部会長)こちらからは「いくべきである」と出して、それを受けて「いく」ということです。

    (専門委員)わかりました。①の「数値予報モデルの成果を利用した予報技術が確立し、かつ、安定的に利用可能であること」という文章になっているんです。最初の素案では「数値予報モデルを利用した」と書かれているんです。さらに、最初の素案は「かつ、安定的に運用可能であること」と書いてあるんです。この「運用」という言葉と「利用」という言葉は、我々にとっては月とスッポンなんです。天地の差があるんです。

    もう1つ、「モデルを利用した」という言葉と「モデルの成果を利用した」の「成果」というのに限定されていること、ここも我々にとっては大変な問題なんです。ここが言葉に対する我々のオーバーセンシビリティーなのか、それとも、いや、深い我々なりの読みがあるんだよと言われるのか、これもさっきの「べきである」という話と「する」という、その議論と同じだよというのであれば、私は最初の素案でお願いしますよということを申し上げたいんです。

    (事務局)ご説明いたします。

    「成果」というのは、例えば、モデルを計算した結果そのものを直接に利用するという場合もございますし、当然ご承知でしょうけれども、それをまたAMOSのような統計的手法を使ってさらにいい精度を求めるとかいろいろありますので、それをより広くするためにこういう書きぶりにしたという点が1点でございます。

    それから、「運用」といいますと、数値予報モデルをみずから運用しなければいけないのではないかとかいうような変な読み方をされたときにちょっと困るなというところがあって、別に自ら運用していただいても結構ですし、それは一向に構わないし、どこかにあるものを利用していただいても結構ですし、それはすべて「利用」ということには含まれるのではないかということで、ここに書かれていることは、我々の立場では範囲を広げたのであって、狭めてはいない、そういう意味でございます。

    (専門委員)もしもそういうことであれば、ここの言葉の誤解さえきちっとクリアにしておけばよろしいかと思うんですが、我々の読み方は、これをどういうふうに読んじゃったかというと、この辺が我々の思い込みの激しさなんだと思うんですが、正直ベースで申し上げさせていただきますと、いいか、全部気象庁がやるから、それを渡してやるから、その成果を君たちは利用するんだよ、そして全部我々が安定的にちゃんとプロダクトは出してあげるから、運用なんていう生意気なことを言うんじゃないよ、おまえさんたちはただ利用するんだよ、こういうふうに実は私どもは思い込み、激しく理解するんです。つまり、「運用」というのは、いろいろな可能性の中に我々が工夫をいろいろ凝らしてやっていくという大きな意味があります。それに対して「利用」というと、もうここにアウトプットが出てきて、それを限られた用途においてただ利用する。つまり、おまえさんたちは利用技術だけを伸ばしていけばいいのであって、それ以外のところについては一切やる必要はないよというふうな、すごく限定的な言葉として実はこれは響いちゃうんです。この辺が民間と言われると民間なのかもしれませんが、要するに、我々は本当の気持ちで申し上げますと、「運営」という言葉が私ども民間の場合は実は命なんです。つまり、サービス・アンド・サポートというようなものを継続的にやるということを命としているんです。その意味においては、「運用」と「利用」という言葉をきちっとお互いをうまくバランスをとったところで我々は「運営」という言葉を使っているんですが、「利用」という言葉の中に、我々の持っている感性ではそのぐらいの実は限定目的というのか、お上がくれるから、済みません、プリーズでという感覚にとらざるを得ないぐらいの響きを持っているので。でも、事務局のお話を聞くと、いや、そういうことではないんだと。

    (部会長)私は大変鈍いのか、今のお話を聞いて、そういう考え方もあるんだなということをほとほと感心したんですが、基本的な考え方はできるだけ条件を緩めようという考え方だと僕は思うんです。できるだけ緩めていこうと。僕の解釈が正しいのかどうかわかりませんが、数値予報モデルを利用できるのであれば、その成果の利用なんていうのはもちろんできると。だから、モデルを利用するということの方が厳しい条件ではないかという気がしたんです。モデルを利用するんだったら、その成果だけではなくて、もっといろいろなことができるわけです。気象庁が出した成果以外にもいろいろな成果を出せるわけです。だから、むしろそちらの方が厳しい条件をできるだけ緩めようという、そういう思想が入っているのではないかと僕は思っているんですけれども、専門委員の方はむしろ厳しいように受け取られたので、なるほどそういう考え方もできるんだなと感心して聞いたわけです。

    (専門委員)要するに、官民の役割分担という大前提があって、民間は民間でやるべき最大の仕事をやれよというのが一方で行革の中にありますね。僕の言葉で言うと、官のロマンと民のロマンが集結しなければ21世紀を迎えられないというのが私の感じですから、そこはやっぱり官のロマンは官としてやれる仕事をばんばんやる。そして、押さえなければいけないところはちゃんと押さえる。でも、民間ベースでエネルギーを使ってやれよというところについては、それは甘えるなよというところがあっていいと僕は思うんです。ですから、そういう意味で、成果を何とか出しましょう、何とかしましょう、あるいはやわらかいというか緩いという言葉の中に実は過保護的な感覚が仮に出てくるのであれば、そこは私は別に過保護にする必要はないと。先ほどの私の絵がいいかどうかわかりませんが、増大するニーズに対して気象庁も精いっぱい頑張るだろうし、我々も精いっぱい頑張るだろうし、その中だってまだお客様のニーズというようなものは私は満たせないのではないのかと。カスタマーサティスファクションなんていうのはそう簡単にできないぞ、そんな甘いものではないんじゃないですかという感じが私は今しますのでね。

    (事務局)「成果」という言葉は、数値予報モデルの出力されるデータ、原データも含めてさまざまなレベルのものがありますが、我々はそれをすべて「成果」と考えております。ですから、言っている意味は物すごく広いんです。最終成果物という言葉があるものですから誤解を招くとすれば、「数値予報モデルのデータ」とか、そういう言葉にすることについては構わないと思います。

    それから、「安定的に利用可能」というのは、数値予報モデルの運用ではなくて、その成果の安定的利用という意味まであります。最終プロダクトをつくるためにそういうデータをいろいろと加工がなされなければいけない。その加工が安定的に--気象庁の方の提供も安定的でなければいけないし、受け取る側も安定的でなければいけない。そういう意味で、エンドユーザーというか、民間気象事業者のお立場で考えれば「利用」という言葉が適当であろうと我々は考えただけでございまして、部会長がおっしゃっているように、方向としてはうんと広めようという趣旨であります。最初の「成果」という言葉が、そういう意味で言うと「成果物」というファイナルプロダクトのイメージを想定するということであれば、そこについてはさらに検討が必要かと思います。

    (部会長)専門委員のお考えはよくわかりましたので、そういうことを考慮して修文はさせていただきたいと思います。

    それはそれでよろしいでしょうか。

    (委員)今の①の次の②の2行目のところの「技術が気象庁から民間事業者に移転されること」、これはどういうことでしょうか。気象庁から移転しなくてもその技術というのは存在するわけですから、こういうスペシフィックな言葉がどうして出てくるのかよくわからないんですが。

    (部会長)この①と②は、蛇足になるかもしれませんが、①の方は民間側に対する条件ですね。②はむしろ気象庁側に対する条件。気象庁が外部に対して移転し得るような、そういう技術なり何なりが整った場合というような、気象庁側に対する準備がこれだけなされていなければいかんという、気象庁の技術移転の体制なしに、ただいい、いいというわけにはいかんだろうと。だから、①は民間側に対する条件、②は気象庁側に対する準備体制、そういうものだと僕は思うんですが、いかがでしょうか。

    (事務局)部会長が今ご説明なさったことがすべてなのでございますが、現在においても数値予報技術については気象庁がそのリードセンターの役割を国としてもやっているものですから、民間気象業務支援センターを通じて数値予報モデルに対する研修等を気象庁が積極的にやってほしいということで、気象庁が持っております数値予報のさまざまな技術をもっと積極的に民間に公開し移転していきたいと我々は考えております。

    先ほど委員がおっしゃたように、大学だとかさまざまなところに数値予報の技術があるよと、それはそれで民間の方でどんどん吸収していただくのは大変結構なことだと思うわけです。

    (委員)ちょうど今そういう境目で、この前も言いましたけれども、リージョナルモデルというのは大学なんかでだんだん練習みたいにしてやって、そういう人が会社に入るなんていう状況がどんどん出てくると思うので、それはそれですが、今気象庁の方からおっしゃった意味はわかるので、だとすると表現はもうちょっと違うんじゃないかなというふうに思います。

    (部会長)表現がいいのかどうかという問題はありますね。

    (委員)意味はわかりましたので、文章を何か考えていただくということかと思います。

    (部会長)ほかにいかがでしょうか。どうぞ。

    (専門委員)(4)に「気象予報の予報区設定の自由化」というタイトルがありますが、まず、これは大賛成でございまして、ありがとうございますというのと、これで我々の気持ちが一体になりましたねというのが1つあるんです。まずそれを確認した上で、要は、これを「予報区設定及び予報期間」という言葉を言うと絶対にここで問題が起きるだろうということを前提にして、これから民間の立場の話をちょっとさせていただきたいんです。

    まず、今度1カ月までいろいろと気象庁の方から積極的にデータも公表していただけるようになったし、我々もそういうものを使えるようになったので、占いではない形で、ゲスワークでもちゃんとした科学性を持ってやっていくということができる。したがって、そういう意味では気象庁の方からはこれで予報許可ができるというふうにお考えになった、ここのところは非常によくわかるんです。

    問題は、この先の3カ月とか、もっと6カ月とか、先ほども委員も指摘されていましたけれども、やっぱりそういう増大するニーズというのに対して気象庁はもっと頑張ってくださいよというのがありますね。そこのところを頑張ってくださいよということは、イコールまだいろいろな研究段階もありますよということですね。その研究段階にあるというようなものについて、気象庁的な立場からすると、これが許認可の対象としてオーケーということを言えるかと、これが気象庁の感覚だと思うんです。そこはよくわかります。ただ、18号答申のところでも結構その前哨戦をやったと思うんですが、私は今回の21号答申の中にこういうふうにきちっと整理できませんでしょうかと。それは、3カ月とか6カ月について民間が予報をやれるよなんていう、そういう打って出ていくようなことをやれば、それは市場原理に基づいて、はっきり言って市場から撤退命令が出ちゃいますよと。つまり、市場原理というのはそういう力がありますよと。ですから、いい意味で研究段階であるとか、研究成果の発表でしかないというときには、それなりの技術者的良心を持ってやっていくしかない。また、その技術者的良心をちゃんと持っているという担保が気象予報士であり、そういう事業者なんですから、そういう意味において原則ここは予報期間も自由化するということをはっきりと言っていただいて、そのかわり、我々民間気象会社もちゃんとわかっているわけですから、つまり、1カ月までは気象庁のいろいろな努力、それから技術の進歩、我々民間の方もそれを吸収する努力もし、これからもあわせわざでいかにフロンティアを広げていくかということをやっていこうじゃないかと。それは気象庁のイニシアチブだけれども、気象庁におんぶに抱っこではない形でやっていこうということについても21世紀は頑張っていこうじゃないかという話もしたわけですから、そういう意味でここをどうしても一歩進んでいただいて、「予報区域及び予報期間の自由化」というところまで一歩踏み込んでいただいて、しかし、そこのいろいろな問題点というものについては十分に理解していると。

    なぜこれを申し上げるかというと、科学の進歩というようなものを理学の進歩というふうに限定しては絶対だめなんです。気象学というのは理学の世界だということでずうっとやってきたわけですから、我々は予報の精度にしても何にしても、理学の進歩と気象庁の進歩と予報の進歩を全部同じラインに持ってきちゃったわけです。私はメーンに理学があるということはわかっているんです。ただ、工学的アプローチという経験値とかいろいろなやり方で少しでも予測というようなものについての技術を向上させる。はっきり言って、おまえたち、それはないだろうと言われるぐらいのことも時にはベンチャーしてみるというような中から技術のブレークスルーは起きているという事実もあるわけですから、技術者的良心というのをかなぐり捨てたとか、あるいは予報士で我々が担保している技術とか科学性とかというものを絶対否定しないということが基本的にある今の段階においては、あえて予報区設定の自由化というようなものを気象庁さんもいこうとばんとおっしゃっていただいているわけですから、ここはもう1つ「及び予報期間」と。「原則として」という言葉がつくのか、そこはいろいろなただし書きがあるのかもしれませんけれども、思い切ってその辺の予報期間というようなものをきちっと出していくところまでやっていったらば、私は21号答申の意味というのは出てくるのではないかと感じます。この辺のところについて気象庁さんのご見解というか、ほとんどよろしくという気持ちなんですけれども、ここをコメントいただきたいんです。

    (事務局)理念としては予報区プラス期間である、こういうご趣旨は気象庁と全く同じでございます。技術論の段階で、まず我々が提案しましたのは、予報区について今は局地ということから少し広げるべきではあろうと。もう1つ、今、専門委員が言われたことについては、(5)の「1週間を超える長期の気象予報について」ということで、期間についても、技術の確立したものについては自由化というか、そういう期間延長をどんどんなさってもいいのではないかということで、理念としては私どもが民間気象事業者のご要望をここに提示したつもりであります。

    (4)の予報区設定と期間とはやはり違う理念でございますから、それはそれで分けて整理したということで、期間についての「自由化」という言葉がないのは、それが技術の世界から、例えば3カ月予報だとかそういうことについては、まさに先生がご説明なさったように研究開発段階のものもある。それから、精度においてもまだ必ずしも望ましいものの水準になっていないところがあるということで、(5)の「1週間を超える長期の気象予報について」の中で、しかしながら、全部それはだめよというのではないよ、週間予報、1カ月予報、技術が確立したものについては、国民のニーズがあるんだから認めましょう、こういう趣旨で整理したつもりでおります。

    (専門委員)それの関連で、17ページのハ「必要な数値予報技術の開発を進め、それにより精度が向上したものから積極的に予報業務の許可を行い、民間気象事業の振興を図るべきである」と、こうくるんです。気持ちは全く同じ次元を我々は歩んでいることはわかるんですが、裏にとるとこれはどういうことかというと、精度が向上したものから、お上が積極的にとは言いながらも、おれたちがその情報を提供する、そして、そのことによって予報業務の許可を拡大する、こう言っているんです。民間気象会社はそれまではだめだよ、こう言っているわけです。ですから、だめだよではなくて、そこでやるときとか、それを発表するときに、技術者的良心とか、技術の水準とか、そういうようなものに対してデューデリジェンスというか、正しい理解を持ってやるということでしょうと。ですから、あるときには長期予報という言葉を我々が使うかというと、我々が独自に発表するとかという話になると、それは正直言ってまゆつばものだよとか、どうのこうのとかということで、私は市場原理がそこを支配していくと思うんです。ですから、業務それ自体の許可を制限しておく、気象庁の技術がある程度高まったら、それはやっていいよ、こういうスタンスで物事を考えるというのがおかしいんだ。

    なぜかというと、工学的なアプローチを忘れていますよ。全部理学の世界で今はこうだよというふうな世界にどうも閉じこもっているようにしか思えない。だから、そこは原則、精度向上が実現したものから許可するということではなくて、許可は許可、予報許可に制限はない。でも、その運用に当たって気象業務法で言うところの精度だとか品質の担保ということに違反するようなことのないように、国民経済的にも、あるいはお客様にとっても迷惑をかけるようなことのないようにきちっとしなければだめですよという、ここのところをきちっと押さえておくことによって--今回の予報許可というところに、気象庁の精度がよくなってできたらいいよというスタンスをとるのは、私は絶対21世紀的ではないということを強調したいんです。ここはいかがでしょうか。

    (事務局)16ページの(5)のイに書いてありますように、今回新しくつけ加えた文章なんですけれども、気象庁が出している1週間を超える予報については「現在でも1か月予報を除き、必ずしも予報精度は利用者が期待する水準には達していない」と非常に厳しい書きぶりなんですけれども、これは我々は事実と受けとめておりまして、これは理学とか工学とかそういう問題ではありません。要するに結果でございます。これをもとに、この現状を踏まえた上で、これを許可するという形である意味で言うとさまざまなものが出ていくということについては混乱を招きかねないということを考えているというのが現状でございます。

    その下の「しかしながら」というところからまたあるんですが、「ニーズは一層高まっているため、国内外の気象機関や研究機関において、気候予知のための数値予報モデルの開発が精力的に進められており、精度向上の見通しが開けつつある」、そういうところから今のような表現でお認めいただきたいと考えております。

    (委員)今のところが問題なんだと思います。ここの現状認識は長期予報については不十分だということは認めていて、しかしながら、今は数値予報の改良を図っているということにとどまって、社会のニーズがあるから一般には経験則とかその他それ以外の方法による予測が行われ実用に供されているという事実があるわけです。みんなそれなりに予測は必要とするから。その事実をまず認識して、それではどうするかというのがさっき専門委員が言われたことなので、ここの事実認識は数値予報以外に何も今はないということではないと思うんです。十分ではないからただ努力しているだけではなくて、世の中に非常に高いニーズがあると書いてありますが、実際ニーズがあるので、それ以外のさまざまな手法、経験的手法、統計的手法等によって現実にはそれに対して一般行われている。それはほとんど間違いないと。

    それから、気象機関等においても経験的手法でこの前までもやっていると思いますし、もちろん広く外国だったら、エルニーニョとかそういうのを別に数値予報でやるわけではなくて、いろいろなファクターを例えば指数化して、それの重回帰なんかを使って予報をやっているのは、アメリカ等を含めてたくさんあるわけです。そういうふうなことがあって、いろいろな統計的な手法なんかはほかのところでもできるわけですから。それで、ではどうするかということに話が進むんだと思うんです。そこの前提について僕はそういうふうに認識しているんですけれども、それでいいでしょうね。

    (部会長)よく気象業界ではディアグノーシスとかプログノーシスという言葉を使いますね。省略してディアグノとかプログノと言っていますけれども、もともとこれは医者の用語なんです。それで、よく医療事業と気象事業との比較をされるんですけれども、病人が医者のところへ駆け込んできたときに、その病気の原因、それに対する対処法が学問的、医学的にわかっていない。わかっていないから受け付けませんというふうにはいかないわけです。だから、その時点で医者として最善の努力を尽くすか、しばらく様子を見ましょうなんていうことで風邪薬のようなものを出すとか、そういうことでずうっと来ているわけです。気象業務の場合も、これはどこの国でもそうだと思うんですが、当初気象事業というのは国家事業として始まった。それは、国民の安全であるとか国土の保全というような観点から気象事業が行われておったわけで、今から100年以上前にさかのぼるわけですが、その当時でも一応予報業務というのはやっておったわけです。今から見れば観測網もそれほどないような状態でよくぞそういうことがやれたなと思うんだけれども、やはりその時点でベストと思われるような手段でやらざるを得なかったという事実があって、医療事業と気象事業とは大変似ているなということなんです。

    だから、この問題は僕も理論的にすっきりした回答は出てこない。役に立たないものは予報するなという考え方も理論的には出てきますし、役に立たなくてもいろいろな情報があるんだから、その範囲内で最善の努力をやればいいではないか、そして一方で研究開発ということをやって技術水準を上げていくという努力をすればいいじゃないか、一体どちらをとればいいのか。どちらも一応それぞれの理論体系内では筋は通っているわけです。

    (専門委員)ちょっと意見を言わせてください。

    21世紀はどういう時代かということを考えてこの答申というのがあると思うんです。21世紀というのは、わからないことはわからないということを一方で言いながら、わからないものにチャレンジしているんだということも言っているんです。そして同時に、1人1人が自己責任においていろいろな情報なりを受け取っていこうじゃないかと。つまり、何かというと、全部提供者だけの問題だというふうに片づけるつもりはない。それを利用する側もその自己責任という考え方はしっかり持とうじゃないか、これが21世紀的な考え方だと私は思うんです。

    だから、原因自分論だとか、自己責任とかという考え方を全然持っていないというか、そういうのを余り強調しなかった20世紀と比べますと、私は、自分みずからが主体的にいろいろなデータを評価しながら最終的には自分が責任を持って、それに対応する対応策なりを自分の責任として受けとめるという考え方が21世紀にあると思うんです。ですから、そういう21世紀の法体系というのか、文化論というのか、新しい人間観というようなものが前提にあるのであれば--技術論だけを引っ張り出してきて、それで今のこの技術では良心的に言うとまだそこはできないんだから、できないものに対して気象庁が許可を与えて、そしてどうのこうのというようなことは気象庁の技術者的良心が許さないとお考えになる考え方は十分にわかるんですが、そうではなくて、気象庁はまだ一生懸命やらなければいけないことがある、今はっきりと指摘されたようにまだ技術水準に達していない、やらなければいけないことがたくさんある、やりましょう、こう言っているわけですね。そういうことをオープンにしていって、そして、気象庁もそういうことをオープンにするわけですから、そのときに一民間とか一ウエザーキャスターが私はどうのというようなことで占い的に出てくるというようなことがあれば、21世紀の人たちというのは、それは市場原理に基づいて市場から絶対撤退命令を出すんです。また、そういうような社会をつくっていこうというふうに言っているんです。

    ですから、私はそういう意味で、原則これができるようになったらこれを出すという小出し型の許認可の発想に立つのではなくて、自分がちょっと長期予測なら予測についての何か研究成果なりをやった、そうしたらこの研究成果でいくとこうなる、自信はちょっとないんだけれども、でも、こういうのがあるんだというようなことを少し積極的に述べていくというようなことを認めてやろうじゃないかと。そういう1人1人の科学者としての、あるいは技術者としてのイニシアチブというようなものを認めていこう、また、それを評価する人たちがそれだけの良識を持っている時代なんだよというようなことを考えてこの問題をとらえていくべきなのであって、今までの気象庁さんの立場からすると非常に理解できるんですけれども、私は21世紀のパラダインシフトということを抜きにしてここのところの議論を進めることはかなり難しいと思っているんです。私はここでは気象庁にかなり同情している世界があります。ただ、もう一方でパラダインシフト、利用者側の新しい自己責任の考え方というようなものをきちっと理解させた上で、この辺のところについては入っていかなければいけないのではないか。

    例えてみると、あなたは普通免許が取れますよ、だけど、大型免許はまだテクノロジーが進歩していないからできませんよというような感覚になることはないんじゃないですか。私は、ドライバーとしての、あるいはパイロットとしての、あるいはシーマンとしてのある1つの能力とかノウハウとかというようなものを身につけて、近代的ないろいろなテクノロジーが進歩してきて飛行機も変わる、船も変わる、何も変わるというようなときに、それだけの技術者がそういうのを利用して積極的にいろいろなことをやっていくということにちょっとディスカレッジするような、そういうことが寂しいんです。それは気象業界全体を脆弱なものにしてしまうのではないのか。気象技術者がもっともっと伸び伸びとやっていくという環境を民間も気象庁も一緒になってつくっていけばいいじゃないですかということを強調したい。気象庁にやってもらわなければいけないたくさんの研究開発とかいろいろなことは前回も申し上げてきたとおりなんですけれども、私はこの法律の見方、考え方のところにも大きな変化をぜひやっていただきたい。僕は、それが21世紀を見た21号答申だろうという気がしてならないんです。

    (委員)先ほどのことの繰り返しでありますけれども、今たまたま長期に関して、いわゆるモデルの計算による予報がもしかしたらできるかもしれない。これはそんなに容易なことではないと思いますけれども、どのぐらいのときまでにちゃんとそれが実用可能なものになるかというのは、必ずしもそんな明確な見通しは今立っていないと思います。逆に、今何が気象庁で行われているかといえば、さっきお話ししたような必ずしもモデルの計算ではなくて、将来の気候に影響を与える海の表面温度とか、積雪の状態がどうとか、そういうことの重回帰式とか、一種の統計的、経験的手法がかなりウエートを占めて、それによって必ずしも十分ではないけれども予報を出しておられる。それは他の国も同様ですし、少なくとも過去はずうっとそうだったわけです。

    今たまたま、もしかしたらあとちょっとすると数値予報がうまくいくかもしれないという状況があるのでちょっとこんな話が出てきますけれども、それも僕はかなり難しいのではないかと思うんですが、それを置いて考えると、その段階で今すぐできることを考えて、短期予報と同じように長期予報が社会の需要が非常に大きい--これはさっき書いてあったわけですが--現にいろいろな形で対応がとられているということを考えると、多分今の技術水準でやれることとして、SSTとか、積雪とか、過去何カ月の何だとかいろいろなものがあると思うんですが、そういうものをインターネット等で--もう既に公開されているというお話ですが、短期予報の支援センターと同じようにそういうものを公開されて、いろいろなところではそれをもとにして、それこそいろいろな相関とか統計的方法を工夫して、長期予報が必要なところのそれぞれの目的に応じた予報のとにかく今よりはいいやり方を考えていくというあり方は十分考えられる。仮に数値予報の見通しが余りなかったら、絶対そうすべきだと思うんです。

    そういうことを考えると、ここのところはどういうふうにするのが一番いいのかというのはすぐ答えは出てきませんけれども、数値予報ができるまで一般での長期予報はやるべきでないというのはちょっと一方的に過ぎると思います。部会長がこの辺のことは一番お詳しいと思いますが、いかがなものですか。

    (部会長)この点が一番悩ましい点です。ただ、僕はこれを拝見して思ったことは、昔から言われているように、日本の官僚の言うことには間違いがないと。日本の官僚の無誤謬性というのはずうっと昔から言われておった。それは長所でもあったんだけれども、今やそれが一部短所となっている。その点を今度気象庁は、これまで自分たちがやってきた予報の水準は十分達していないということをはっきり明言したわけです。これは1つの大きなポイントであるということ。それから、では、それをどういうふうにするかということで、これは気象庁内だけにとどまらず、民間、官、学も含めて一体となってそのための調査、開発、研究をやっていこうじゃないかということをここでまたもう1つ大きく打ち出したわけです。官の内にとどまることなく、官、民が力を合わせてやっていこうと。そのために必要とあれば積極的に情報をどんどん公開していきますよと、情報公開というもう1つの大きなポイントを打ち出したわけです。僕はこの3つのポイントをここで鮮明にするということは、今後の進み方にとって非常に大きな方向づけになっているのではないかと。僕はむしろ、1カ月予報を再来年からどうこうとか、計算機が入ったからどうこうということよりも、そういう方向をここで出せばいいのではないかという気がするんです。

    しかし、気象庁の方では、1カ月予報についてはこの程度のところまで技術水準が達しているんだ、満足と言わないまでもパーシステンス(持続予報)に比べてずっとレベルの高い結果が得られている、ここまで来ていれば一応この段階ではできるだけオープンにしていこうという姿勢で出してきた。見方によれば、それは小出しではないか、一挙に出せばいいんじゃないかという見方もあるんだけれども、これまでの局地予報を含む予報許可制度との一貫性、体系としてできるだけ矛盾のないシステムを維持しようという観点から気象予報士制度も含めてやろうとすれば、今の段階ではここまで来たということは非常に大きな進歩ではないか。今後、これが終わった後、21世紀を目指した気象業務のあり方という議論をするところでもう少し大胆に、場合によってはそういうことを見直して打ち出すということもあるのではないか。この中間報告の段階では、このところまでいけば大変大きな前進ではないかなという気がしたんです。

    (専門委員)先生のおっしゃるとおりで、私も全く同感なんです。ただ、私の感情を込めてちょっと言わせていただきたいんですが、世界に誇れる気象庁だと僕が自慢している気象庁が1つだけ世界に負けているのがあるんです。それがこれなんです。この予報許可なんです。つまり、これだけがグローバルスタンダードではないんです。でも、気象庁を責められるかというと、僕はずうっと考えて気象庁を責められない。これは日本人だ。これは日本人が変わらなければだめだ。だから、グローバルスタンダードの議論を気象庁のテクニカルな議論に終結させてはならない。僕は、気象庁は気象庁として技術の世界もきちっとやっていくし、これからもやらなければいけないし、認めているし、おれたちも応援するしみたいな、そういう話はしっかりやりましょうよと。ただ、グローバルスタンダードという、フリーで、フェアで、オープンで、そしてやれるものならやってみろ、そういう少しベンチャースピリットというのか、少し勇猛果敢というのか、場合によっては無手勝流もありというぐらいの、これが今の世界のスタンダードだ、そしてそういうこともきちっと認めるんだという国民的なコンセンサスをきちっと持つというその21世紀を、気象庁が、我々気象業界が打って出ていこうじゃないかと。情報化というのは、極論すると日本の気象庁が変えていくんだというぐらいのところまで乗り込んでいっちゃおうじゃないかと。そういうふうにしていけば、建設省のいろいろな世界とか、それぞれのところに情報化のいろいろな問題があると思うんですけれども、そういうようなものの行政の中で迷っているいろいろな問題点を気象庁がイニシアチブをとって日本を変えていくんじゃないか。

    「予報許可」という言葉に、自然現象をあたかも法律でコントロールしているというふうにしか外国の人間には理解できないような、どうしてもそういうことがあるんです。ですから、ほかはもう最高なんです。僕は世界のどこへ行っても、世界のどの気象長官と会っても、絶対に誇れる。こんなにすばらしい、いい行政をやっているところがどこにあるんだということを僕は言って、日本の気象庁モデルでいくべきだとずうっとやってきた人間からすると、この1点だけで私の柱が、軸足がガタガタっと崩れるんです。言論の自由とか、研究の自由とか、そういうのもないのかよと最後に一発言われると、そこでガターンと落ちていくという、これは気象庁だけの問題でないのはわかっているんですけれども何とか乗り切れませんかと、これはかなり感情が入ってしまうんですが、私はそう思うんです。

    (事務局)今のご意見なんですが、ちょっと確認させていただきますと、専門委員は許可制そのものがもう必要ないということをおっしゃっているわけですか。

    (専門委員)いや、そんなことは言っていません。つまり、許可制そのものは重要だ。なぜかというと、一定の品質の担保をするということは絶対に必要なんだから、それは社会契約説的にいっても予報士という担保を持って、そして進めていくということについては、前回の18号答申の中で我々は理解したし、それで平成3年に変えて平成5年から実施したこと自身は、その結果を見ればわかるけれども、よくいっている。気象庁と民間とがあわせわざでやることによって国民的期待にこたえていっているではないか、いきつつあるし、もっと増大することに対してもいこうとしているじゃないか、こういうところがあると思うんです。ですから、許可制そのものに対する否定なんかは全然していないわけです。

    ただ、予報許可の範囲のところで、今、1カ月まではいい、でも、それ以降はだめだとか、これはいいけれどもあれはだめだとかという、そこの辺のところに入っていったときに、1カ月はいいんだけれども3カ月とか6カ月はだめだよという点については検討の余地があるのではと思うわけです。

    (事務局)予報業務の許可をしているというのは、3-2-13のところに「予報業務の許可制の必要性」というところで原則論を述べてあるんですが、このこと自体はご理解いただけると思うんです。本来ならば、人間の活動というのは自由ですから、それこそまさに専門委員がおっしゃるように自己責任に基づいて自由に活動していい。多分、我々の活動というのは、その自由な分野の方がはるかに多いんです。ただ、一定の公益上の観点から必要があると思われるところについては規制をさせていただきますよ、これはみんなのためですと。その許可制というのは、原則的にやってはいけませんよという非常に大きな規制になるわけです。ただし、一定の条件を満たしたときには、その許可禁止を解除してあげましょうということで許可という制度があるわけです。それを今の法体系上は、気象に関しては気象庁がやりなさい、なぜならば気象庁が気象に関しては少なくとも、すべてとは言えないかもしれませんが、我が国の行政機関の中では一番権威があるはずだ、専門的な知識もあるはずだ、それなりの体制も整えているはずだという前提があって、こういう制度をとっているわけです。

    そうしますと、気象庁が禁止の解除、許可をするわけですから、気象庁が物差しを持っていないといけない。繰り返しになりますけれども、許可というのは、本来自由なものを自由にしてはいけませんよと言っているわけなものですから、それをするためには非常に厳密な基準が必要になってくるわけです。気象庁の思惑で、例えば、彼は気に入らないから許可しないとか、そういうことをしてはいけないわけです。そうすると、客観的な基準、だれもがなるほどなと思うような基準が必要になってくるわけです。今まで許可をしてきているというのは、ここまでならば気象庁として判断できるものですからと。要するに、不正確な気象情報が流布したら公益上困るから許可制にしているわけですから、不正確な情報ではないというものだけが流通というか流布するように見ているわけです。気象庁がある一定の物差しで、ここまでならば信用できるでしょうというものに今しているわけです。

    ですから、気象庁自身が、はっきり言うとまだ信頼性について自信が持てませんというものについて、どうぞご自由におやりくださいということになりますと、気象庁が本来判断すべき物差しがないものについて自由におやりくださいということならば、物差しがあるものについてだって当然のことながら自由にできるはずですね。ですから、そこのところは気象庁として信頼性がこれなら十分あるでしょうというものについては許可はどんどんしていきます。これからもしていきます。そのために技術開発なり何なりをどんどんしていって、気象庁としての予報技術を高めていきます。もちろん、ほかのいろいろな技術があるでしょうから、そういうのも取り入れながら必要なことをします。ただ、気象庁は判定者ですから、気象庁として物差しを持たないものについて判断ができないでしょう、こういう趣旨なんです。

    (専門委員)そうですね。そのことはよくわかるんですが、本当は気象庁は物差しを持っていないわけではないんです。不確定分布がどこにあるかということはわかっている。これは、その分布をある一定のところにまで持っていくというところの議論なんです。ですから、何もわからない話をしているわけではない。そうですね。そうすると、諸外国の先進国はこれをどう見ているか。つまり、グローバルスタンダードというのが仮にあるならば--それはアングロスタンダードだなんていう世界で私は議論するつもりはないんですが--これは規制の対象にもならないし、許可の対象にもなっていないという考え方なんです。つまり、自由な研究というような世界、あるいはそういう活動というのは国がサービスをしてきたということについてだれも否定してはいないんだけれども、そのサービスというようなものを国が持っていて、それを民間に分け与えるというような考え方では先進国はやってきていないんです。要するに、そういう生い立ちがあるわけです。

    日本はいろいろな歴史的な経過を経て、我々は我々のやり方でやってきたんです。ですから、我々は我々でプライドを持っているし、日本流のどこが悪いんだ、これでいいんです。ただし、21世紀の日本を考えたときにどうなんだろうか。確定分布というのはある程度わかっている。でも、その確定分布というようなものが気候学的な世界からもっと経済活動に役立つとか、あるいはいろいろな計画に役立つためにやっていこうというここの努力というのは、私の感覚で言うと、先ほどの理学でもない、工学でもないというお話のとおりだと思うんですけれども、でも、気持ちの中に少しでもよくするためにみんながやっていくという1つのプロセスがあると思うんです。このプロセスを「予報許可」という言葉によって少しでもディスカレッジするようなことが、21世紀的な日本の考える考え方だろうかというところを申し上げたいんです。

    (事務局)予報業務許可というのは、業として繰り返し繰り返し日常生業としてやるものについての議論をしているわけです。観測研究というのは、その業の世界ではない。3カ月予報とか6カ月予報というまだやらなければならないファクターがたくさんあることについて、私どもは精度の問題があるから、まさに専門委員が言っていることを我々は提案したつもりでおります。良質のデータを国民、消費者に提供するということが、先ほど事務局より説明しましたことをもしも前提とすれば、現在のところ、良質だと我々が考えられ得るのは週間、1カ月。これについてはそこそこの社会的評価を得ている、技術移転がある程度可能になっているということです。技術の評価をして、いいものについてはどんどん民間に移転したい。民間でやった方がコンテンツがふえるわけですから、国民、消費者の立場ではいいわけです。そのとき肝心なのは、前回ある委員から言われた良質なものをちゃんと担保できますかということを一応物差しとして判断したものについては、理念で述べているようにそういうものについてはどんどん民間に渡していきたいという趣旨でございます。論点という意味で言うと、専門委員が非常に力を入れてお話しなさっていることについてはすべて受け入れていると考えております。

    (専門委員)この具体例でちょっとお答えいただきたいんですが、例えば、農業向けのあるケーブルテレビで我々が3カ月の傾向予測というようなものを、仮にお客様の方からのリクエストに応じてやるというケースを考えてみましょう。我々としては、そういう社会的要請に対してやりたいんです。でも、予報許可というキーワードが1つあって、その結果、我々がそこを裏わざを使うなり何なりで、私はもう二度と洗濯指数とかビール指数で逃げ回ろうとは思っていませんので、きちっとそれについては今農業の人たちが関心のあるいろいろなパラメーターについて我々がベスト・エデュケーテッド・ゲスではこういうふうに解釈することができるのではないかとか、こうではないかという意見をある技術者Aが、技術者Bが、技術者Cが言うことをノーとしますか。これは、技術者AとBとCがそれぞれちゃんとした良質なというか、科学的なというか、再現性があるとか何とかということを全部いろいろと担保しなければいけないんですけれども、そういうようなものがあるならば彼らの技術者的良心というようなものを認めていくという形でないと、ウエザーキャスターも、あるいは気象技術者も伸び伸びと自分たちの研究成果を発表していくという形になっていきません。

    そういう考え方に立つと、我々は裏わざを使って抜け道でというようなことによって気象庁と民間気象会社の中にだまし合いとか、キツネとタヌキの世界をやりながらというのは絶対嫌だ。そうではなくて、そこについては例えばアメリカのように、ここまでいったらどうでしょうかと。今回、思い切って気象庁は「必ずしも予報精度は利用者が期待する水準には達していない」とまで言い切ったんですから、例えば、3カ月予報については我々がやった今までのハインドキャスティングに基づけば最高の点数で60点だ、したがって現時点でこれを使うには皆さんそれなりのデューデリジェンスと自分なりのプルーデンスを持ってお使いくださいとまで打って出ていっちゃったっていいじゃないですか。もしもそれが自分たちが60と言っていたのが70になってきたら、70になりましたよ言えばいいじゃないですか。何も気象庁が今の段階において「必ずしも予報精度は利用者が期待する水準には達していない」という、理学的という言葉を使ったらばかやろうと言われるかもしれませんけれども、そういう記述的な言葉ではなくて、もうちょっと工学的にデジタル的にそこのところを出していって、その限界の中で皆さん利用に供してくださいと。気象庁はこれから60なんかで満足するつもりはないし、みんなで頑張りましょうよという世界で社会的なコンセンサスはとれていくのではないのかということを僕は申し上げたいのです。具体的に言うと、そういう技術者A、B、Cをどうしますか。僕は、そうすることによって気象のマーケットも気象技術者の職場も何ももっともっとも広がっていくのではないのかということを期待しているんです。

    (事務局)技術者A、B、Cの技術水準というものの物差しを、我々気象庁として長期予報をずっとやってきた経験で技術の評価をした上で、社会の混乱を招かない良質なデータが提供できるかという物差しで今考えているということだけ申し上げておきます。

    (専門委員)全くこの道の素人ですが、今の議論を聞いて私たちの周りに行っている変化をちょっと感じたんです。今、消費生活の周りも随分たくさんの規制緩和が起こってきて、それを消費者が判断するという時代に入っているんです。一時的に非常に混乱もあるし、消費者としてはしんどいものがたくさんあるんです。私どももいろいろな受け皿の注文を出したり、消費者も参加できるような情報の開示の仕方を要求したり、いろいろな発言をしていっているわけですが、原則的にはそのままのものを出していただければ、それを判断していくのはやはり市場だろうと思うんです。上等なものばかりを並べ立てられるのが理想かどうかという問題があると思うんです。やはり競争というのもありますし、予報などが外れていれば、そこの予報会社は受け入れてもらえないということも起こるので、私は余りきちょうめんに上等な部分だけを出していくということを思わなくてもいいのではないかと。分野の別なところから見るからそうなのかもしれませんが、我々が今かんでいるのでも、製品の安全性だとか、金融だとか、農業の問題だとか、やはり大きな問題に直面しているんですが、一応かなりよく自由化されていっています。

    今のお話を聞いていると、やっぱりもうちょっと最後の段階の自由度もあってもいいのではないか。例えば、きょうのお天気は1日雨のような予報でしたけれども、お昼から晴れてきて、それでも幸せなような気分でいますから、3カ月予報で狂ったら、もうあそこのところはマスコミの中にのっけるなというようなトラブルがあって、やっとそういうところも成長していくんじゃないかなという気はするんですけれども、そういう乱暴さはだめでしょうか。

    (部会長)大変ありがとうございました。

    確かに、そういう自由化という1つの方向に向かっていると思うんですが、こういう特殊な専門的な判断をするに当たって、ある種の知識を必要とするものについてはできるだけ良質の情報を公開しておくということが必要なわけです。そのための準備にかかっているわけで、僕は皆さんのお話を聞いておって、気象庁のお考えも皆さん方委員のお考えも基本的には同じ方向に向かっていると思うんです。方向としては同じ方向で、ただ、そのステップとして踏むべきステップをどれぐらい重視するかしないか、そしてそのスピードをどういうふうにしていくかという、そういう問題だと思うので、決して意見はまとまらないわけではないだろうと思うんです。

    ただ、この中間報告の段階は時間的にも非常に急がれておって、今の話は恐らくこの部会にとっての本番であります21世紀の気象業務のあり方のところで非常に重要な中核的な問題の1つになるであろうというふうに思いますので、またそこのところで改めて議論していただくことにいたしまして、これだけでは終わらないものですから、3.4へ進ませていただきます。

    3.4というのはかなり特殊でありまして、「観測成果の無線通信による発表業務の許可制について」ということで、(1)、(2)、(3)といろいろ理由を書いておりまして、(3)の最後のところで、これは現行維持せざるを得ないであろうという結論になっているわけです。このところはいかがでしょうか。

    (専門委員)内容は私は全く門外漢で、特に問題ないと思うんですが、3.4の表題が「無線通信による発表業務」となっているのが非常に気になるんです。これ全体を通してなんですが、メディアが今非常に多様化してきていますので、気象庁の中で無線通信というとこういうものだというイメージがあるんだと思うんですが、それが多分世の中で言う無線通信と合っていないんだと思うんです。携帯電話からインターネットへアクセスして天気予報を取得するというときは無線通信ですね。ですから、ここで言っている「無線通信」という言葉が一般的でないように思うんです。

    (事務局)通信というのは電波の割り当てというのがありまして、その電波を割り当てるときに、通信を行うという割り当て方と、今お話がありました携帯電話とか何とかはみんな通信事業者が電波を使って、我々が携帯電話とかをいろいろ持って、それをただ利用しているだけという意味がありまして、ここの「無線通信」というのは、通信を行っている、平たく言いますと電波を飛ばしている、そういう媒体によって発表する、そういう内容でございます。その内容はちょっと違和感がおありかと思いますが、法律的にはそういうふうに仕分けされております。

    (西郷専門委員)むしろ、「船舶、航空機向けの無線」とかとした方が明快のように思います。

    (事務局)はい。後に書いてありますように、気象機関、船舶または航空機向けのという内容でございます。そのタイトルについては、先生のご指摘を踏まえて修文できるかと思います。

    (部会長)その点は紛らわしくないように修文すればよろしいですね。

    (専門委員)それに関連してなんですが、全体を通してなんですけれども、メディアが非常に複合的になってきていますので、ラジオ、テレビ、ここで言う無線通信とか、そういう特定の情報を言うと非常に限定的になってしまって、有線と無線が連結して使われる場合もありますし、通信路の問題はもう少し慎重に表現する必要があるのではないかということと、案としては、予報コンテンツまでを規定して、そこから先はノータッチというふうにするか、あるいはメディアと用途の組み合わせ、特に精度確認手段を持っている人かそうでないかということとメディアの組み合わせを言うか、その辺をもう少し整理する必要があるように思います。

    例えば、3-2-10のところは表層的な手法がいろいろ羅列してあるんですけれども、おのおののメディアの持っている意味が違うわけでして、少し整理をする必要があるかなと思います。

    (部会長)ありがとうございました。

    その点はいかがですか。何かもう少し限定的にやるとか……。

    (事務局)2つのご意見があったと思うんですが、あとの話として3-2-10のハのところにいろいろごちゃごちゃ書いてあるではないかという、この辺は本来、先生ご指摘のとおりいろいろ書けば相当膨大な話になると思いますが、これは民間気象業務の中で今後いろいろなメディアを使うという程度の簡単に書いたつもりです。もし何かこういうふうにしたらいいというご指摘があれば、3-2-10は修文できるかとは思います。

    それから、先ほどの3-2-17の「観測成果の無線通信による発表業務の許可制について」は、先ほどの先生のご指摘のとおりタイトルを少し限定的にして、これは無線というありとあらゆるものをとらえているのではなくて、ここに書いてありますような特定の通信を指している。我が国においては、船舶向けと航空機向けにやっております。そういうものを指しておるということですので、それがもう少しわかるように修文したいと思います。

    (部会長)この辺は多少修文する必要がありますね。それでは、それはご趣旨を承って修文したいと思います。

    いかがでしょうか。3.4のところでほかにご意見はございませんか。よろしいですか。--それでは、いつものことだけれども、おしまいの方へ行くほど時間が迫ってきましてはしょってしまうのですが、幸いにして、きょうはこの会議室を使っておりますので5時を超過しても使えるようですから、その点はどうぞご遠慮なく。

    それでは、次の4章に移らせていただきます。4章「気象測器検定制度の見直しについて」。

    (事務局)資料の新旧対照表の計3-2-30ページから見ていただきたいんですが、気象測器検定制度の見直しについてのところは余り多くのご意見は前回、前々回の部会席上はなかったんですけれども、内容をより紛れのないようにするという観点から委員のご意見を踏まえて少し手直ししております。

    3-2-30ページにあります「検定制度見直しの視点」というところは、前回は基本法のみを規定しておったんですけれども、スリム化計画も含まれているというところもはっきりさせているのが第1点の修正でございます。

    それから、(2)の点ですが、これはちょっと言葉を省略した点から、もう少し正確を期す意味で書き直しております。内容的には変わっておりません。

    それから、ロのところについて、「事後的チェックしかできない」、この辺が口語的な感じがいたしますので、「上記の諸方策については、次のような問題点が考えられる」というところから「観測値は…必要である」、そういう形にしております。

    4.4「検定における民間負担の軽減」のところですけれども、(3)の「ガイドライン」というところがありますが、これは有効期間の延長とガイドラインの関係がややわかりにくいというご指摘がありましたので、ここに書いてありますように「ガイドラインを作成・提示するとともに、引き続き、測器製造技術の進歩及び社会情勢の変化を踏まえつつ、気象測器の検定の有効期間の延長を行うなど民間負担の軽減を図っていく必要がある」、こういうふうに書き直しております。

    変わったところは以上でございます。全般的に見まして、前回、前々回に出した資料と同じですけれども、検定制度の趣旨としては公共性の高い国の機関、あるいは地方公共団体、発表目的、防災目的などの観測についてはまず精度の確保が重要であって、一定の技術基準に従って行われる必要があるという点をまず述べて、そのためにどういう検定をしなければいけないというものがありますということが3-2-19ページに書かれております。現状としては、年間1万5000件、検定手数料が8000万円、こういうようなもので、これをどう見直しするかということを3-2-20ページから書いてあります。もう1つ、委員からの前回の議論でありましたように、「規模が小さく、零細な企業が多い気象測器市場において、本制度は、質の高い気象測器の流通に大きく貢献している」ということが書き込まれてあります。

    民間能力の活用の考え方が3-2-21ページから書いてありまして、既に型式証明というものを受けた場合について、その器差というのを、現時点においてはすべての気象測器について気象庁に持ち込んで検査を行っておりますけれども、気象庁以外のものでも測定そのものはできるわけですので、それを活用するような方法をしてはどうかということが書いてあります。この活用の方法として、自己確認制度、第三者認証制度、指定代行機関制度、指定製造事業者制度とそれぞれ類似の制度がありますので、それらの問題点を3-2-22ページ以降に書いてありまして、これらの制度は気象測器の検定には余りそぐわないというところが分析してあります。それが3-2-23ページまでであります。

    測器製造技術が進展している、民間においても測定、検査、いろいろ能力を活用できるということに着目して、型式証明を行ったものについて気象庁に持ち込まずにそれを検査するという方法をしてはどうかというような民間の負担軽減の考えが書いてあります。

    もう1つ、やや細かい話ですが、2度目の再検定時に既に1回検定したものについてはその履歴を利用することによって、実器を持ち込むことがなく、重複検査をしないで民間負担の軽減ができるということが(2)に書かれております。

    (3)のところには、先ほど申し上げました有効期間の延長など、さらに負担

    軽減に向けて措置するということが書いてあります。

    (部会長)ありがとうございました。

    お聞きのとおり、第4章は4.1、4.2、4.3、4.4と4つの節に分かれておりますが、まず4.1というのは、現状の検定制度をレビューしているわけです。そして、4.2のところでどういう観点から見直しをするかということで、4.3のところに見直し得るいろいろなやり方を1つ1つ実際に調べてみた結果、最後に4.4のところで、例えばこういうような軽減策が考えられるのではないか、それを検討してみたらどうだろうかということでございます。

    私の印象では、どうも測器製作業界というのは、一般の民間のいろいろな製作業界に比べて非常に零細な業界であるということで、民間活力をいかに引き出してそれを効果的に生かすかというようなことにもかなり制約があることがこういうところに述べられております。

    順番に行きましょう。まず、4.1「検定制度の趣旨」のところで何かご意見がございましたら。すべて検定というわけではなくて、検定を要するものとして(2)の①、②、③、④というところの測器は検定を受けなければならないというふうにしてあるわけです。

    よろしいですか。--それでは、4.2「検定制度見直しの視点」、いかがでしょうか。

    (専門委員)よろしいかと思います。

    (部会長)それでは、4.3「検定制度への民間能力の活用」、4.4「検定における民間負担の軽減」、あわせてどうぞ。

    (専門委員)よろしいんじゃないかと思います。

    (部会長)よろしいですか。民間活力をいかに生かすかということで、気象予報業務のところで気象予報士制度というものを導入していますね。だから、一般的な業界であれば、もしできれば測器検定士制度といいますか、そういうものがあればいいんだけれども、余りにも業界のコミュニティーが小さいですから、そういうシステムをつくっても、それが必ずしもプラスに働かないだろうと。それにまた、そんな士(さむらい)をたくさんつくってもぐあいが悪いのではないかということもありまして。コミュニティーが大きければそういうシステムも考えられるんですが、というふうな印象を受けたんです。

    いかがでしょうか。ほかにご意見はございませんか。

    (専門委員)この部分は、この報告書の後、制度化していくときにはもうちょっと細かいことがもちろん決められていきますね。--わかりました。

    (部会長)これは、審議会の下に設けられたこの部会の報告を審議会で承認していただいて、それを気象庁が受ける。気象庁がその答申の趣旨に沿ってどういうふうにそれを生かしていくかということは気象庁でお決めになることです。

    (専門委員)念のためなんですが、いろいろな分野がこの状態になっているんですけれども、私たち消費者側から見たら、自己確認の部分に不安がどうしてもあるんです。ですから、記録の保持だとか担保するものをきちっとそこへ義務づけはしてほしいなということはありますので、ちょっと余計なことですけれどもお願いします。

    (事務局)私どもが制度化した場合においても、気象審議会の方には私どもが行った行為についてご報告を常に行っております。

    (事務局)それから、おっしゃるとおり、自己確認制度につきましては3-2-21ページから22ページにかけて、そういう制度も考えられるけれども、3-2-22ページの下に「事前チェックができない自己確認制度は適当ではない」と書いてございますので、自己確認制度でない制度をとっていくということになろうかと思います。

    具体的には、このご答申を受けまして、気象庁は法律とか、政令とか、省令とか、通達とか、訓令とかこういう段階によっていろいろな規則がございますので、そこら辺は気象庁が適切な基準と申しますか、規定の改定を具体的にしていくということになります。その報告はまた後刻させていただくということになります。

    (部会長)よろしいでしょうか。--それでは、一応4章まで終わりましたが、全体を振り返りまして何か全般的なご注意、ご意見等がありますか。

    (専門委員)さっき一番時間を費やした例の許可のところのご議論が一番大きいかなと思うんですが、私どもは鉄道事業者なので、今、規制緩和という議論で運輸省とも議論させていただいているんです。1つは、さっき事務局もお話しされていましたけれども、許可制度を持つ立場とすると、私はさっきお聞きしていて、やはりああいうようなお答えになるのかなという気がしました。やはり背景としては技術が背景になっていますし、技術というのは当然成果の問題とか、結果の問題とか、社会の認容性の問題とかがございますのでああいうことになるのかなと思いました。

    また、部会長もおっしゃったように今回は中間報告という性格もございますので、この場はあそこで議論が終わったように思いますが、ただ、1つは、この文章の中にも出てきますが、要するにどちらが先かということでありますけれども、私ども鉄道のように安全性と直結しているようなものとは違って、特に長期の予測みたいなものはやはり全体的な技術精度の向上が目的といいますか、それがまた1つの活性化の結果だと思うんです。だとすると、精度が高いものを許可するという考え方に対して、基本的にはいろいろな市場原理、競争原理の中で結果として技術力が高くなっていくという1つの方向性は当然あるので、その辺は部会長が締めくくられたことでございますので、そういう議論の場がまたあると思いますが、ぜひそういった議論をさらにきちんと詰めていくことが非常に重要なのではないかと私は思います。

    この文章は「精度が向上したものから積極的に予報業務の許可を行い」という1つのプロセスと民間気象事業の振興を図るべきであるという理念が書いてありますので、この理念の方はそのとおりであると思いますが、プロセスにおいては、精度が向上したものから許可するというプロセスは基本的には1つの限界があるのではないか。これは私どもの鉄道とはまた別です。鉄道というのは固有の安全性というのが極めて大事ですから、それが社会の受忍性にもなってくるんでしょうけれども。私も専門家ではありませんが、3カ月なりの長期業務というのは、1つは精度の向上という目標に対して言えば、これとは逆の考え方も当然成立するのではないか。したがって、精度を向上するという大きな目的から考えると、当然そういった広範な意見を集約した上での議論がさらに必要なのではないかと思った次第であります。

    もう1点、許可のところなんですけれども、3-2-15ページになりますが、さっき一応お答えをいただいたと思うんですが、いわゆる許可する側については気象庁の方で許可するということだと思うんですが、②の、そういった許可する立場の気象庁から民間事業者に技術が移転されることという部分は、私はこれは中身というよりも構成の仕方が理解が全くできない部分なんです。修文されるというお話も部会長からもご説明がありまして……。

    (部会長)私もちょっとひっかかったところです。

    (専門委員)これはAとBが違うということなんでしょうけれども、ただ、許可する側が許可する方から民間事業者に技術が移転されることを条件化するというのは、理屈の上からいうと非常に理解はしにくい部分ではないかと思うんです。

    (部会長)ありがとうございました。ほかに何かご注意ありますか。

    (委員)今お話のあった、先ほどのたくさん議論の出たところですが、例の長期季節予報に対してどうするかというもので、少なくともさっき発言しました事実の確認という観点で、3-2-16ページの「1週間を超える長期の気象予報」についてというところで、今はまだ水準が達していないと。部会長は多分、最近のいろいろな長期予報に対する批判を含めて、たまたまそういう時期にこういうことが行われたためにそれをはっきり書いたということが重要であるというご判断で、それは僕は気がつかなかったので、それはそれで大変立派で結構だと思いますが、一方、モデルによる数値予報というのが本当にどこまで、いつできるかというのは確かにないんです。その現実の認識として、あれは別に物理的根拠がないとは思わないので、統計的ないろいろなところの回帰式なんかで予想している。世界じゅうの多くの気象機関がそうしているし、気象庁も今も多分まだやっているんだと思いますし、今までは少なくともやってきたし、そういう事実はやはり書くべきだと思います。

    もう1つは、では、そういう状況のときに今の問題をどうするのか。これは実は私自身の答えはまだよくわからないんですが、最小限、気象庁と同等な判断ができるような材料を外へ出すというのは、先ほど来の短期予報にしても何にしても同じことですので、もとになる材料、SSTとか、平均雲量がどうだとか、いろいろあると思います。現に出ているんだと思いますが、それを積極的に出すというようなことがまず必要なことです。

    あと、許可制というのが本当によくわからないんです。必ずしも当たるか当たらないかわからないようなものに対して許可という概念が当てはまるのかどうか。そこのところは答えがないので、その辺が専門委員、それから、それに対して非常に一般的な立場からサポートされたご意見というのは、これからは社会自体の受け取り方が本当にそういうふうになっていくんだというようなお考えのもとに出てきていると思うんです。これは、またほかの方のご意見も伺いながら決めていかなければいけないかと思うんですが、これから仮に許可ということで今のような状況で材料はそうやって出す、いろいろな回帰式とかいろいろ統計的な手法を使えば実際にかなりの精度が出ると思います。かなりというのは、少なくとも気象庁とコンプラな精度は出ると思います。そういう状態のもとで長期予報に関しても長期予報士とか、仮に早い話がその試験問題をどうするかということも難しいことになりますし、それから、そういう事業が行われたときに上手にやって、今までの成績はこうです、スキルスコアがこうで、気象庁よりも温度に関してはこれぐらいいいですよなんていうこともやられると思うんです。そういう状況がどういうことを生むのか。特に、そういうことを週刊誌なんかがセンセーショナルに取り上げるとか、そういう事態を全部考えたときにどうするのかというのは、もっと広く今のようなことを念頭に置いて考えるべきことなんだと思っています。答えはないんですけれども、ちょっと考えていただきたいと思います。

    (部会長)ありがとうございました。そういう整合性の問題がありますのでね。

    (事務局)今の点で、3-2-29ページをちょっと開いていただきたいんですが、要するに、1カ月までについては先ほど言った客観性とかそういうことで、それから先については、これはまさに委員がおっしゃったように、統計的手法で気象庁はプロダクトをつくっているわけです。その3カ月だとか季節予報のプロダクトを社会がいろいろな立場で望んでいるので、解説資料を積極的に提供したと考えております。ここについては今のご意見を踏まえまして少し検討させていただきたいというふうに思います。

    (事務局)先の専門委員のご意見で、部会長からちょっとご説明がありましたけれども、3-2-15ページの①と②についてですが、②については気象庁に対する条件ではありません。もちろん、気象庁は移転する方を積極的にやらなければいけないという責務はあるんですけれども、①は一般的な事実として、②については、それが具体的に民間事業者へ移転されるという内容でございます。

    (部会長)そうですか。いずれにしても、この文章はちょっとわかりにくいですね。

    (専門委員)先ほど、長期予報士がどうのこうのという委員のお話に対しては、私は多分そういうふうにいかない方がいいんじゃないかと思っているし、気象庁も頑張ってくださいということなので、私はここに関して最後に、外国は3カ月だとかということを自分たちがやっているから、日本の長期予報もおれたちがやれるよというスタンスをとりつつあるんです。私はそれが悲しいんです。要するに、どちらかというと非常に良心的に気象庁的なセンスだけで物事を考えていると、外国の合理主義の方が我々に関係なく彼らのスタンダードを持ってきて、土足で日本に入ってきて、こういうふうにできるんだよというようなことをブルンバーグだとかなんかでいろいろなメディアでやり出したとしますと、それは我々日本の気象庁とか気象業界は一体何をやっているんだという話になっちゃうんじゃないか。そういう時代をどちらかというと先取りする形でいくべきで、CNNに先を越されちゃったよとか、それは勘弁してよというのはもうごめんというのが、多分日本人の一般的な21世紀的なコンセンサスになりつつあると僕は思っているんです。ですから、国際競争力というのを我々自身が持たないと私はだめだと。

    したがって、長期予報士を認めるとか認めないとかという話でもなく、気象庁よりも当たっているというそんな話でもないんです。僕はやっぱり気象庁も民間も一緒になって先に行きましょうよという方向にぜひ持っていきたい。それは国際競争力というか、極端な言い方をするとナショナルインタレストがここに議論されるべきであるということさえ感じます。

    (部会長)特に長期の問題になると、これまでの予報という概念をもうちょっと広げて気象情報というものをどういう形でどういうふうに使えるようにするかという、もうちょっと広い観点から考え直した方がいいかもしれません。

    (委員)それに関連して、まさにそういった長期と短期の違う状況があるので、3-2-13ページ、「予報業務の許可制の必要性」の①、その事実認識に関して「近年の予報精度の向上に伴い、国民の予報に対する信頼性が向上している」と書いてあるけれども、「近年の予報精度の向上」というのは1週間までの予報なのではないかと思うんです。これは細かいことではあるんですけれども、前後からいっても、この内部でも矛盾するわけです。

    (部会長)これは気象予報士制度というやつで、現在の気象予報士制度というのは長期は含まれていないんですね。

    (委員)それでも、ここの全体の文脈というか、この報告書の文脈でいけば、これは限定的な短期の予報が非常に向上してきたのでということですね。ということです。それだけであります。

    (部会長)わかりました。いかがでしょうか、ほかにございますか。--なければ、一応この中間報告(案)については審議は終了したということで、大変貴重な、しかも有益なご意見をたくさん賜りましたので、それらの趣旨を生かして多少の修文は必要になるだろうと思います。この修文については部会長にお任せいただきたい。私は実はこれを急いだのは、親の気象審議会の総会に10月末をめどに報告するようにということだったものですから大変急いでやったんですが、その前に一般に公開して意見を公募するという手続を踏まなければいけないので、そのためにはやはりかなりの期間をとる必要がある。余り形式的にやってもいけないので、そうしますとやはり3週間とか4週間とか、それぐらい置く必要があるだろうということで、それを考えますとどうしても1カ月ぐらいずれる。だから、気象審議会の総会への報告は12月の初めごろと、1カ月ぐらいおくれざるを得ないだろう。その点については審議会の会長のご了承を得ております。

  3. 中間報告(案)の公開と意見公募について

    (部会長)本日の議論を踏まえ、まずこれを修文して、そしてそのものを皆さん方にもお届けしますし、同時にそれを一般に公開して意見を公募するという手続もとりたいというふうに思っております。これらについて事務局からご説明いただけますか。

    (事務局)それでは、計3-3-1、かなり後ろの方にありますが、「中間報告(案)の公開と意見公募について(案)」ということでございます。四角で囲ってありますのは、9月に気象審議会第63回総会で決まったことで、中間報告(案)についてはインターネット等を通して広く意見を求めるということで、具体的な措置をちょっと事務局で考えまして、先ほど部会長からご説明がありましたように、余り形式的な公開期間ではいけないということから、いろいろ修文も考えますと、来週あたりから公開、意見公募を行って、締め切りを約1カ月とって、できますれば11月下旬に第4回の総合計画部会を行えれば、そのときに意見に対するコメントについてご了承いただければと考えております。

    (部会長)いかがでしょうか。これは議題3になっていますが、議題3の「中間報告(案)の公開と意見公募について(案)」という今のご説明でしたが、それでよろしいですか。

  4. 総合計画部会における審議スケジュールについて

    (部会長)それでは、その次の4番目の議題としまして、「総合計画部会における審議スケジュールについて」ですが、これは先ほどちょっと申し上げましたけれども、この部会に与えられた課題が2つございまして、今ここで中間報告(案)を一応おまとめいただいたんですが、それが第1番目の課題だったわけです。第2番目の課題は、むしろこの部会にとっての一番大きな本番的な課題だと思うんですが、21世紀、少なくともその初頭10年ぐらいを視野に入れた新しい気象業務のあり方ということについての審議を始めなければいけないんですが、先ほど言いましたように、総会へこの中間報告を報告するのが1カ月ぐらいおくれるわけです。その間、無為に過ごすというのは大変むだですので、できれば第4回目の部会を11月末か12月の初めごろに開きたい。実は、きょうはもし時間に余裕があれば今後の進め方等についても少しご意見を承りたいと思っていたんですが、きょうはもう時間が既に超過しておりますので取りやめにしますが、第4回目は、そういう議論をするに当たって1つ重要なポイントは、もう既に始まっているわけですが、21世紀には非常に高度情報化社会になるであろう。情報通信、そういう方面の科学技術というのは非常に著しい進展が見られて、それが日常の社会活動に及ぼす影響も大きいだろうと。そういうものについてよくご存じの方もいらっしゃるし、私自身なんかは余りよくわからないものですから、その方面の専門の方に少しお話を伺ったらどうか、そういう会を設けたいと思っているんです。事務局からそういう趣旨を何かご説明いただけますか。

    (事務局)ただいま部会長から、高度情報化社会、情報通信の動向などについて有識者等の意見を求めたらいかがかというご発議がありましたので、計3-4-1の今後のスケジュールにおいて、ここでは第4回部会を11月下旬と書いてありますが、部会長のご都合などを調整した結果、12月2日(木)14時から17時まで、本日ここの場所と同じ場所の第一会議室で行いたいと考えております。既に、高度情報化社会につきましては、慶応義塾大学理工学部の土居先生にご講演をお願いしております。それからまた、今後の衛星放送の展望につきましては、NHKマルチメディア局総括担当部長の小畠先生に講演をお願いしております。それでご議論いただきたいと考えております。

    この部会においては、資料の計3-4-1にありますように、そのほか一般からの意見整理などについてのご報告もいたす予定でございます。

    (部会長)ありがとうございました。次回以降、最初の第4回目の部会としてそういうものを考えているということでございますが、よろしいでしょうか。

  5. その他

    (部会長)その他で事務局の方で何かございますか。

    (事務局)事務局の方は特にございません。

3.閉会

(部会長)私は皆さん方のご意見を聞くと、すぐ、なるほどもっともだという気になるものですから、ついつり込まれて本日は時間が超過してしまったんですが、どうも申しわけございませんでした。それでは、これでおしまいにします。どうもありがとうございました。


[ 以 上 ]

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